時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

さよならDOOR

2013-12-12 | 古い建物 のこと

わたしには いろんな「すきなもの」があるのだけれど
[ 古いドア ] もそのひとつ。

今までに出逢った中で、わたしの中のNo.1ドア。



耐震工事期間に入ってもうしばらく経つし、にわかに心配はしていたのだけれど。
先日久しぶりに塀の外から、あのドアは無事かなと見に行ってみたら・・・。

落胆。 激落胆 です。。。。

きれいにきれいに、すっかり姿を変えてしまっていた。

 

あんなに見事に、いい具合に時間の積もった魅惑的なドアはそうそうないのに。

この先どれだけ時間が積もっても、あの風合いはもう出ない。

 

高い煙突の先まで伸びた蔦の絡まり具合も何とも味わい深くてすきだったんだ。

夏になってももうあの緑の館には変身しないのね。。。

どんなものでも、永遠のものなんてないってことを
十二分にわかってはいるのだけれどね。 とても残念です。

感傷的すぎるかもしれなくても、ちゃんとお別れを言いたかったな。
もう逢えないけれど、わたしはずっと忘れないよ。


さようなら。すきだったドア。





OKの範囲

2013-12-11 | essay



「おー!いいじゃん」 「いいねいいね」 「おっけーおっけー」
いろんな場面で、わたしがそう言うたびに、息子が
「また~。そう思ってなくても言ってるでしょ~」
「テキトーだよね~」 と 文句を言う。

え~?ホントにそう思ってるんだよー。 と 毎度わたしも答える。

そうか。なるほど。近頃やっとわかった。
わたしはきっと「OKの範囲」が広いんだな。
そしてそれは、彼から見れば「テキトー」に見えるってわけだ。

OKの範囲の線引きはひとそれぞれ違うものだ。
事柄によって、その都度範囲だって一定じゃないし。

彼はひとにも厳しいけれど自分にも厳しい。
まあ、まだ15歳になったばかり。わたしもそんな頃はそうだったかも。
「OKの範囲」は年を重ねるごとに拡がっていくのかもしれないなあ。

広けりゃいいとか悪いとかじゃなくて
それぞれ範囲が違うってことだけ知っていれば互いを認める近道になるかもね。



夢のなかの扉

2013-12-10 | essay



夢の中で。
古いお屋敷の中をひとりで歩いている。
青銅製の透かし彫りのある観音開きのドアを押して中をのぞくと
広い広い優雅な化粧室になっている。

ここは知っている。
ここには昔、夢で来たことがある。 と、夢の中でわたしは考えている。

現実では来たことのない場所。
夢の中でだけ行ける場所。
こういう場所って普段はどこに浮かんでいるのだろう。
時空の狭間?わたしの脳内?それとも誰でも行ける共通の夢の世界?

目覚めてからも、懐かしい場所へ行ってきたような不思議な気持ち。

これって・・・。 はたまた、かたちの違うかつてのわたしの記憶の断片?

うまれかわり。輪廻転生。そういうものがもし本当にあるとしたら
この懐かしい感情にはなるほど納得、かもね。 


 


冬のあおぞら

2013-12-09 | essay



12月の澄んだ空気。朝の空は思いがけないほどきれい。

 吉祥寺パルコ屋上 『 青空個展 』へ。
今回は友人三人と出展です。
曇りがちの晴れ・・・とはいえ、冬将軍さんのお出ましで気温はすこぶる低い。
北風ぴいぷうーの屋上はなかなかの試練の場でしたねえ。
寒さに耐え切れずパルコへ下りてニット帽を購入。即、被りました。

寒風の中、屋上まで足を運んでくださった勇気あるお客さまに感謝です。

撤収後大荷物と共に喫茶店に飛び込んで
コーヒーを飲んでとりあえず体を温め、みんなでまったり。
わが街に戻って打上げで喋って笑いまくり、終わりの頃には
「あれ、今日なにしてきたんだっけ?」
あ。 大荷物を見て思い出す・・・というくらいいつもの飲み会と化しておりました。

寒い寒いイベントは、体に堪えるお年頃のわたしたちです。

束の間、同じ時間を共にした出展者のみなさまも、たいへんお疲れさまでした!





秘密とエネルギー

2013-12-07 | essay



特定秘密保護法。自公賛成多数で可決・成立された。

反対してる人がこんなにいるのになんで? と、子どもがわたしに聞く。

わたしだって聞きたいよ。

多数だからってゴリ押しして強行採決。
こんなことがまかり通る世の中なんて、時代錯誤としか思えない。

自民党が政権復帰する前、安部氏が「国防軍」というコトバを使っていたことが
今になってより色を持ってココロに浮かび上がってくる。

知らぬ間にダークな世の中へと誘導されていく怖さ。。。

そして、どさくさの中、エネルギー基本計画の見直し原案が提示されている。

「原発は、安定供給、コスト低減、温暖化対策の観点から引き続き活用していく重要なベース電源」
「原子力規制委員会によって安全性が確認された原発は再稼働を推進」

未だに大真面目にこんなことをおっしゃっておられる。。。
ひとりのニンゲンとしてのココロの声は、発せらないのが「政治家」なのだとしても
ひとりの日本人であることには変わりはないのに。

大きなチカラって、恐ろしい。
それでも、ちいさなひとりひとりが、ちゃんと見てなきゃね。
どうにもならないよ・・・って諦めがちでもね、それでも目を背けて、無関心でいてはイケナイよ。



 


何処も同じ厳しき世界?

2013-12-05 | essay



ちょっとちょうだい。 って、餌をついばむ鳥。
童話の世界みたいで微笑ましいなあ・・・って思ってみていたら



だめ! と追い払われちゃった。



しょぼーん。立ち去る鳥さん。。。
途端にイジワルな顔に見えちゃうな。このサル。

動物の現実世界も、甘くはないのでした~。

 


80本のゆび

2013-12-04 | essay




子どもたちが小さい頃、近所の同じく三人の子を持つママに
「80本切るのたいへんだよね~。爪。」 と言われた。

「???」 一瞬わからなかった。
ひとり分、手足で20本の指。自分も入れて80本かあ。

そんな勘定したことなかったものだから、なるほどねえ。と感心したものだ。
数として認識しちゃうのは左脳派だから?彼女は一級建築士だしなあ。

気づいたら、それぞれひとりで切るようになった爪。。。
いつの間にか、20本に戻っていたんだな。

電車の中で、末娘の爪を見ていて ふと、彼女の言葉を思い出した。



カメラっ子の目線

2013-12-03 | essay


どんなこと 考えているのだろうね?
動物園のゴリラ舎にくるたび、いつもふしぎな気持ちになるよ。

さて、どっちが観る側?観られる側?


先日、わたしが初おひとりさま動物園へ行ったことを、
「お母ちゃんだけズルイ!!」
と、娘がしきりに言うもので、娘とふたりで日曜日のにぎやかな動物園へ。

カメラ娘・K どうぶつ激写!(動物写真はすべてムスメ撮り Nikon D40 )

 トラ好き娘を見つめるトラ。


ひなたぼっこ~。

そして、やっぱり一番のお気に入りは。。。

デアさん。肉球!どアップ。

 


ホッキョクグマのデアさん。
彼女の泳ぎはどれだけ観ていても観飽きません。
寒くなるこれからの季節、ますます活発に泳ぎまわることでしょうね。

 動物園へ来るたび、娘はここの動物ストラップをおこづかいでガチャッ。
改めて眺めると、動物園の付近はなんだか昭和な懐かさを感じるお店が多い。
今ではもう貴重な佇まいだよね。
いつまでもここにこうして建っていてほしいものです。



 上野の銀杏もキレイな黄金色でした。



哀しき童謡

2013-12-01 | essay



「やぎさんゆうびん」は有名な童謡。


しろやぎさんが送った手紙をくろやぎさんが食べちゃって
さっきの手紙のご用はなあに?って返事を送るんだけれど
それをしろやぎさんがまた食べちゃうんだよね。

結局手紙の用事はなんだったのだろうね?

子どもの頃、手紙を読みたいのに食べてしまう・・というところが
可笑しくもなんだか悲しかった。

ヤギさんのサガ・・・みたいな。
我慢できずに食べてしまうやるせなさ、みたいな?

もうひとつ、なんだかせつなかった童謡と言えば、
「森のくまさん」だ。
森の中でばったり出会ってしまったお嬢さんに、
「お嬢さんお逃げなさい」ってクマが自分で言うところ。
これ、すごく哀しい。


子どもごころに、傷つけたくないのに、近づけば傷つけてしまう・・・という、
野性の本能の哀しさみたいなものを感じてしまって、なんだかこころが痛かった。

でも、最後にクマは図らずもお嬢さんと踊ることになってしまって・・・。

クマさん、なんとか自制できたのね。

でもなんだか、危うい。
お嬢さんはのんきにしているけれど
クマさんは、内心きっと複雑で心臓バクバク。
自分がいつ強靭なチカラを出してしまいやしないかと、
自分自身を信じきれないハラハラ感が伝わってきてしまう。

いやいや、そこまで思うようになったのは大人になってからかも。

映画「シザーハンズ」みたい。

「お嬢さんお逃げなさい」 なんて、この一言がなければ
くまさんと人間のなかよしファンタジーで楽しかったものを。。。


いずれも童謡だもの、アップテンポでハッピーな曲調。
それでも、モノ想うコドモには、クマさんやらヤギさんやらの胸中まで
深く考えさせられてしまう童謡なのでした。 
そうそう。って思う元コドモ・現コドモも実は多いんじゃないかなあ。 


 
こちら、上野の森のくまさん。



 


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