建設中止が確定的になっている栗東市の新幹線新駅問題で、新駅設置促進協議会の正副会長会議(嘉田知事と関係6市長で構成)が10月12日、同市役所でありました。知事が工事協定などの終了で合意し、中止を正式決定するよう求めたのに対し、国松正一市長は推進姿勢を崩さず、依然平行線をたどりました。
一方、関係市が支出した工事費負担金の清算などに関する文書を県が作成することや、今月中に再び正副会長会議と総会を開くことを知事が提案、了承されました。
県、市、JR東海などが4月に結んだ覚書は、今月末までに建設の是非について地元が合意できない場合、協定類を終了すると明記し、建設中止が盛り込まれています。知事は「合意によって問題が解決できるよう、ぎりぎりまで努力したい」としましたが、国松市長は「結果的に終了することになっても、終了で合意することはできない」と、期限まで推進の立場を譲らないことを改めて強調。山田亘宏・守山市長らも「合意は無理」と厳しい見通しを示しました。
国松市長は会議後の記者会見で「状況は厳しいが、協定終了ではなく、推進となるよう最後まで努力したい」としました。知事は「終了することに合意できなくても、理解はいただいたと思う」と、国松市長の姿勢を前向きに受け止めました。
また、この日の会議では、県が新駅中止後の県南部地域の振興策として、JR草津線の複線化やJR南草津、栗東の両駅への新快速の停車といった在来線の利便性向上をはじめ、幹線道路の整備や観光振興などに取り組んでいく方針を明らかにしました。
市役所玄関前では会議直前、地権者ら約40人が「未来のために新駅推進!」と書かれた横断幕を掲げ、入庁する関係市長や知事らに「よろしくお願いします」と声をかけました。
(10月13日付け読売など各紙が報道)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news001.htm
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20071013ddlk25010328000c.html
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007101200199&genre=A2&area=S00
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/07-10/n071013.html#6