米国発の金融危機が日本経済に深刻な影響を及ぼす中、ハローワークや中小企業支援窓口が仕事納め以降も特別に業務を延長、多くの人が相談に訪れている。
大津市中央のハローワーク大津(大津職業安定所)は、29、30の両日、9人態勢で特別に窓口を開設している。12月に入って、求職者は例年の6割増。29日も100人ほどが相談に訪れた。製造業を中心に、雇い止めや派遣切りで職をなくす非正規労働者の人たちが多い。明日からの住居がないという人もいたという。
土田和広所長は「40年以上勤めているが、こんな状態は初めて」と困惑した様子。「バブル崩壊の時には、リストラされた人に退職金が出ていたが、非正規労働者はそれもなく緊急を要する。求人も3割ほど減っている」と労働環境の悪化に気をもむ。
また、大津市の県信用保証協会でも、年末年始の資金繰りを円滑にするため、相談や審査、保証書発行業務を30日まで延長。企業の運転資金の需要が増えているためか、保証書発行の申し込みは、例年の1・7倍に増えているという。
中小企業の経営相談をしている大津市の県産業支援プラザでも29、30の両日、緊急窓口を開設。受注減や資金繰りなどの相談を受け、取引あっせんや金融機関への紹介をする。30日は、ハローワーク大津が午前10時-午後5時、県産業支援プラザが午前9時-午後5時45分、信用保証協会は午前9時-午後5時、保証書発行は午後3時までそれぞれ開いている。 (小西数紀)
(12月30日付け中日新聞・電子版:同日付け毎日・朝日の電子版も報道)
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20081230/CK2008123002000026.html
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000812300002
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20081230ddlk25020203000c.html