最近の子らと話していると随分と「わかりません」「知りません」という言葉に出会う
無理も無い、50歳近く違うのだから、だけどこっちは爺さんと孫というより、父と子くらいの
感覚で話しているつもりだなんだ。
たしかに我々の年代で言えば明治生まれのおじさんと話していて、明治の暮らしを聞く様なものだ
それだもの「わかりません」が多くて当たり前
そもそも人間界は改良改良の連続で暮らしやすくなってきた、蚊帳-蚊取り線香-電気蚊取り
-一吹き24時間持続ジェット蚊取り-「卑怯だろ~~」なんて感じで
蚊帳というのも今の子に理解できないものの一つだろう、あれは蚊をとるのではなく人間が蚊から
逃げるための平和な道具だ、同時に子供の遊び道具でもあった。
吊してある四方のヒモを外せば、障害物競走の網くぐりのようになる、兄弟で蚊帳の中に潜り込み
どたばたと騒ぎまくる、蚊帳が絡んでまとわりつき、それが面白い。
夏の夜の楽しみでもあった、その頃の夏の楽しみに蛍見物があった
別にみんなで見に行くわけではなく一人でいくのだが
あまり広くも無い細長い田園地帯は畔道が一本通っていて、その横を農業用水が流れている
人工物は無く、草の生えた土手が続き、水車小屋のある農家に続いていた
その田んぼに稲の葉が長々と伸びて揃った8月、夜になると蛍のボワ~とした光がいくつもゆっくりと
飛び回る。
あの感動は今や「蛍の里」などいう限られた地域でしか見られなくなった
ほんとうに蛍が舞う光景はアニメチックでロマンチックでもある
人のあまり来ないところでゆっくりと蛍の光を楽しみたい
あの田園には今はアパートをはじめ、家が建ち並び、水車小屋の古い農家も消え去った。
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