時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

寝言で目覚める

2024-02-26 | essay
「泣いてんの だぁれかなぁ〜?」

真夜中、自分の大きな寝言で目が覚めた。

幼稚園の預かり保育のおシゴト。
この日は凄い人数な上に手のかかる子も多数。
あっちのケンカ、こっちの困りごとに飛びまわり、おむつ交換にお迎えの保護者の対応。。。

自覚のないまま多分 わたし脳疲労状態。

眠りながらも夢の中で園児に振り回されているとはかなりいただけない状況である。

子どもがすきだからしているシゴトとはいえ
限度ってものがあるわけで。
そろそろ働き方を考える時かな、と思うのだけれど
しゃがんでるわたしの背中に急に抱きついてきて「せんせいだいすき〜」なんて言われちゃうと…
まあ、もうちょいがんばるか〜となる毎日なのであります。













今生に来た日

2024-02-25 | essay

令和になってから誕生日は祝日!
長男S、結婚して初めての誕生日。
Nちゃんとふたりしあわせなバースデーだったことであろう!
あっという間に28歳かぁ。
長男とわたし、同じ誕生日。
一週間遅れてわたしの誕生日を選んで(?)生まれてきた彼。
20代ラストに初産!と思っていたら分娩台で30代に突入したのであった。

お陰でジブンの歳を忘れない。長男の年齢+30だから!
というわけで58歳となったわけなのだけれど、何故かわたし暫く前からジブンが既に58だと思い込んでいたようで、何かに記入するたび58と書いていた〜。
「57」とコトバにした記憶がない。
失われた一年?
まぁ、ここまできたら1歳くらいどうってことないけど。

誕生日は生んでくれた親を想う日。
自分をこの世に送り出してくれた両親がふたりとも今生にいない誕生日は初めてのこと。

こうしてぐるりぐるりと廻っていくのねぇ。

そして、わたしのココロの神さま的存在のちゃこのおばちゃんも同じ誕生日。49歳で亡くなった伯母。元気でいたなら98歳か。
きっとケラケラ笑うかわいいおばあちゃんになっていただろうなあ。

人生、光陰矢の如し。
今をたのしんで生きよう!




映画「PERFECT DAYS」

2024-02-20 | 映画 のこと

ヴィム・ヴェンダース
「PERFECT DAYS」

西荻の委託先に用事で行ったあと、ふと思いついて調べたら丁度いい時間に吉祥寺で上映しているとわかり、これは導かれた〜とギリギリに窓口でチケットを購入。
しかも誕生月割引ってのがあってなんと1200円也!
ラッキー!

やっと観れた。
よかった。やはりスクリーンで観てよかった〜。

役所さんの演技はもちろんのこと、すべてのシーンが美しいphotographを観ているよう。

こういうふうにシンプルに暮らしたくなるなぁ。

そして主人公の平山さんが聴く古いカセットテープがそのまま挿入歌となって流れるのだが、これがまたいい。
何でもない東京の街が60〜70年代の名曲に彩られドラマティックに見えてくる。

なんでもない同じ日々に見えても
全部あたらしい日々。。。

ヴェンダース監督、やはりいいわ〜

「パリ、テキサス」も何度も観てるとてもすきな一本。

この映画もきっとまた観たくなることでしょう

夏のような…2月の空








「未明の砦」太田愛著

2024-02-13 | 本 のこと

「未明の砦」太田愛著
2023年 角川書店発行

夜な夜な読み進め、やっと読み終えた。
この一冊で日本の労働問題についてすこぶる知識を得た気持ち。

読みながら「小説」だということを何度も忘れてしまいそうになる。
まるで経済学書か労働問題の学術書を読んでるんだっけ?と錯覚が起きる。

腐敗した日本政治の現状。
怒りを知らない従順な民、ニホンジン。。。

『日本には民主主義は根づかなかった』
『この国の民主主義が国民の手で勝ち取られたものではなかったから』
何度もハッとさせられガツンとやられてしまう。。。

確かにそう。
ニホンジンは気がついたら生温い生活の中に身を置きこういうもんだと思い込んで暮している。
だから権利を主張する貪欲さがないのか…。

『政治家という名の利権分配屋は何をしても処罰されることなく、もはや法治国家でさえなくなりつつある』

いやはや
全くもっておっしゃる通り。。。

普段漠然と感じていたことをこの本が気持ちの良いほどスパスパと言語化してくれている。

長編な上に登場人物が多く複雑な小説ではあるけれど、さすが太田愛氏。
やっぱりラストは清々しい。

いろいろとものを考えさせられる一冊。


太田愛氏の最初の3作の小説に出てくる愛すべき御三方の再登場を心待ちにしているんだけどなぁ〜
次作はぜひ彼らの活躍がみたいものだな〜!





おかえり太陽

2024-02-12 | essay

立春を過ぎると我が家に太陽が帰って来る。

近辺にマンションが建って以来、真冬の数ヶ月直射日光をあびることのない我が家。

やっと帰ってきた陽の光を毎年有り難く想う。
なんて温かいのだろう。
日光はイキモノが生きる上で必要不可欠だなぁとつくづく実感する。

おかえり太陽。

まぁそれも束の間、あっという間に今度は夏の太陽に「暑い暑い」と文句を言うようになることだろう。あかんあかん。

ありがとう太陽!
今日も感謝して過ごしましょ。






一陣の爽風

2024-02-07 | essay
シゴトからへとへとになって帰ったある日、届いた一枚の絵葉書が一陣の爽やかな風を運んできてくれました。

お友だちIさんのフィンランドの旅先からのポストカード!
娘さんとふたり旅とのこと。すてきだなぁ〜

シゴト先の状況に閉塞感をうっすら感じている今のわたしに、この北欧からの一陣の風はドアをバーンと全開にしてくれるほどの威力がありました。

そうだよねー
行こうと思えば何処へでも行けるんだよね〜
ここにずっと居なくちゃいけないなんて誰も言ってない。
とっくの昔に外したと思ってたジブンの枠をいつの間にかまた嵌めなおしてしまっていたのか?ジブン?

フィンランドからの気付きの風をありがとうございました






根っこのジブン

2024-02-05 | essay

大阪からの転校生だった9歳のわたしが一番最初に仲良くなったともだちは、
同じように背が小さくておちゃめでカワイイみんなの妹分的なN子。
彼女の小悪魔的なワガママに振り回されながらもわたしは彼女がだいすきになったんだ。
同じ2月生まれだったので、子どもの頃毎年「ふたりだけのバースデーパーティ」をどちらかの家で計画したものだ。
あれからなんと、もうすぐ半世紀が経つのか。。

去年父が亡くなって少し経った頃、めちゃくちゃ会いたくなったのは彼女だった。

生活リズムの違う彼女とは近年なかなかゆっくり会うこともないままコロナ禍も過ぎ、一体何年ぶり?かに待ち合わせた。

ちょっとお茶して喋ろうってはずが積もる話に気がついたら夕やけ間近。

人生で一番長いともだちだもの。べったりな関係ではなくとも互いの初恋も失恋も彼女の離婚劇も再婚も人生の節目にはそばにいたように思う。

近年会わないうちに互いにたいせつなひとを次々亡くし、そして新しい家族も増え、彼女はなんと去年おばあちゃんになった。

歳を重ねるということは
こども時代のジブンを知る大人がいなくなっていくということなんだ。。
こども時代を共に過ごした彼女は互いの生き証人ということね。

最早ともだちというよりイトコみたいな関係の彼女、奇遇にも再婚した相手はわたしの嫁いだ姓と同じ。
子ども時代よく似てると云われていたわたしたちふたり、今は同じ姓を名乗る。
フシギなものだ。

「久しぶりに家族以外と話をしたよ!」と彼女。。。

いつでも会えるって思ってないで、時間作ってもっと会おうよね。
長い年月に様々なことがわたしたちの上に積み重なっていったけれど、
目をみて笑って喋るうちに根っこの部分の子どもだったあのことあたしが浮き彫りになってくる。

ともだちのありがたさが本当にわかるのって、うんとオトナになってからなんだな。
と近頃実感する。

ありがたいことです。
互いにがんばって健康でいよう!






空を見上げて。

2024-02-02 | essay
西陽の空を龍の家族が往く

ようにみえたある日の日暮れ前。

雲の行方を見上げてゆっくり歩くのは久しぶりな気がする。
世の中がコロナ禍から日常へと戻り、いつの間にか我知らずわたしもまたせかせかと急ぎ足で生きてしまっているのだろう。

家から出ることもままならず、スーパーへの行き帰りに目にする小さな草花や樹木にあんなにもこころを動かされていた日々…。あのセンシティブな感覚を忘れてしまいたくはないのだけれど。

まるであの数年がなかったかのようなこの頃の世の中の動向に少し違和感を感じてしまう。
歩く歩道に乗りそびれたような感覚とでもいうような。
自分の最適な歩幅を忘れてしまったような…。

あたらしい日が誰にでも平等に訪れるとは限らないのだから、今生きているこの時をしっかり目を開けて見て感じて味わいたい。

二十代の頃、同僚に「君って生きることに貪欲だよね」と言われた台詞を時々ふいに思い出す。
あの頃タップを習ったりバラライカを始めたり、好奇心のあることになんでも首を突っ込む私を見て言ったそのコトバが、褒めていたのか呆れていたのかは今でも定かではない。
それでも、いい得て妙とはこのことだなぁと思ったりする。
確かにわたしは今でも生きることに貪欲だから。笑
何歳になろうと、してみたいコトのリストが増えていくばかり。
(出来てないことだらけ、とも言う)
まぁ、行けるとこまで行ってみるとしよう。てくてくと。







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