徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

広がるカクサ

2014-04-23 08:31:10 | 今日のひとり言・雑談
 この4月に消費税が5%から8%に引き上げられた。17年ぶりの本格的な増税。一見好調のように見える景気は、本当に好調なのか。金融緩和から始まった「アベノミクス」も1年が経過したがその効果は如何に。気掛かりなのは、強者には厚く、弱者には薄くしか効果が得られてないと感じられることだ。

 

 物価の上昇は国民の消費意欲に引っ張られて上がるものと学校で習った。がしかし、今回のアベノミクスはそうではない。国が発行し、金融機関が購入した国債を日銀が買う。その影響で円安となり物価が上がる。

 消費税の駆け込み需要で国民の消費意欲は掻き立てられたものの、これは一時的なもので4月以降に消費意欲が落ち込むのは目に見えている。

 春闘で大手企業が軒並みベースアップに応じているが、一地方都市では春闘なんてない。そもそも組合がある企業なんて地方にはほぼ皆無に等しい。賃上げの波が中小企業まで及んでいるかというと???だ。大手企業と中小企業の格差、正規雇用と非正規雇用の格差は拡大していると言っていい。

 

 公共事業も急激な市場拡大で現場が追いつかない。消化不良に陥っている。建設労働者はより賃金の良い都市部に集中し、全国的にも人手不足は顕著になっている。

 煽りを食って地方の公共事業は入札不調が続き、再入札で予定価格を上げざるを得ず、それだけで地方財政を圧迫している。大震災からの復興も例外ではないのだ。復興事業が最優先課題と言っていた政府方針は、絵に描いた餅に成り下がってしまったのか。

 6年後にオリンピックを控えたTOKYOでの活況は目を見張る。アベノミクスの視界には大都市圏はクリアに映っても、地方都市や山間部地域はまったくもって霧がかかっている状況だ。

 国土交通省の予測では、2050年には全国の6割以上の地域で人口が半分になり、2割の地域では人口がゼロになるという。目の前の景気に一喜一憂している間に、あらゆるところでカクサが拡大している。

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