滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0812/61:公立保育園民営化】町立保育園の民営化は1年遅く:安土町教委が方針

2008-12-08 23:55:28 | Weblog

 滋賀県安土町教委は12月8日、町立安土保育園の民営化移行時期について、当初の計画から1年遅らせて2010年4月とする方針を示した。町議会教育民生委員会で明らかにした。

 12月中に保護者向けの説明会を開き、理解を求める。認可保育園の運営実績がある県内の法人を対象に運営の移管先を公募し、来年3月までに選考。1年間かけて引き継ぎを行う。

 園の施設や土地は移管後の5年間、無償貸与し、健全経営が確認されれば無償譲渡する予定。町は年に数回、経営状況を検証する。

 園の民営化をめぐっては、「町保育園新経営推進検討会議」が1日、保護者への説明や引き継ぎ期間などを理由に、町が目指す09年4月の民営化移行は困難と答申していた。

(12月8日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008120800136&genre=A2&area=S00

【0812/60:競輪赤字問題】競輪事業の赤字脱却へ:大津市が収支改善計画

2008-12-08 23:49:25 | Weblog

 大津市は12月8日、慢性的な赤字に悩む競輪事業について、来年度から取り組む「収支改善計画」を発表した。駐車場や投票所設備の整理縮小などによる経費削減のほか、場外発売の増加などの売り上げ振興策も掲げ、赤字体質からの脱却を目指す。

 同市の競輪事業は、2004年度から赤字に転落し、07年度までの累積赤字は約12億円にのぼる。市は今年4月、庁内に「競輪事業経営安定化検討委員会」を設置、方策を検討してきた。

 期間は、11年度までの3年間。業務の見直しによる経営の効率化と、誘客の促進による売り上げ増などを目指す計30の施策を集中して実施し、最終年度には、単年度で7580万円の黒字計上を目指す。

 経費では、1400台分を確保している来場者用駐車場を半分程度に縮小。場内6カ所の投票所を3カ所に集約し、システムの保守費用などを圧縮することなどで計2億6400万円を削減する。

 また、他競輪場の車券の場外発売を約20日増やすほか、京都方面からの直通無料送迎バスの路線新設を検討。初心者向けセミナーの回数増加や、市民参加型イベントの開催など、ファンサービスも充実させる。

 このほか、インターネットでの車券販売で、最大12億円が当たるチャンスのある「重賞式車券」を新設、来年1月16日から先行導入する。市公営競技事務所は「赤字体質の改善にに特効薬はない。取り組みを一つ一つ重ねていきたい」としている。

【関連ニュース番号:0811/210、11月29日】

(12月8日付け京都新聞・電子版:9日付け毎日・電子版、朝日なども報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008120800148&genre=A2&area=S00

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20081209ddlk25040546000c.html

【0812/59:ダム問題】嘉田知事と自民系会派が応酬:大戸川ダム中止案、議論かみ合わず

2008-12-08 23:45:18 | Weblog

【写真:大戸川ダム中止の知事意見をめぐる滋賀県議会の集中審議で、答弁する嘉田知事(大津市・県議会本会議場)】

 滋賀県議会は12月8日、国に対して大戸川ダム(大津市)建設中止を求める知事意見案に関する集中審議を行い、京都や大阪など4府県知事合意の経緯や、ダムに代わる大戸川の治水対策などをただした。ダム推進の立場の自民党系会派は「知事の判断は滋賀の県益を損なった」と批判、具体的なダム代替案の提示を求めた。嘉田由紀子知事は「上下流の連携が合意できたことに意義がある」と答弁、議論はかみ合わなかった。

 自民党・湖翔クラブの家森茂樹議員は「(ダムの)費用負担が必要な下流に対し、滋賀から『ダムは要らない』と言った。4知事合意は滋賀の県益に反する」と批判した。

 これに対して嘉田知事は、天ケ瀬ダム再開発(宇治市)と、宇治川、瀬田川の改修について合意できたことを「瀬田川洗堰の全閉操作解消に向けたステップになる」と強調。大戸川ダムができるまで着手できないとされていた大戸川の改修にも京都府の理解を得たことも、4府県で話し合った結果だと述べた。

 ダムに代わる大戸川の治水対策については、家森議員が「県が示した改修は、10年に一度の洪水に対する効果にとどまる。ダムと同じレベルの治水を保証するメニューと費用負担を示すべきだ」と迫った。嘉田知事は「この改修は代替案でない。着工が遅くなるダムより改修を先行させることこそ、地元が望む治水対策であり、知事の責任」と述べ、取り合わなかった。

 この日は5議員が質問した。嘉田知事はこのほか、ダム予定地周辺の補償事業について国に責任を果たすよう求める姿勢を強調したほか、水没予定地住民への説明が不十分なことを謝罪し、早期に訪問する意向も示した。

(12月8日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008120800169&genre=A2&area=S00

【大戸川ダム県議会集中審議】

■知事の「反対」に賛否/「地元に説明」は約束

 国の琵琶湖・淀川水系の河川整備計画案に対する知事意見をめぐる集中審議が8日、県議会で始まり、5人の県議が登壇した。大戸川ダムを計画に位置付けないとする嘉田由紀子知事を厳しく批判する声が上がる一方で、ダム反対に理解を示す意見もあり、県議らは賛否それぞれの立場から質疑を繰り広げた。

 自民党・湖翔クラブの家森茂樹議員は、4知事合意による県益や治水代替案などについて質問した。知事合意を「観念論だけで中身がない」と批判し、「合意のなかで滋賀県が得たものは何か」などと疑問をぶつけた。

 これに対して嘉田知事は、上下流の助け合いや地方分権の視点から合意の意義を強調。「仮にいまダムを河川整備計画に位置づけても、整備は30年かかる計画の後半になる。治水の安全度を早く高めるのは河川改修や堤防強化だ」と反論した。

 公明党の梅村正議員は、知事合意にダム推進の立場をとる地元の首長や住民の声が反映されていないと指摘した。「なぜ(合意前に)住民の意見を聴かなかったのか」という梅村議員の追及に、嘉田知事は「十分な対応ではなかった」と陳謝し、今後説明の場を設けると答えた。

 一方、対話の会・びわこねっとの角川誠議員は「(嘉田知事の)公約実現に向かって動き出すものと理解する」と知事合意を評価。民主党・県民ネットワークの西川敏輝議員も「意見はおおむね妥当と考える」と理解を示した。

 また共産党の森茂樹議員は「大戸川ダムの反対は評価できる」とする一方、天ケ瀬ダム再開発(京都府宇治市)の推進には「問題がある」と指摘した。

 9日も2県議が質問する。

(12月9日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000812090003

【淀川水系ダム問題:知事、河川改修優先を強調 県議会、大戸川ダム集中審議】

 県議会は8日、国の淀川水系河川整備計画案に対する知事意見案について集中審議を行い、各会派の代表者が嘉田由紀子知事らに質問した。知事意見案で国に凍結を要望する方針を打ち出した大戸川ダム(大津市)について、嘉田知事は「ダムは整備計画に位置付けても早期着工は望めないと考えるのが自然。早期に安全度を高めるのが現実的整備だ」として、大戸川の治水対策として河川改修を優先する方針を改めて強調した。

 一般質問初日の8日と翌9日を集中審議とした。

 自民・湖翔クラブの家森茂樹議員は、知事意見案の基になった4知事共同見解について「大阪は(治水上)ダムが必要なく、三重は川上ダム(建設)、京都は桂川の改修を行うが、滋賀は何もない」と論評し「大戸川の改修にただちに取り組める担保があるのか」と追及。また、「知事は独断専行でデータを示さず、洪水の受忍を(県民に)押しつけようとしている」などと批判した。

 一方、民主・県民ネットワークの西川敏輝議員は「ダムより河川改修の方が地元の安全につながるのでは」と質問。嘉田知事は「指摘の通り。(ダム計画があったために)40年間安全度が高まらず、待たせてきた。1年でも早く高めるのが県の責務」と答えた。

 共産の森茂樹議員は、大戸川ダムの凍結要望については「高く評価したい」としたが、国土交通省近畿地方整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」が同ダム建設と同様に「不適切」と判断した天ケ瀬ダム(京都府宇治市)再開発や川上ダム(三重県伊賀市)建設の計画について、4知事共同見解が基本的に容認したことに疑問を呈した。【服部正法】

(12月9日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20081209ddlk25010529000c.html

【0812/58:受刑者処遇】癒やしの芝生「いたわりの心を」:滋賀刑務所・面接委員が整備

2008-12-08 23:38:50 | Weblog

【写真:受刑者が安らげるようにと、草川さんが整備した芝生広場(大津市・滋賀刑務所)】

 罪を償う受刑者に安らいでもらおうと、刑務所篤志面接委員草川一枝さん(82)=草津市矢橋町=がこのほど、滋賀刑務所(大津市)のグラウンドに芝生広場をつくった。法務省によると、敷地内に芝生広場がある刑務所は珍しいという。草川さんは「つらい刑務所生活だが、心を癒やしてもらえれば」と話す。

 草川さんは滋賀大(大津市)で教育学を研究していた約40年前から、面接委員として滋賀刑務所に出向き、受刑者の相談に応じたり、ダンスやゲームなどのレクリエーションを教えている。

 2006年の旧監獄法改正で受刑者が毎日運動するよう定められた。滋賀刑務所でも受刑者の約1割を占める高齢者や身障者が無理なく体を動かせるよう、ウォーキングコースやベンチなどを整え「健康といやしの広場」と名付けたが、草川さんが「寝転べるようにしよう」と提案し、芝生の整備を決めた。

 芝生は草川さんの趣旨に賛同したゴルフ場経営者から無償で譲ってもらった。今春から刑務官と一緒に整備を始め、10月に完成した。グラウンドの一画約60平方メートルに敷き詰め、刑務所の「運動の時間」に利用し、座ってクラシック音楽を聞いたり、読書できるように本もそろえた。

 以前、草川さんが受刑者に「刑務所内で困ること」をアンケート調査したところ、「受刑者間の人間関係」という答えが一番多かった。受刑者同士のけんかもあったという。草川さんは「広場で語らい、よい人間関係をつくってほしい。自然に触れて、人への思いやりといたわりの心を育ててほしい」と願う。

(12月8日付け京都新聞・電子版)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008120800034&genre=C4&area=S00

【0812/57:不景気・財政悪化】上を向いて 

2008-12-08 23:31:35 | Weblog

【毎日新聞コラム・支局長からの手紙:上を向いて】

 なんとも暗い師走になってしまいました。滋賀の経済関係者にうかがうと、「年末を迎えて不景気や、不景気やという声ばっかりで、明るい話は全く聞こえてきません」。大手企業から受注する県内の下請け企業の中にはたちどころに仕事量が半減したところもあるとのこと。大学生の就職事情もそれまでの晴天から荒天に急変。県内でも3年生が極めて厳しい就職活動に奔走し、授業にも出てこれないという事態が起きていると聞きました。

 米国の無理な住宅融資、サブプライムローン問題に端を発した金融危機は世界に影響を与え、この秋からは加速度的に広がり、日々紙面を開くと、名だたる企業の大幅な収益減、千人単位のリストラ、派遣・期間従業員の契約打ち切り、などと先行き真っ暗のニュースが目立ちます。
      ◇
 財政悪化は自治体も同じです。自治体財政健全化法が2008年度決算から本格実施され、四つの財政指標が一つでも基準値をクリアできなければ、事業が制限されたり、国の管理下に置かれたりします。指標の一つで借金の重さを示す実質公債費比率について、週刊エコノミスト(12月2月号)がまとめた全国1810の市区町村ランキング(07年度決算)によると、事業を制限される早期健全化団体となる25%超は33自治体。その中に県内の自治体は含まれていませんが、20%台は3自治体あり、決して油断できません。

 経済のイロハも勉強したことがなく、大上段に論じることはできません。しかし、実体経済の百倍以上といわれる投機マネーに世界が左右されるというのは異常と断言できます。

 思えば、つい4カ月前までガソリン価格は急騰を続け、天井知らずのような状態に見えました。ところが、先月ごろからは週ごとに値を下げ、むしろ昨年より安くなっています。春先から起きたあのガソリン狂騒は実際の需要と供給のバランスの変化で起きたのではなく、要は一般市民にとって全くもって迷惑な国際的バクチの結果だったということです。

 持たざる者のひがみといわれても、やはり額に汗して働くのが人の道、拝金主義のような虚構の商いは長続きしない、と言いたいですね。そして苦境こそ知恵と連帯感が生まれると信じたいですね。それにしても、投機マネーで巨万の富を築いた者もいると思うと、心の狭い小市民としては腹立たしい気持ちが消えません。
       ◇
 この土曜日、比叡山の麓(ふもと)にある日吉大社を訪れました。カラフルな紅葉の絨毯(じゅうたん)を踏みしめて境内を進むと、挙式に向かう花嫁さんの姿が。朝の冷気の中でしたが、ぜいたくで幸せな気分になれました。うつむかず、上を向いて、いきましょう。【大津支局長・小林成明】

(12月8日付け毎日新聞・電子版)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20081208ddlk25070184000c.html