タイトルの意味ですが、作品のなかにそれを説明するセリフが出てきます。「韓国では赤ちゃんのように両手を挙げて眠る姿を、比喩で『나비잠(ナビジャン)』っていうんですよ」と。
舞台は東京。
アルツハイマー病に侵された女性が人生の最後をどう迎えるか、そして年の差を超えた韓国青年との愛が描かれます。
主人公は50代なのにいまだ美貌を保ち、若い読者層に根強いファンを持つ売れっ子の女流小説家・松村涼子(中山美穂)。
彼女は小説を書き、愛犬・トンボとともに満ち足りた生活を送っていました。ところがある日、自分が遺伝性のアルツハイマーに侵されていることを医師から告げられます。
人生の終焉と向き合う生活を余儀なくされた涼子は、「魂の死」を迎える前に、執筆活動以外のことをしようと、大学で講義をもちます。
初日の講義後、学生たちと訪れた居酒屋で、アルバイト店員で韓国人留学生チャネ(キム・ジェウク)と出会います。涼子がその店に「万年筆」を忘れたことを切掛けに、チャネは涼子の愛犬の散歩をすることになり、さらに涼子の執筆活動を手伝います。涼子がしゃべる小説のストーリーをチャネがワープロで原稿化する作業です。
仕事を進めるうち、現実と小説の世界で交差していく二人。次第に年齢の差を超えて惹かれ合いますが、涼子のアルツハイマーは徐々に進行していきます。
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