時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

月のひかり

2020-05-30 | essay

「月のひかり」

夜のさんぽ
見上げるとふとった三日月

心地よい五月の夜風
ぬるくもなく
つめたくもない

気まぐれに風が街路樹の葉を揺らす

葉の間にちらちらと
揺れるマンションの灯り

あれは 木洩れ日
それとも 聖夜のイルミネーション

なぜか今夜は
月のひかりより
美しく見える
ひとの居るひかり。


映画「パターソン」

2020-05-26 | 映画 のこと
「パターソン」2016年
アメリカ・ドイツ・フランス合作

ジム・ジャームッシュ監督映画



久しぶりになんとも心地よい映画に出会った。

こういう映画、しばらくなかったんじゃない?ってくらい。

なんにも起きないのに
ずっと観ていたい映画。

なんでもない毎日も
あたらしい、いとおしい毎日。

こんなにも見終わりたくない映画は
本当に久しぶり。

主人公のすきな詩人、ウィリアム・カルロス・ウィリアムズの詩を読んでみたくなります。


初舞台

2020-05-24 | essay

道端の小さな花一輪。

朽ちかけた老切り株に護られるように咲いてる。

いいとこに芽をだしたね。
初舞台に立つかわいい子どもみたい。

こういうの見つけると
うれしくなる。

優しい共生。


名前をつけるというクセ。

2020-05-23 | essay


「薔薇小路」に咲く大輪のバラ。

この細い路地には、いろんなバラがあちこちの庭から顔をのぞかせて、この季節になると、通るひとの目を楽しませてくれる。

「薔薇小路」は、わたしが勝手に名付けて呼んでいる名前。

思えば昔から場所や道に
名前を付けるくせがある。

ワーゲンがいつも止まっていることから「ワーゲン坂」とか、(とっくにワーゲンはいなくなって20年は経つけれど)

お気に入りの犬がいた「いぬのみち」とか
「猫の道」やら
「沈丁花通り」、
「はまぐり海岸」、
「ボートの曲がり角」などなど。

ずっと昔に「ふたりの海」なんてのもあったっけ。
おこがましい!

名前を付けると愛着が湧くんだなぁ。

もう行くことのない場所でも
確かにあった時間の足跡がみえるよう。

薔薇小路のバラが咲いているうちにまた歩いてこよう。



青い夜とブルートレイン

2020-05-22 | essay


真夜中に目が覚めて
なんだか寝付けなくなる。

そんなとき、夜汽車に揺られていた夜を思い出す。

あの光景はどの夏の夜だったのだろう。

小さな頃から毎夏、ブルートレインに揺られて母の里に帰省した。

寝台車の中で、赤ん坊だった弟がぐずって泣くのが子ども心に心配だったのは、わたしがまだ4歳だった夏。

最後に乗ったのは高校二年生の夏だったと思う。

わたしは、寝台車で夜中に目覚めてカーテンの隙間から夜の風景や通過する駅の白い光を眺めているのがすきだった。

列車の音を聞きながら青い夜を眺めていたあの特別な時間は、わたしのからだに染み込んでいるようだ。

ざわざわと気持ちがざわめいて眠れない夜、雑多な様々な物事の思考は封じ込めて、
あの青い風景や黒い森や白い月を想うと
こころが静かになっていつの間にか眠りにつくことができる。

街の夜は朝までオレンジ色の街灯に照らされて明るいけれど、
きっとこうしている今でも、あの頃と同じように青い風景や黒い森が拡がっているはず。

今はもうあの山陰の里へ向かうブルートレインは走ってはいないし、里の地に眠る母のお参りへは空を飛んで行くのだけれどね。

違う場所に流れる同じ時間。
同じ場所に流れる違う時間。

どれがどれでももういい と思えたらきっと
もっと高みから傍観できるのだろうな。。。




宇宙からの使者?

2020-05-20 | essay




なんじゃこりゃー?
通りすがりに目が釘付けに。

垣根的な植物としてよく見掛ける木なんだけれど、
こんぺいとうみたいな実?がいっぱいくっついているのを初めて見た。

知らないことって山ほどある。
このこ、名前はなに?

SNSに載せたら、いろんな方が植物の名前をお知らせくださいました。ありがたいことです。

それをヒントに画像検索して調べてみたら、判明しました。

「コノテガシワ」児の手柏という低木の実でありました。

子どもの手。なぁるほど?

このあとどう弾けていくのか、要観察です。

それにしても、このフシギな実、宇宙植物って云われても納得してしまいそう。

歩くといろんな発見がありますねー。


「新解さんの謎」赤瀬川原平著 

2020-05-19 | 本 のこと


またまたゲラゲラ、くくっ、ふふっ、笑いながら読んじゃう。

大好物な赤瀬川原平さんの
「新解さんの謎」に再び潜る。

帯にあるように、
「女に厳しい、金がない、魚が好きで、苦労人 辞書の中にひそむ男の気配」

「新明解国語辞典」の中にヒトが
「新解さん」が息づいてる!

わたしの読者タイムはいつも布団に入ってから。

可笑しくて笑っちゃって
眠れやしない!

赤瀬川さん、やっぱ最高だわ。



画集であそぶ。

2020-05-18 | 展覧会・アート のこと


かなりのアート不足。
しかし、仕方がない。

大好物のマグリットの重たい画集を引っ張り出してきて広げる。

マグリットの空をみてると
スイスイと飛んでみたくなる。

出来上がったばかりのコトリのブローチを
マグリットの空に飛ばしてみる。
いいね、これ。

昔、マグリットの描いた空を
この目で見てみたくて
ベルギーを旅した。

中世の面影を遺す街、ブルージュでこの「光の帝国」によく似た風景をみた。

そう思って眺めてみると、
日本の晴れた日の木陰だって同じように見えるかもね。

いろんなページと、勝手にコラボ。

画集で遊んでみるのもなかなか良き良き。(笑)






羽衣

2020-05-15 | essay

普段見慣れている景色なのに
あまりに綺麗でハッとすることがある。

スタジアムのネットをこんなに美しいと思ったことがかつてあっただろうか???

たまたま通りががったヒカリの角度。
時間の魔法。
それから、こころの作用。

なにかに袖を引かれる瞬間を、
気づきを、
ちゃんと大事にしていよう。






ゆめで会いましょう

2020-05-12 | essay


会いたいひとには夢で会う。

近頃、想ったひとが夢に現れることが多くなった。
夕べも「元気かな。明日LINEしてみよう」とぼんやり考えながら眠ったら、電車を乗り継いで彼女の家に遊びに行く夢をみた。

近くても遠くても、今はなかなか会うことは叶わないもの。
せめて夢で会いましょう。


彩雲現る!

2020-05-10 | essay



ポストに行くついでに
ぐるりとウォーキング。というか、さんぽ。

雲が動いてキレイだなぁ、と空を見上げていたら久しぶりに彩り鮮やかな彩雲が現れた。

雲の動きとともにどんどん姿を変えて輝く。
なんてきれいなんだろう。
私がぽけーっと空を見上げているのを見て、通りすがりの見知らぬオジサンがつられて見上げる。

思わず「彩雲がきれいなんですよー!」と教えてあげると、
「おー!コロナやっつけてくれるかなー」と通りすぎながらオジサンが笑う。

おんなじこと考えてて笑っちゃう!
「おげんきでー!」と空の写真を撮りながら背中に声を飛ばすと、「老い先短いからー 笑」と振りかえって笑うオジサン。

「まだまだこれからですよー!(笑)」


ホント、わたしもね、まだまだこれから!
自分にも言い聞かせておこう。

彩雲は吉兆のしるし!

がんばろう人類。



「幻夏」太田愛著

2020-05-09 | 本 のこと

「幻夏」太田愛著

シリーズ二作目のこの作品、読み終えてしまいました。。。

三作目「天上の葦」から入って、一作目「犯罪者」に遡り、最後に「幻夏」。

わたしには珍しく、他の本に寄り道することなく三作品、太田愛氏の世界にどっぷり潜っておりました。

太田愛氏の次回作、いつでるかな。今から楽しみです。

それにしても、愛すべき登場人物のあの三人。
今もどこかで、事件の合間の時間をそれぞれに、そして時には3人で、過ごしているのではないか…という妄想に駈られてしまうほど、もうわたしの中で生きて動いている!
このシリーズを読んでファンになった読者は一様にそう思っているのではないかな。

映画化も期待しちゃうけど、
うーん。
どれを誰??


ナガミヒナゲシ

2020-05-06 | essay

この季節、毎年あちこちで見掛けるこの可憐な薄オレンジのお花。

ナガミヒナゲシがすきだ。

うちの庭にも咲いてくれないかなぁと毎年待っているのだけれど。。。

去年の今頃、道端で種を摘んで
うちの庭の小鳥と亀のお墓の辺りに撒いてみたのだけれど、
芽吹くことはなかった。残念。

今年は、うちのすぐ側の街路樹の根元に咲いているのを見つけた。

だんだん、近づいてきたね。
来年の春にはきっとうちの庭にもおいで。

待ってるよ。




庭 de アートに浸る

2020-05-01 | 展覧会・アート のこと


真夏のような陽射し。
そうか、今日から5月。

たくさんの洗濯物を干した庭の
洗濯物の蔭で、
写真集をひらく。

すきな写真家のひとり
小島一郎。

陽射しの下で観る、モノクロの雪景色。 

また違った味わい。

夕べ、どこかの美術館を歩いている夢をみた。

こころがアート不足だからそんな夢をみたんだな。

しばらくは、美術展も写真展もおあずけ。。。

こんな時こそ
すきな画集や写真集の出番です!




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