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ムーミンの原本を読み始めて

2024年10月02日 06時57分30秒 | 読書
 トーベ・ヤンソン フィンランド、首都ヘルシンキ生まれ(1914-2001)
1939年11月ソ連(現ロシア)の一方的な侵略戦争に巻き込まれたフィンランドは、英、仏、スウェーデンなどの援助を受けて激しく抵抗するも圧倒的な軍事力と兵力の差で5か月で負けてカレリア地方を始め国土の一部を奪われ、そのほか30年間の租借地など不平等条約を押し付けられる。(ソフィン戦争)
2か月後の1940年6月には、ドイツがロシアと戦闘状態になったのを機に失地回復の戦争を仕掛けて失地の多くを取り返した(継続戦争)
しかし1945年、ドイツは米英ソなどの連合軍に負けて、指導者ヒットラーは自殺した、フィンランドにもソ連軍が攻め込んできて、ついにフィンランドは二度目の敗北を喫した。
フィンランドは日独伊の枢軸国連合には加わらなかったが、ドイツへの便宜を図り、ドイツと戦ったソ連と戦ったので、戦後は枢軸国(ドイツ側)とされて指導者は軍事裁判にかけられた。
本来はソ連の侵略に対する抵抗戦争だったが、ドイツを助ける形になって枢軸国とされたのはフィンランドは納得できなかっただろう。

ソ連のフィンランド侵攻は、現在のロシアのウクライナ侵攻と重なる
当時も英仏、スウェーデンなど多くの国がフィンランドの資金や武器を支援したが、ドイツが共通の敵ソ連と戦争になったために、ドイツと敵対した米英がソ連を支援する形になり、フィンランドは孤立した上に、ドイツの味方とされてしまったのだった。
この戦争でフィンランドは約7万の死傷者を出したが、ソ連軍の死傷者は33万人に及んだと言う、しかし圧倒的な兵力で押し切ったのだった。

そんな戦火にさらされたフィンランドの画家、ヤンソンは北の方に疎開して暮らした、そこは美しいフィヨルドの島と森が点在する地方だった
ヤンソンは戦争を憎み、スターリンとヒットラーを憎んだ
戦争が終わり、傷心のヤンソンは小説を書き始める、この美しい地方を描き、ムーミン一家という架空の生命体を主人公にしたファンタジー小説である
海、山、洞窟、森、魔法使い、妖精、個性的な生き物たちがおりなすムーミン谷の冒険の物語
ムーミンの原型は、子供の頃、トイレに書いた落書きの小動物だそうだ。

日本でもテレビ漫画で放映されて人気を得た、私はテレビで見たことがないが子供向けのアニメらしい
小説の中のムーミンはネズミ程度の大きさで、登場する多くの生物もみな小さい
ムーミン一家は、人間の家の暖炉の裏に住んでいた設定になっている
その後、大洪水で住まいを失って、消えてしまったムーミンパパをムーミンママと息子のムーミントロールが探しに出かけるところから、第一巻が始まる
小説は優しい語り口で書かれているが、内容は大人たちへの警告も多い
単なるお花畑の童話ではない、読んでみて引きづりこまれた、一週間の間に三巻まで読み終えた
あと6冊も、今月半ばには読み終えそうだ。






Tanoshii Moomin Ikka 1990 - 夢の世界へ (Yume no Sekai He) [Japanese Opening #1]