営団地下鉄 インク式券売機券のいろいろ ~補遺

数回に亘り、営団地下鉄のインク式券売機券を御紹介してまいりましたが、今まで御紹介いたしましたものの他に、他社には見られない様式の券がありますので御紹介いたしましょう。

 

   


昭和46年12月に東京駅で発行されたものです。

 

30円区間ゆきの金額式券ですが、日付や券番が両サイドに印字されていなかったり、一般的な券売機券とはかなり異なった印象を受ける券です。

 

金額以外の基本的な部分は印版によるものと思われ、金額部分はタイプライターのような印字機で印字されたような感じです。

 

   


同日、渋谷駅で発行されたものです。こちらの方が印字が濃く、もう少し分かりやすいかと思います。

 

   


昭和45年に秋葉原駅で発行されたものです。

 

こちらは小児用として発券されたもので、金額の後に小児用券であることを示す「小」の文字が印字されています。

 

また、東京駅および渋谷駅のものは左下に「通用発売当日限り」と印字されておりますが、秋葉原のものは「発売当日限り有効」となっており、この形態の券についても2種類の様式があるということになります。

 


これらはある駅の駅員氏がまだ幼少のころの私にくれた着札の中に入っていたものであり、どのような券売機で発券されたものなのか不明です。

ここでは「券売機券」として扱わせていただきましたが、昭和45年当時、すでに多能式券があったとは考えにくく、実際は窓口で発券されたものかもしれません。


最後に大変変わった券を御紹介いたしましょう。

 

   


昭和52年11月に市ヶ谷駅で発券されたものです。

 

これは試刷り用のもので、一般発売用のものではありません。「インクの載り」の状態を調べるために試しに発券されるものです。国鉄の券売機では「試刷」と印字されますが、「無効」という印字が特徴的です。

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