1988(昭和63)年5月に、伊豆箱根鉄道の修善寺駅で発行された、三島から東京までの新幹線自由席特急券です。
桃色JRC地紋のA型大人・小児用券で、名古屋印刷場で調製されたものです。
一見しただけでは一般的な三島から東京までの新幹線自由席特急券に見えますが、発行駅名がJR線の駅ではない「修善寺駅発行」となっているところから、伊豆箱根鉄道駿豆線の修善寺駅で発行されたことが判ります。
裏面です。券番のほかに、発行事業者名である「(伊豆箱根鉄道)」の表記があります。
国鉄時代より伊豆箱根鉄道では新幹線の自由席特急券の委託発売を行っておりましたが、三島駅での乗換の時に購入すれば良いだけの話でしたので、あまり需要が無かったのでしょうか、現在ではJR東海および東日本との直通運転をしています特急「踊り子」の特急券および自由席特急券の発売のみしており、新幹線自由席特急券の発売は行われておりません。
2021年春のダイヤ改正にあわせ、JR東海および東日本では特急「踊り子」の料金体系を変更することがプレスリリースされています。
発表によりますと、普通車のすべての座席を指定可能にし、自由席特急券の設定を取りやめる、最近のJR東日本に見られる「ひたち・あずさ型」の特急料金制度に変更されます。これによって年間を通して同一の料金になり、指定席の特急券と発券後に座席指定可能な座席未指定券が同額で発売されます。また、いままで伊豆箱根鉄道線内の特急料金の設定はありませんでしたが、ダイヤ改正後は一律200円の特急料金が新設され、また、同じく乗り入れをしている伊豆急行線内の特急料金も改定されることが発表されるようです。
新たに伊豆箱根鉄道線内の特急料金が設定されることから、同社で発売されている特急「踊り子」用の特急券の様式が変更されることが予想されます。