時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

「時間」とのつきあい方

2014-08-30 | essay



西武線の赤いラッキー電車を初めてみた。
ひとり お墓参りに向かう電車の中から。



駅に降り立ったら ぐんぐん雲が動いて
久しぶりに青い空がのぞく。

親友だったアノ子が昇って行ったのも
青い青いきれいな空だったなあ。

あれから三度目のあの日。

こころを繋いでた たいせつなひとを喪うと
「時間」との接し方が変わる。

次々に消えてしまう「今」を
必死に追いかけることを止めにした。

これからやってくる「今」を
たいせつに待っていてあげることもできる ということを知った。


時に、
今もあったかもしれない「時間」の幻影に
こころが囚われて動けなくなる。

時間軸を後ろ向きには歩けないと
頭ではちゃんとわかっていても
こころは時間を遡る。

でも。。。そんな時間があってもいいんだよ。
ってことも もうわかった。

なにがあろうと、時間は決して止まらず
親切にも 前へ前へとわたしを運んでいく。

「時間」を味方につけて
すすもう。 前へ前へ。 




映画 「 なまいきチョルベンと水夫さん 」

2014-08-27 | 映画 のこと



川越スカラ座へ。
てづくりともだち三人で。

ほんわか明るいほのぼのスウェーデン映画に
夏の疲れを溶かしてもらいました~。


セントバーナードの「水夫さん」は犬だからね、セリフはないのだけれど
佇まいになんとも味わいがあるんだなあ。

こどものころ、近くにセントバーナードのブリーダーのお宅があって
ともだちモコちゃんとよくお邪魔して犬と遊ばせてもらっていた。

腕が回らないほど大きな犬をぎゅっとするのってダイスキ。
あの頃、すごくすごく飼いたかったんだよネエ、セントバーナード。
おっそろしいほどのヨダレなんだけれどね。
きっと、ハイジのヨーゼフの影響もあったのだろうなあ。




川越スカラ座、何度行ってもこの映画館はいいよねえ。
すごくほっとします。


 表は今はタイル張りだけれど、
ちょっと横手を覗いたら、うわあ~すてきな古い空間をみっけ!



この 時間の積もった感じ・・・すきだなあ~。

川越スカラ座、ここも永遠にこのままであってほしい場所です。

 


 


NOSE

2014-08-26 | essay



夏休み恒例の陶芸の作品が焼き上がった。

この「陶芸教室」は子どもたちがお世話になっていた絵画教室で
毎年夏休みに行われている。

近年は、末娘と一緒に参加していたのだけれど
今年は中学に上がりとうとう部活で不参加。

子どもたちが小学生の頃は
三人連れて毎年お邪魔していたんだけれどなあ。

月日の経つのは早いもので。

わたしは年に一度の陶芸をとてもたのしみにしているので
ひとりでも参加するつもりだったのだけれど
その日、珍しく家にいた我が家の学生さん・長男に

「今日陶芸教室があるよ。あんたも久しぶりにどうよ?」
と訊ねてみると、あっさりと 「あ~行くわー」。

というわけで、彼はなんと六年生以来七年振りの「陶芸教室」に
一緒にお邪魔することに。

「スマホ置き」をつるっつるに作っていた彼。
作るものもオトナになったわね・・・と思いつつ



自分の制作に熱中していたわたし。
他のひとの「わーおもしろい!!」という声に
ふと顔を上げると、息子が次に作っていたのはなんと、鼻。
ペーパーウェイト??

 鼻のオブジェ。。。なぜ鼻???

彼は時々フシギでシュールな絵を描くし、写真もおもしろいし
わたしは、彼はうちの中で一番「芸術家肌」だと思ってるんだ。
美大に行きたいって言い出すかなと
ハハは密かにワクワクしていたのでありましたが。

結局彼は、彼を知る人は皆、「ぴったり」と口を揃えて言う生物学へ進んだのだけれど

今でも暇があると、(または試験勉強の最中に)
緻密な鉛筆画を描いたり、それをスキャンしてPCで色を塗ってみたりと
根っこの部分ではやはり絵がスキなのね。

彼の中に絵の芽が根付いたのは
3才からお邪魔していたここ、いつも温かな空気の満ちた絵画教室「つみき」のおかげ。

こうして、大きくなってもまた懐かしくてあたたかい場所へ足を運べるって
すごくしあわせなことだなあ。ってこころから思う。

変わらない場所・あたたかな教室に
そして、温かく見守ってくださる優しいせんせいに、こころの底から感謝です(^ ^)



 


「August Day」 Daryl Hall

2014-08-25 | MUSICのこと




八月に聴きたくなる
とても好きな曲。

「August Day」 Daryl Hall & John Oates

アンニュイながら、まったりと居心地の良い空気感。
夏のヘビーグレーな空の色がこころに浮かんでくる。

この曲について
「I was in a very jazz mood when I wrote that song.」と
Darylは語っている。

ホール&オーツにはめずらしく jazzyな上にちょっとクラシカルな色合い。

作詞は、公私ともにパートナーだったSara Allen (名曲サラ・スマイルのサラですね)

「まだメロディとタイトルしかなかったんだけど、僕が弾いて聴かせると
サラが詩を書いてくれたんだ。サラと僕のほんとうのコラボレーションだった。」 

というコトバをライナーノーツで読んでから、
この曲のここちよさの出処が
なるほど・・・よ~くわかったような気がしています。

  August day ・・・

 



 


真夏の夜、ゆめから覚める

2014-08-22 | essay



人生はフシギだ。

長い長い夢から
今はじめて目覚めたような気持ちになる なんてことが
あるもんなんだなあ。

いいのか
わるいのか
それはわからないけれど

ひとは変わる。

わたし自身はなにも変わっていないように思えても
知らぬ間にやっぱり変わっているのだろうな。

そうでなければ
ゆめから覚めることもなかったわけで。

現実をちゃんとみているようでも
我知らず肝心なところにはフタをしてしまっているのかもしれないし

気づいていないだけで
実はこころは、冴えわたる冷たい風に吹き晒されているのかもしれない。

人生は夢。

よくもわるくも すべてが束の間の夢。

  

 



 


秋の音

2014-08-20 | essay


夕べ、日が暮れてからさんぽしていたら
草むらからこおろぎの鳴き声が。。。

 リリリ・・・リリリリ。

まだまだこんなに暑いのに
ちゃんと秋の準備は始まっているのねえ。



夏のこがねむしも、まだがんばってお食事中。

ちいさないろんなイキモノが健気に生きているのを感じると
なんだかなあ・・・・
我もがんばらなナア~~ と思ったりします。




夏のレスキュー隊

2014-08-20 | essay



八月も半分を過ぎると・・・

歩道にひっくり返っている蝉をよく見かける。

その姿をみると・・・、
子どもの頃から救わずにはいられない。

羽化してからほんの1週間余りの短い生を全力で生きる蝉。

力尽きて落下し、その場から動けなくなっている彼ら。。。

あおむけになっている足に人差し指を近づけると
最期の力を振り絞って必死につかまってくれる。

力の残っている蝉は飛び去ることもあるけれど
大抵の蝉はつかまっているのがやっと。

灼熱のアスファルトの上でニンゲンに踏まれる前に
せめて最期は土の上に。

街路樹や植え込みへ運んであげましょう。

あなたもゼヒ夏のレスキュー隊の一員に!(^ ^)/



 


キネティック・アート展

2014-08-19 | 展覧会・アート のこと

 

ふと思い立って「キネティック・アート展」へ。
損保ジャパン東郷青児美術館にて。

1950~60年代に全盛期を迎えたキネティック・アート。

あまり聴きなれないこの言葉、キネティック・アートとは
機械仕掛けや、実際には動いていなくても動いているように見せたりする
「動く芸術」という意味なのだそうだ。

用語はともかく、観れば 「なるほど!」
なんとも古いのに新しい。

デジタルちっくなアナログ。

錯視、勘違い、騙される芸術、大好物です。

自分の視点の移動によって動いて見える作品や、
アナログな音を立てて回るフシギな作品、
金属の糸が格子状に重なっているというだけで3D効果!な作品 などなど。

オモシロイアートの連続。
自分でスイッチのON/OFFを足で踏むってのがまた面白い。

ブルーノ・ムナーリというアーティストの企画による
1962年にミラノのオリベッティ社で開催された「プログラム・アート展」の映像が
すごく、ものすごくカッコイイ。

つくづく、現代の最先端のCGとか3Dとかよりも
この時代の「最先端」のほうがわたしはすきだなあ~。

過去の近未来。
nostalgic な future ?
この相反するようなコトバ。
「過去の近未来」を超えた今ここからだからこそ見える未来的な過去。

そういうの、とてもすきだー!

夏のひととき。
アートのシャワーでリフレッシュ。 英気を養って参りました。

   (動いて見えるポストカードです。ちょっと懐かしい♪)

 

 


昭和の幻

2014-08-17 | 古い建物 のこと

 





たまたま迷い込んだ場所は
取り壊されるのをただ静かに待っている昭和の空間だった。

こうして囲われてしまうと、まるで映画の作り物のセットのようにも見えてしまうね。

本物の「現実」がちゃんとそこにあったはずなのに。


あちこちで消えてゆく古い時空間。

長い長い間、時間を包み込んだ空間があっという間に跡形もなく消えてゆくのは・・・
つくづく無情なことだなあ。





ながれるながれる

2014-08-16 | essay



いつも夏に行く名栗川の上流へ向かったものの
空模様が怪しいので、もっと近くの川に変更。
未だムズカシイ次男坊は、「オレは行けない」と、家で留守番。
彼にこそ、一番「自然」が必要なんだけれどなあ。

まだまだ幼い中一の娘、ビニールシートをソリ代わりに
造成された川を滑り台のように滑って遊ぶ。

 あっはっは。 わらっちゃう。

無邪気にきゃーきゃー愉しげに滑っている娘をみていると
なんだかいろんなモンダイもどっかへ吹っ飛んでいくよ。

上流の渓流で釣りをするつもりだった長男。
臨機応変、マイペースな彼は、
仕方がないので浅い川で小さい魚を相手に釣りもどき。

夫は例のごとく、ビーチベッド持参で川辺でとっぷりと昼寝。



お昼すぎにはやはり降り出してきて・・・川遊び撤収~。


束の間でも、川の流れにこころを委ねる時間・・・。
やっぱり わたしにも 必要不可欠な時間です。

 ゆく河の流れは絶えずして・・・。




下北・リノベーションカフェ

2014-08-14 | 古い建物 のこと



古い家をリノベーションしたカフェって魅力的。

下北にある「モワ・カフェ」もそんなリノベーション・カフェ。

 

昔ながらの曲がりくねった住宅街に建つおうちを
そのまま利用しているので、なんだか懐かしい親戚のお宅へ入るような気持ち。

ここ、「mois cafe」は、数年前に
カフェに詳しいkさんに連れて行ってもらったお店。
大阪から遊びに来たともだちTさん&娘Sちゃんを
果たして方向音痴のわたしはご案内できるのか~??
まったく自信はありませんでしたが、
いまどきのワカモノはスマホという万能機器を持っているので
まったく心配はしておりませんでした~。

案の定、わたしはお店の名前を告げるだけで、
頼もしい娘Sちゃんがちゃあんと誘導してくれました。



娘Sちゃんは、長男が赤ちゃん時代の公園仲間。
ちいちゃかった子どもらも今や大学一年生。。。
Sちゃんは有名大学の法学部に進学。眩い~。
でも、変わらぬカワイイ笑顔があの頃のままで、おばちゃんほっとするよ。

うちの長男と一緒に公園の川で水遊びをしていた夏は
わたしたち親にはついこの前のことのようなのになあ。
ああ。あの頃って正に人生の「夏」だったんだなあ~~。

長男は用事があって今回は会えなかったけれど
住む場所が変わって遠く離れても
こうして数年越し毎にまた逢えるって嬉しいことだなあ。

Sちゃんは他に行きたい街があったので途中でおわかれ。

Tさんとふたり、あちこちお店をのぞきながら下北さんぽ。
前回上京した時は、吉祥寺さんぽをしたんだっけね。
ついこの前のようだけれど、2年くらい前のことかな。

心やすいひととは、久しぶりでも
なぜか先週しゃべってたんじゃないかな?
って錯覚がおきる。ふしぎなものです。

のどが渇いて、ちょっとひと休み・・・と、ふと見つけたカフェも
これまた古いお宅をリノベーションしたお店。



古いものを壊さずに生かして使うって、ホントの粋ってモンだなあ。

美味しいスイーツとコーヒーで
時計も見ずにまったりとおしゃべり。

こういう夏の午後がたまにはあってもいいね。

Tさんとも 出逢ってもうすぐ20年。
互いに、いつの間にか まもなく大台だけれど
荒波をなんとか乗り越えながら、こうしていつまでも笑っていたいものです。

今度はわたしがぶらり大阪の旅に出掛けようかな!
そのときは京都へも足を延ばして散策しよう~(^▽^)/ 



魅力的なお店「DARWIN ROOM」

2014-08-14 | essay



大阪からともだちのTさんと娘ちゃんが遊びにきたので、下北界隈をぶらりぶらり。

つい最近TVで観て、「いってみたいなー」って思っていた魅惑のお店に偶然行き当たった。

うれしいなあ。

「ダーウィン・ルーム」 というそのお店は

本屋さんであり、カフェであり、標本や剥製がたくさん並ぶ不思議なお店。

うちのイキモノ好きな長男が子どもの頃からこうしてここにあったなら
きっと親子で通っていたことだろうなあ。




エントランスには化石みたいな石が埋められています。



「DARWIN HOUSE」 
下北沢駅南口からまっすぐ商店街を抜けたところに見えてきます。

またゆっくりお邪魔してみるとしよう!

長男もそのうち行くかな~。

鉱物や生物がすきな、ともだちの息子クンにも教えてあげるとしよう!




ロビン・ウィリアムズ

2014-08-13 | 映画 のこと



ロビン・ウィリアムズが亡くなった。。。

「確かファンだったような・・・」と、すぐにメールをくれたのはともだちのMっち。
Mっちの奥さんWちゃんもファンなのだそうだ。

 そうだよ~~。

18歳のときに「ガープの世界」でファンになってから
観ていない出演作はないかも。

世界中の誰をもホッとさせてくれる、唯一無二のあのスマイル・・・。

どんなに幸せそうにほほえんでいたとしても
こころの中まではわからない。


同じくファンの映画好き仲間Mちゃんにメールをおくる。

想いは、てん てん てん と
つながって、見えないおおきな輪っかになる。


映画「ガープの世界」から、たくさんたいせつなことを学びました。
何度観たかわからないくらい。。。

「いまを生きる」にも当時かなり影響を受けました。


 
とおく日本から、こころよりご冥福をお祈りいたします。




途中。

2014-08-07 | 古い建物 のこと



先日、渋谷に用事があったので
急に思いついて姉を誘ってみた。

横須賀の姉と落ち合うには、渋谷はちょうどいい中間地点。
でもこうしてわざわざ街で会うのは・・・一体何年ぶりのことだろうね?

渋谷駅付近は近年すっかり変わってしまって
もともと方向音痴なのに益々方向を見失ってしまうよ。

それにしても再開発中とはいえね、
このごちゃごちゃカオス感、日本の街ではないみたいな妙な錯覚に陥る。

街はまるで変わらなきゃイケナイみたいにどんどん姿を変えていく。

古きものを愛する者としては、根こそぎ街を変えてしまうのはなんだか寂しい。。。

このむき出し感あふれる線路の構図も、きっといまだけ限定の光景ね。




新しいビルをてっぺんまで見上げ過ぎて目が眩む・・・真夏の街でありました。



 


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