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経営改善計画書を作成してみましょう その106 ~経営改善手法選択について 7~

2014-06-25 07:46:10 | ビジネス
金融支援(リスケジュール)対象債権者の範囲についてふれてみます。

金融支援(リスケジュール)の対象者(通常「対象債権者」と呼ぶ)は、一般的には取引金融機関の全てでありますが、場合によっては、極めて少額な金融債権者については、重要性・公平性と利害調整の煩雑さを勘案して、対象から外す事もあります。

またメイン行のみを対象として計画を策定し、他行にはリスケジュールを求めないケースもあります。

一方、大口の取引債権者を「対象債権者」とする事例もありますが、風評被害等もあり金融債権者以外の債権者を「対象債権者」とする事例は、中小企業では限定的と思われます。

なお、代表者からの借入金等については、対象債権者として扱い、金融機関債権よりも劣後的な扱いをするのが一般的と考えられています。

対象債権者には、スポンサー的な企業があれば、もちろん支払いを遅くしてもらったりする事になるので、含んだりします。

保険会社から借入しているケースもあるかもしれませんが、通常の場合、保険積立とニアリーなので対象債権者には含まない事が多いと思います。

関係会社がある場合は、どういう関係性があるか検討します。

事業の一体性や資金流用がない場合は、関係ありませんが、親会社が債務保証をしている場合は連結で見る必要が出てきます。

保証協会がいる場合には、対象債権者には含めましょう。

バンクミーティングに参加していただく必要はありませんが、リスケジュールについて同意を求めます。

ほとんどの場合同意してくれますので、この同意を持って、金融機関に話をしていく事でスムーズに展開出来ます。

金融支援の期間はどのくらいなのでしょうか?

経営改善計画の要件としては、5年(~10年)で債務超過を解消し、その時点で正常先になっていることが求められるため、基本的には5年(~10年)間の計画期間を目標とすることになります。

計画期間と金融機関との約定変更についてですが以下の通りです。

一般的には正常化(債務超過解消)までの期間を計画期間とするため、改善計画の立てつけとしては、「計画期間は5年間」と定義することが多いと思われます。

その先には、要償還債務の償還年数があり、債務超過解消後10年内とする計画となっている事は、今までご説明してきたとおりです

尚、リスケジュールの合意と実際の借入契約は現実には必ずしもマッチしない点に留意が必要です。例えば計画期間5年間のリスケジュールの合意がとれた場合、個別金融機関との借入契約については、既存借入金の期限が来るまでは変更せずに、返済額だけを変更し、期限到来後に再貸付(1年であったり、当初契約期間と同じであったり等)を行うなどの対応があります。つまり、計画が達成できている限り、5年のローリングを前提とする考えであり、必ずしも5年借入契約を締結しない点に留意が必要です。
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