神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた(219) 甲越 川中島血戦 46

2024年10月05日 20時17分24秒 | 甲越軍記
 天文十九年十二月二十日、武田晴信公は旗屋にお入りになり、足利より呼び寄せた桃首座、片側町の当松庵の両名に本卦を尋ねる
両僧これを承り、卦を占うに「君の本卦は豊かにして尤も宜しき御生まれでありますが、六ニの辞に云く、昼より以前は吉なれど昼以後には満ち欠けの動きあり、これへの御思慮なされますように」と申し上げる。

晴信は、これを聞いて「その儀に思い当たることあり、我は若年の頃より父信虎に疎まれて種々の危機に遭い、近年は長尾の大敵と雌雄を争い、その上、上野国を手に入れようとしたところ、北條氏康も望んでいることを今川義元に訴えて、今川からこれを妨げられた
日中以後に良きこと悪しき事、繰り返されるとあれば、晴信は入道して天命を恐れるべし
我はかねてより剃髪の志もあり、そのわけは一つには、世上の体を見るに、古き家の滅びゆくさまあり、わが武田家にも、その巡りがいつ来るともしれぬ
我が家は、新羅三郎義光以来、代々弓矢を取りて未だ家勢を落さずいるが、これを晴信の代で国家を失えば末代までの恥辱である
古の平相国清盛は疾にかかり身命を惜しみ、出家入道した
この晴信は天道を恐れて家名冥加の為に入道するなり。

その二には、人間の定命六十年と云う、しかる時、日中を三十歳として、昼以後三十年に我は踏み込んだゆえなり。

その三は、我は都から遠い甲州に居住して、君に仕えることもならず、官位昇進を望むことも恐れ多い、出家入道の身となれば、奏聞をもって大僧正にまでも進むべし
これらの理由で、晴信は薙髪するのである、また其の深い意味を申せば、世の人が知る通り、父信虎君を廃去し奉り、自立して国家を治めること、不幸の罪を万人に伝えて誹謗を免れようとする気持ちがある
論語は聖人の金言にして、孝道をもって本とすれば、我十八歳より以降、ついに論語に触れること無し、これは不孝の誤りを恥じるからである
然るにこれは父への恐れであり、急ぎ入道することを願う」
これを聞いた両名は筮竹をとって其の吉凶を占うと申して、桃首座は旗屋、当松庵は八幡宮にてその日に占えば、両方合して大いに吉事と出たので、晴信公は、大いに喜んで小松大和守を京都に登らせて、三条左中将実綱朝臣を以て、奏聞を経て、翌天文二十年二月十二日の申の刻、武田大膳大夫兼信濃守晴信入道は出家して、徳栄軒と号した
道号は機山、法名は信玄と名付け賜う、時に齢は三十一歳、玄は唐土にては臨済義玄、わが朝にては開山恵玄の玄の字をとり、長福寺の岐秀和尚なづけ参らせる。

これによって、皇都より勅使下向有りて信玄に大僧正の宣下有りて、法性院大僧正と申しける
この時、法体を仰せつけられて剃髪した人々には、原美濃守虎胤入道して清岩と号し、山本勘助晴幸は道鬼と号す、これは戦の鬼神になれと、晴信自ら名付けたのである
小幡山城守虎盛は日意と号し、長坂左衛門尉は釣閑(ちょうかん)と号し、真田弾正忠幸隆は一徳斎と号す。




世界の人口問題

2024年10月05日 07時53分47秒 | 宇宙.神秘
 今は夜の連続ドラマも秋番組への切り替え時期で「すばらしき也先生」しか見ていない、これも次回が最終回だ
あとは大河ドラマ「光る君へ」と朝ドラ「虎に翼」が終わり、橋本環奈主演の「おむすび」に代わった
残念ながら松平健、宮崎美子などを並べたドラマだが、今一乗れないで、たぶん今回はパスである。

この他はサイエンスや歴史、実録物ばかりで「フロンティア」「アナザーストーリーズ」「その時歴史が動いた」「NHKスペシャル」「サイエンスゼロ」「新プロジェクトX」と圧倒的に有料放送のNHKが多い、見なきゃ損だからね。

この前の、爆発的に増加する世界人口80億人突破の放送に興味がいった。
多種多様な生物の中で人類につながる、猿人、原人、ホモサピエンスの太い幹は100万年以上前からある
「フィットコール」という遺伝子の突然変異を調査していく研究方法で、100万年前までのこの「幹」の人口動態がわかると言う。

100万年前98130人(世界の人口ですぞ)だったのが93万年前から減り始め1280人にまで減って、人類の祖先は絶滅寸前だったという、氷河期が原因だったらしい
現在の絶滅危惧種、野生パンダは1800頭だから、それよりも少なかった
しかし火を手に入れたことで81万年前には27160人まで回復したと言う。
65万年前には人類の幹から、多くの亜種が出てきては消えていったが確実に増え始めて来た。

われらホモサピエンス人類は1600年には5億人、1800年に10億人、1900年には15億人にまで増えて、現在は80億人を越えて、21世紀中に100億人を超える予想だ
地球はもはや人類が住むのに限界が近づいているようだ
アフリカを中心に飢餓がおこっている、過去にない伝染病も時々発生する
文明先進国ではヒステリックな戦争が飽きることなく起こって人間同士が殺し合う
あきらかに地球人類の限界が来ている。

番組は、さらに1960年代のアメリカの実験「ユニバース25」を紹介する
雄、雌4匹ずつのマウスを、3000匹入っても悠々暮らせるストレスが無いゲージの中に入れて、毎日たっぷりと餌を与えた
104日目に最初の出産があって8匹に増えた、315日後620匹まで増えると格差と暴力が始まった
強いマウスが弱いマウスを攻撃して多くのケガマウスが出て来た
強いグループは広い場所を占拠して悠々と過ごし、弱いマウスは狭いスペースに重なって暮らすようになった。

やがて暴力的な雄を避けて、育児放棄をする雌マウスが増えて来た
放棄された子マウスは、成人しても子作りに興味を持たず、毛づくろいするだけで過ごした
560日目に数のピークが来て、それ以後減少に転じて、やがて出生ゼロになり
マウスは高齢化していく
1780日目には絶滅した。 25回環境や条件を変えて実験したがすべて絶滅したそうだ。
どこかで見たような風景だ。
人類の未来は「移動」するしか新たな進歩はないようだ。

*以下、番組とは無関係

世界中で宇宙開発(月、火星)プロジェクトが激烈になって来た
国だけではなく、むしろ民間企業の宇宙プロジェクトが盛んになっている
イーロン・マスク率いる会社もその一つだ
国は迅速に行う民間会社に資金を与えて開発させる方向に向かっている

月世界へ進出した「月人類」は英仏移民から発展したアメリカ人のようになって大国を築くのか
今は酸素と温度と重力の問題があって防護服なしで外で暮らせないが、数万年、数十万年後には、魚が陸に上がったように、あるいはトカゲが海に入って行ってモササウルスに変身したように、環境に適応した新人類「月人間」になって「地球人」と異なった進化が始まるかもしれない
そして月人類は地球人類と袂を分かち、いよいよ宇宙独立戦争となるやも
歴史は繰り返す。