趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
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京阪バス 国鉄連絡用補充券
廃札券ですが、京阪バスの国鉄連絡用補充券です。
水色っぽい京阪電鉄自社地紋の補充片道乗車券(補片)で、発駅および接続駅が印刷されているものです。
かつては全国の多くのバス会社が国鉄との連絡運輸をおこなっていましたが、平成初期ごろには連絡運輸縮小が大々的に行われ、今では普通乗車券による連絡運輸が行われているのはジェイアール北海道バスや西日本ジェイアールバスくらいしかなくなってしまっています。
京阪バスが国鉄との連絡運輸を廃止した時期が記載された資料を持ち合わせていませんが、昭和55年頃、東京都区内にある地元の駅で、着札として集められた券を見たことがあります。
このような、京都市内の遊覧バスの乗車券との連絡運輸も行われており、乙(控え)片との間に「甲副」片という遊覧バスの指定乗車券の付いた変わり種の券もありました。
遊覧バスを下車すれば甲副券は回収されてしまいますでしょうから、国鉄線に乗車するときには1枚目の券と同じような体裁になったものと思われます。
裏面です。
ご案内文が印刷されていますが、当時の一般的なものではなく、関西以南のエリアに関する記載がありません。
参考までに、昭和41年に国鉄で発行された、連絡運輸駅の一覧です。
枚方エリアの記載がありませんが、京都遊覧がひとつの「駅」として扱われており、「△7448100」という駅管コードまで存在していたようです。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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> 連絡末期は、京都遊覧をしなくても、発券していただくことができました。もちろん、京都遊覧のバス乗車券部分はありませんし、運賃も京都発のそれでした。
これは「京都遊覧」というものが「京都を遊覧すること」ではなく、ひとつの駅であることの現れかもしれませんね。
それにしても、
> 運賃も京都発のそれでした
とは驚きです。考えてみれば納得ですが、これは「京都遊覧」という駅に「遊覧行為」が含まれている特殊性から、連絡乗車券でありながら社線の運賃部分が発駅と接続駅間に入らない特殊なケースということでしょうか?
連絡乗車券ですので、本来は観光バス部分も一緒でないとおかしいのですが、実際にはJR部分の運賃のみ収受して販売してくれました。但し、あくまでも連絡乗車券としての発売ですので、運賃は観光バス込みの結構大きな金額となります。また、入鋏済みの状態で発売され、未使用状態ではないことを強調されます。(100km以下なら乗らなくなっても払い戻しできなくなる)連絡運輸範囲はJR西日本ならかなり広範囲だったようですが、ある程度係員により温度差があるようで、JR部分のみの場合東福寺でも可とした係員やら大阪など主要駅でないとだめとした係員などいろいろでした。
実はこのJR部分のみの販売、もちろん切符収集車向けのサービスではありません。(もっとも末期は収集者しか買ってないかもしれませんが)
連絡運輸の対象は、市内半日コースのみだったのです。(ですから、JR部分のみの発売はその日の最終の半日コースが出るまでしか売ってくれませんでした)
ところがJR連絡運輸と謳いながら半日コース以外では連絡運輸を売らないとなれば、説明も大変ですし、取り扱いも面倒です。ですので、どのコースでも連絡乗車券は売る代わりに、連絡乗車券はあくまでも半日コースの乗車券として売りました。乗客には本当のコースの乗車券(末期は端末発券)と、副券のない補充券をセットで渡したようです。私は実乗の半日コースの連絡として買ったことはありませんが、半日コースでも観光バス乗車券が発行されたそうですので、実際の乗客は(少なくとも末期は)副券を見たことがないようです。
連絡乗車券全盛時は各地の観光バス(はとバスなども)や遊覧船(琵琶湖汽船なども、もっとも琵琶湖汽船はもともと長浜からの連絡運輸第一号だから当然か)で同様に発売していましたが、どれも連絡対象は代表的な1コースのみでしたので、販売が難しかったようです。
京都遊覧発の連絡乗車券は、発駅が特殊なだけに、エピソードがいろいろありそうですね。
ちなみに、かつては東京駅接続ではとバスとの連絡運輸契約もあったようです。発駅は「東京遊覧」だったそうです。はとバスにもこのような乗車券があったのでしょうか?