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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

経営改善計画書を作成してみましょう その102 ~経営改善手法選択について 3~

2014-06-19 07:34:29 | ビジネス
なかなか経営改善手法選択の具体的な内容に入れませんが、もう少しお付き合い下さい。

実態バランス把握時の科目別留意すべき代表例を列挙しておきますので、参考にして下さい。

売上債権について
修正事項→架空売上債権(架空売上) 実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(損失の計上)
修正事項→滞留債権  実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(損失の計上)

棚卸資産について
修正事項→架空在庫  実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(損失の計上)
修正事項→滞留在庫  実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(損失の計上)

減価償却費について
修正事項→減価償却費の過少計上   実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(固定資産の減少・費用の計上) 

不動産の含み損益
遊休不動産(売却予定不動産)の含み損益のみを実態バランスで考慮するか、全ての不動産の含み損益を実態バランスで考慮するかは、金融機関によって異なります。
対応方法については金融機関との意見調整が必要となります。

退職給付引当金
退職時に一括で費用処理し、退職するまで退職給付引当を計上していない
修正事項→退職給付引当金の未計上   実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(退職給付引当金の負債計上・費用の計上)

為替デリバティブ
修正事項→為替デリバティブ  実態バランスに与える影響→純資産を減少させる(解約損の金額を負債計上、特別損失の計上)

有価証券の時価評価
修正事項→有価証券の時価評価   実態バランスに与える影響→評価益は純資産を増加させます。評価損は純資産を減少させます。

あわせて正常収益力把握の為の要素についても再確認です。

借入金残高⇔正常収益力(返済能力の基礎)
経営改善の3大要素ですが、こちらも復習しておきましょう。

・経常黒字化3年以内
・5年(から10年)内に実質債務超過解消
・債務超過解消時に借入金償還年数が概ね10年


となっていました。

つまり経営改善計画は上記の条件をクリアしていなければなりません。

実態バランスを把握した上での正常収益力を見る事は必ず必要な事なのです。

実態バランスの修正事項と正常収益力の関係ですが以下のとおりとなります。

実態バランスの修正事項「架空債権」 → 正常収益力に与える影響「各期の調整項目(売上の減少)」
実態バランスの修正事項「滞留債権」 → 正常収益力に与える影響「計算上、除外する場合が多い(発生期の特定が困難)」
実態バランスの修正事項「架空在庫」 → 正常収益力に与える影響「各期の調整項目(売上原価の増加)」
実態バランスの修正事項「滞留在庫」 → 正常収益力に与える影響「考慮しない場合が多い」
実態バランスの修正事項「減価償却費の過少計上」 → 正常収益力に与える影響「各期の調整項目(減価償却費の増加)」
実態バランスの修正事項「不動産の含み損益」 → 正常収益力に与える影響「考慮しない」
実態バランスの修正事項「退職給付引当金の未計上」 → 正常収益力に与える影響「各期の調整項目(発生額を各期に計上)」
実態バランスの修正事項「デリバティブの計上」 → 正常収益力に与える影響「考慮しない」
実態バランスの修正事項「有価証券の時価計上」 → 正常収益力に与える影響「考慮しない」

次回はいよいよ、経営改善手法選択に入ります。ご期待下さい。



現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。

この補助金を利用するには、経営革新等認定支援機関の支援が必要です。

彩りプロジェクトは認定支援機関です(関財金1第492号)

経営革新等支援機関とは、「経営改善、事業計画を策定したい」「自社の財務内容や経営状況の分析を行いたい」「取引先、販路を増やしたい」「返済猶予、銀行交渉のことを知りたい」

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