時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

野生馬の群れ。のようなすすき

2024-01-29 | essay

すすき。
風になびいた形のまま枯れている。

眺めていると
何故か佇む野生馬の群れを連想してしまった。

野生馬なんて見たことはないのだけれど
以前広大な荒野を野生馬の群れが駆けてゆくのを夢でみた。
ふしぎだなぁ。
夢でみた光景なのに時間が経つと本当にみたような気になってくる。

危険だ。記憶の改ざんが始まっている?笑

夢でみた光景と現実にみた光景は、きっと遠い先には混ざり合ってどっちだろうと構わなくなるに違いない。

まあ、それもオモシロイかもね。









年齢に気付かされる!

2024-01-27 | essay
シゴト先の幼稚園で
園児が「せんせい」と呼びかけるつもりで「ママ」とか「おかあさん」と間違えて呼ぶのはよくあること。
だったのだが…!

最近なんどか
「ばぁば…」と間違えて呼ばれることが。。。

そうかぁ。無意識下でそう間違えるってことは、わたしはもうおばあちゃん感を醸し出しているってことなんだな。
まぁ、こどもたちがばぁば的な安心感を持ってくれてると思えば嬉しいことではあるのだがね。ちょっとフクザツ。

思えばこの仕事に就いてもうすぐ八年になるのか。
(注:独学で保育士資格を取得したのは49歳であります)
確かにその間にわたしも八年分歳を取り園児の保護者たちとの年齢差もその分広がり、ママたちよりもお迎えにみえるおばあちゃんたちのほうが断然年齢が近くなっている〜。
普段あまり自分の年齢を気にしないばかりに時にこうして突如として浦島太郎的に実年齢に気付かされるのであった。

キモチは子ども寄りなんだけどな〜笑




空を泳ぐもの

2024-01-24 | essay
今年は辰年。
龍は神の使い的な想像上のイキモノとされているが
いないと誰が言える?
恐竜だって存在していたんだもの。
テレビを観ながら娘とそんな話をしていたら
娘がオモシロイことを言い出した。
「十二支って龍以外全部実在してるじゃん。
昔は龍も現実にいたってことだよ。」

確かにー!
龍だけ架空ってほうが不自然だ。
世の中にはびっくりするような不思議なイキモノがたくさん存在する。
ただヒトが知らないってだけで、未知のイキモノがこの地球上にはたくさんいるに違いない。

空を見上げて
竜が悠々と泳いでいく姿を暫し思い描いてみよう。
カッコイイだろうなあ。




竜っぽい雲。
あ、でも空から急降下して捕食されるのは勘弁願いたい。
草食ということにしておこう。笑。



『みちのく いとしい仏たち』東京ステーションギャラリー

2024-01-20 | 展覧会・アート のこと
如来立像(青森市)
ポストカードより

一見、無表情に見えても
近づいてよく見ると小さいお目と無造作にひと彫りしたお口が!

なんとも味のある仏さまや山神様の並ぶ展覧会。
『みちのく いとしい仏たち』東京ステーションギャラリーにて。

写真不可だったので、こちらを。
たくさんの仏さまを拝見しつつ、何だかだんだん観るだけで拝みもせず歩みを進めるのが申し訳なくなってきて、こころのなかで合掌。

くすっとこちらも笑顔になっちゃうにっこり微笑む仏さま。
強がってるのに全然怖くない鬼の表情。
どの仏さまも地元の方々にたいせつにたいせつに祀られてきたお方たち。

じっくり拝見しつつも、出品リストを何度も確認。

これまでたくさん展覧会を観てきたけれど、こんなにもどこの所蔵なのかが気になって手元の出品リストを覗き込むのはわたし史上初のこと。

あぁこの方は八幡平市の神社から、この方は青森市のお寺から、こちらは秋田市の寺院から!
美術館の光の下、澄まして並んでいらっしゃるけれど、普段は奥まった所に鎮座されて祀られ江戸の時代からずっと庶民の祈りや願いをそれぞれに受け止めていらしたのだなぁ…と思うと感慨深い。
たいへんお疲れさまでございます。

それぞれのお家へ早く帰りたいのではないかなぁと少し心配になりつつも
ニンゲンが皆帰って静まりかえった夜の館内では、もしかしたら夜な夜な仏さまたちの宴会が繰り広げられているかもしれない?などと想像してみる。
だって、十王像さんたちはともかくほとんどの仏さまが長い年月ぽつんと独りでお堂や祠に祀られてきたわけだもの。
今回の展覧会で初めて他人ならぬ他仏と相まみえた方々も多いのではないかしら。

「うちとこは山ん中ですねん。海はみたことあらしません。」
「わたしは漁村で漁師らを護ってますのや」
「震災のときはたいへんでしたなぁ…」

などなどと話は尽きないかもしれない?(あ、関西弁はイメージです笑。東北弁はわからないので。)

仏師ではなく地元の大工などの手によって彫られたとされるこれらユニークな出で立ちの仏さまたち。
個性派約130体が一同に介するとても貴重な機会に立ち会えたこと、有り難く思います。

『みちのく いとしい仏たち』は東京ステーションギャラリーにて2024年2月12日まで!




黒澤映画に潜る

2024-01-17 | 映画 のこと

年末に「七人の侍」を観てからというもの今更ながら黒澤明監督作品にハマり、夜な夜な深夜のひとり映画鑑賞会。

観たいと思った順で年代はランダム。
「天国と地獄」1963年
「生きものの記録」1955年
「野良犬」1949年
「用心棒」1961年
「椿三十郎」1962年
「どですかでん」1970年
とりあえずここまで。

それぞれ素晴らしい〜!
黒澤映画を語るのはおこがましいのでやめておく。
どれも面白いが、これまでみた黒澤映画の中でわたしのNo.1は…
「椿三十郎」!
題名は昔から知っていたけれど、普通の時代劇としか思っていなかったわたし。
こんな痛快でスペクタクルなエンターテイメントコメディ映画だったとは!
今まで観なかったことがなんとも勿体ない!

エンドロールで「あー!面白かった!」と独り言をいいつつひどく残念に思ったのは、父とこの映画の話がしたかったなぁ…ということ。

少年時代から映画好きだった父が観ていないはずはない。
こんなに面白かったなんて知らなかったよー!と父に物凄く報告したくなったのだ。
今も生きていたならすぐ電話をしていただろう。

父は車椅子生活になるまでは頻繁に映画館に足を運んで洋画邦画問わずいろんな映画を観るひとだった。
そもそも私の映画好きは両親の影響なんだろうな。
母は洋画派で古き良きハリウッド映画やヒッチコック映画がだいすきだった。
わたしがまだ娘のころ、深夜放送の映画を遅くまで起きて母娘一緒によく観たものだ。

それにしても生きてるうちに父と語り合いたかったなぁ「椿三十郎」。
「用心棒」では桑畑三十郎って名乗ってたっけな。
あのキャラがだいすきだー。

去年とうとう鬼籍に入った父。
いや待てよ。わたしが急に時代劇に首を突っ込むなんて思えば不思議だ。さてはあちらから父が誘導して観せたのかも?
それなら納得。
面白かったよ!おとうさん!笑!
(椿、と思ったら山茶花のよう。 )




世界でいちばん透きとおった物語

2024-01-13 | 本 のこと
「世界でいちばん透きとおった物語」杉井光著

こんな物語、というかこういう仕掛けのある本がかつてあったであろうか!?

本好きIさんから勧められて購入。
年末、読み始めたら先が気になってイッキ読み。

こんなに一言も内容が言えない本って今までなかったのでは?

本好きさんにお勧めです!
口コミなどなど前情報なしで読んでください。

北国の読書ともだちIさんのお陰で、近年わたしの読書の幅がぐ〜んと拡がりました!
いろんな良き本を教えてくださりIさんに感謝です!






「七人の侍」を初めて観る!

2024-01-11 | 映画 のこと
年末、突然「七人の侍」を観てみたくなり真夜中にひとりどっぷり黒澤映画の世界へ。

そもそも日本の時代物の映画にはまるで興味がなく、しかも戦国時代はすきではない。

それでも欧米でもあれほど高評価の世界のKUROSAWAの代表作「七人の侍」を観たこともないまま「映画好き」を名乗っておってよいのか?わたし。
黒澤明監督の「夢」は好きだし「羅生門」などなど、作品を観ていなくはないのだがこれまでどうもサムライ物に食指が動かなかったのである。

が、何故か突然観てみたくなったというのはようやっと機が熟しわたしにも観時がやってきたということ。
本能に従って観てみた。

果たして。。。
いやぁ〜
面白かった〜!
すっかり引き込まれてしまった。
古今東西、名画と謳われるだけありますな〜。
これは全くの食わず嫌いでありました。
今観れて本当によかった。

ついでに
観ながらひとつ面白い発見を。
(あとから画面をパチリ)
この時代の荷物の背負い方と現代のボディバッグ!
ほぼ一緒だ〜!
むしろエコだし粋でかっこいい。
現代の街を往く人々の後ろ姿と比べてもまるで違和感がない。
オモシロイものだなあ。
人間工学的(?)にも身体に合った荷物の持ち方なのであろう。
お侍さんのいた時代には既に完成されていたデザインだったのね〜。

それにしても名優志村喬の演技は最高だ。
「七人の侍」を観た夜以降、志村喬観たさに実は黒澤映画の世界に夜な夜な潜ることに。

いやぁ〜映画って本当にいいもんですねえ 

水野晴郎氏の名台詞が思わず出ちゃいます。笑






「湖畔」に佇む

2024-01-07 | 展覧会・アート のこと
息子夫婦のお宅訪問のあと、上野駅の線路をひと跨ぎ!

両大師橋を渡ると左手に国立科学博物館、右手に東京国立博物館。
この道を真っ直ぐ行くと
間もなくだいすきな建物、黒田記念館が見えてくる。
新年早々の黒田記念館!
うれしいなあ。
(黒田記念館は黒田清輝の遺志により創設された無料公開の建物です)

しかも新年で特別室が公開されており、とても久しぶりに「湖畔」を観ることができた。


この舟の絵は初めて。すてき。




いつ見てもここの階段はうつくしい。
数え切れないほど訪れているこの黒田記念館。
なんと夫は初めて来たらしい。

ふと思う。
わたしがこの世からいなくなったとして、数あるわたしがすきなものを彼はひとつでも挙げることができるだろうか。
否。まあそれはいい。
興味のないことはまるで目に入らない彼の習性をわたしはよく知っている。

それにしても息子夫婦の住まいの立地が羨ましいぞ!
徒歩で黒田記念館へも奏楽堂へもこども国際図書館も美術館も動物園も行けるなんて!
わたしも引っ越そうかな。笑。
上野動物園の年間パスポートは即買いだ。
毎日のさんぽルートにしちゃうんだけどな〜
夢みておきましょか。












歩いたことのない道を往く

2024-01-06 | essay

下町にポツンとポンプ
11月に結婚した長男SとNちゃんの新居へ。スカイツリーの見える町。

お正月の挨拶に来るというふたりを制して、こちらからお宅訪問。
自営業の我が家の定休日は木曜。
土日休みの会社員の息子と休みが合うのはお正月くらいなのである。

電車で夫と出掛けるのは一体いつ振りのことだろう。とんと記憶がない。

ふたりが暮らし始めたのは上野駅から徒歩圏のマンション。なんとうらやましいこと。
動物園にも散歩がてら行けるじゃないか。

子どもたちが小さい頃、お正月休みといえば毎年上野動物園へ来たものだ。
ついこの前のような気もするけれど小学生の頃までのハナシ。あの頃が懐かしい。

そして若いふたり。幸せそうでなにより。
わたしの友だちからのお祝いのぐい呑みを記念にパチリ。

ふたりが飼っているカメ吉くんも少し大きくなって元気でなにより。

新居を辞して帰りは別の道を通ってみたら何やら面白いところへ出た。
夫はわたしと違って方向を見誤ることはない。
なんと地下鉄銀座線の引込線の踏切!
写真は踏切から見た柵の向こう。
珍しいものに遭遇したせいで浮足立って踏切そのものの写真を撮るのを忘れてしまった。残念。

その先に上野駅をひと跨ぎする大きな陸橋が!
調べたら両大師橋という橋。

これは電車好きな子どもにはたまらんスポットだな。
子どもに限らず誰でもここはわくわくしそうだ。
多分待っていれば新幹線だって観れるはず。

この橋を越えると、なんとすぐ左には科博が!
わぁ〜ここに出るのかー!
方向音痴のわたしにはまるでどこでもドアを開けたような気持ち。

これは!
わたしのすきな場所へ真っ直線?


眼の前の時間

2024-01-02 | essay


この数年来、元旦の日の入りをここで拝むのが恒例になっている。

穏やかな元旦。
日没前にカメラを構える中、辺りで一斉に緊急地震速報の警報音が鳴り響いた。

自然はうつくしい。

けれども時に途方もない威力で元来持つエネルギーを放出してくる。
そのチカラを普段わたしたちは忘れてしまっている。
というよりも考えないようにしているだけ。。

いまは祈ることしかできないけれど、もうかなしいことが起きませんように…。
…そんなコトバさえ空々しく宙を漂うようで口をつぐむ。

地震列島に暮らすわたしたち日本人。自然災害はどこに起きてもおかしくない。

今日を明日に延ばすことなく眼の前のこの時間をてのひらに乗せてよく視よう。
時間は次々に指の間からサラサラと滑り落ちていくけれど
感じることが出来るのは確かにある今この時だけ。


被害に遭われた方々が暖かい場所で眠れますように。。



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