シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

市川準監督「つぐみ」(1990年、105分)☆☆☆★★

2023-10-07 20:06:09 | 日本・1990年~
原作は吉本ばななによる小説「TUGUMI」(山本周五郎賞受賞)。

こういうこともあるのか、と思って観ました。

舞台は西伊豆の小さな港町。

幼少の頃から体が弱く、余命までいいわたされている少女つぐみと彼女を囲む人々とのひと夏の出来事、経験が描かれています。主演の牧瀬里穂の屈折した人格の演技が絶妙。

主人公の一人、白河まりあの語りで展開します。

生まれつき身体が弱く、甘やかされて育ったつぐみは、臆病でありながら、わがままな18才の少女(牧瀬里穂)。死の恐怖と背中合わせの日常を送っているせいでしょうか。

その不思議な生命力と個性に、従姉妹のまりあ(中島朋子)はどういうわけか放っておけない存在です東京で大学生としての生活を送っていたまりあは、つぐみとその姉の陽子(白鳥靖代)に誘われ、高校まで過ごした西伊豆へやってきます。

なつかしい思い出のなかで穏やかな日々を送るふたりの少女。そこに美術館に勤める恭一(真田真之)があらわれます(彼も子どもの頃、体が弱かったようです)。運命の出会いのように巡り合ったつぐみと恭一は、なぜか自然にひかれあいます。

しかし、つぐみに横恋慕する不良少年たちは恭一に言い掛りをつけ、怪我をおわせ、さらにつぐみの愛犬ピッチを殺します。恭一に暴力をふるった不良達に復讐を考えるつぐみでしたが・・・。
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