シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

篠原哲雄監督「起終点駅 ターミナル」(2015年、111分)☆☆☆☆

2022-11-20 20:58:03 | 日本・2000年~


原作は桜木紫乃による同名小説です。わけあって国選弁護人となった主人公の心の遍歴を描いた作品。余談ですが、本作品のなかで主人公がザンギ(鶏のからあげ)をつくるなど、料理のシーンがたくさんあり、印象的です。

舞台は北海道の旭川、そして釧路。

25年前。妻子を東京に残し旭川の地方裁判所判事の職にあった鷲田完治(佐藤浩市)。その彼が覚醒剤取締法違反の裁判を担当することに。被告人はなんと完治の学生時代の恋人だった結城冴子(尾野真千子)でした。

二人には過去がありました。交際していたのは学生時代。おりしも学生運動がキャンパスに吹き荒れ、活動家として政治活動に身を投じていた冴子。完治はそれらの活動に加わらずひたすら司法試験の勉学に励んでいました。その冴子は完治が司法試験に合格した直後、突然姿を消します。

裁判で完治は冴子に執行猶予付きの有罪判決を下します。直後、偶然、彼女の営むスナックで会います。そして、逢瀬を重ねるようになります。

事件が起こります。任期満了で東京に戻る日が近づいていた完治。家族を捨て、冴子と新しい人生を決意したある日、旭川駅のホームで、彼女が完治の目の前で列車に飛び込みます。

このショックで、以後、誰とも関わる事なく国選弁護人として生きてきた鷲田完治。

その彼の前に、ある裁判で弁護を担当した若い女性・椎名敦子(本田翼)が現れます。個人の依頼は受けないことにしていましたが、彼女に冴子を重ね合わせた完治は・・・。
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