佐々木大地七段、王位戦も挑戦!!

伊藤園お～いお茶杯第64期王位戦（主催：新聞三社連合、日本将棋連盟）は、佐々木大地七段の挑戦に決まった。佐々木七段は先の棋聖戦に続いて連続挑戦。快記録といえよう。
ここでちょっと時間を戻し、挑戦者決定リーグの最終戦から振り返ってみよう。
紅組はリーグ前期残留者の豊島将之九段と羽生善治九段が３勝１敗で並び、最終戦は直接対決だった。これは分かりやすい構図だ。
結果は羽生九段が勝ち、挑戦者決定戦に駒を進めた。これ、去年なら羽生九段も不調だったし、豊島九段ノリだった。だが今年羽生九段は王将戦のタイトルマッチに登場し、、好調を維持していた。羽生九段への勝利期待も、全盛時に近かった。そして実際に勝ったのが偉かった。
いっぽう白組は佐々木七段が４勝０敗。最終戦は池永天志五段で、勝てば挑戦者決定戦へ。負けたら、渡辺明名人が勝った場合のみ、両者でプレーオフを行う。
ちなみに女流王位戦で同じケースになった場合、直接対決の結果が優先される。
さてプレーオフ云々は杞憂で、佐々木七段が勝ち、羽生九段との決戦になった。
これがまた、当ブログにとっては夢のような組み合わせで、まあどちらが勝ってもよい。羽生九段は前述のように王将戦で藤井聡太王将と激闘を演じたし、佐々木七段も前述のように棋聖挑戦を決めたばかりだからだ。
ただどうであろう、私はやはり、藤井VS羽生戦のタイトルマッチをもう一度見たい。というか、何度でも見たい。実際そういう将棋ファンのほうが多かったのではないだろうか。
両者の対戦成績は、羽生九段３勝、佐々木七段１勝。この２勝差はなんでもない。
将棋は佐々木七段の先手で、相掛かりになった。
△７四飛に▲７七金は、タテ歩取りでよく見る定跡だ。以下も難しい戦いになったが、羽生九段が飛車角交換を果たし、敵陣に打ち込んだあたりは、後手が有利になったと思う。
しかしそこから佐々木七段が妙な粘りをする。玉の早逃げで安全地帯に移し、四段目の角を最大限に生かし、羽生九段に決め手を与えない。
佐々木七段、77手目に▲６四歩。羽生九段は△５二銀と引くしかないが、これは佐々木七段が気分的に優位に立ったと思う。
しかしその後羽生九段に二枚竜で迫られ、アマ同士の対局なら、8割方後手が勝つ。
しかし佐々木七段は頑張った。最後、じっと馬を引き後手玉を雁字搦めにしたところで、羽生九段が投了。冒頭のように、棋聖戦に続いて王位戦もタイトル挑戦を決めたのだった。
局後の談話では、佐々木七段は「羽生九段に読み筋にない手を指されたが、そんな手があるのかと楽しんで指せた」という意味のことを述べた。
NHK杯における羽生九段や谷川浩司十七世名人は、目がらんらんと輝いていたことがある。それは将棋を指していて楽しくてしょうがない、というふうだった。
今回の佐々木七段もそれに近い心境だったなら、勝利の女神も微笑みたくなるだろう。佐々木七段は勝つべくして勝ったのだ。
あらためて、順位戦C級２組所属の連続タイトル戦登場は、1992年の郷田真隆四段に続く快挙。棋聖戦では渡辺名人、永瀬拓矢王座と破ったし、王位戦でも渡辺名人に勝っていた。もはや羽生九段に勝っても、意外でもなんでもなかった。通算勝率７割越えは、ダテではなかったのである。
王位戦七番勝負は７月７日・８日。棋聖戦は第３局が７月３日、第４局が18日である。棋聖戦がストレート決着しなければ、同じ対局者によるまぜこぜの展開となる。そんな戦いを期待したい。

DELLはどうしようもない不良品

我がDELL・ノートパソコンのキーボードの反応が悪く、無償期間の最後の月に修理してもらったのが、今年の２月だった。
それからしばらくは快適に使っていたが、ある日「ｍ」が反応しなくなった。５月上旬のことである。ほどなくして、「enter」キーも反応しなくなった。
これは致命的で、文章が完結しても、次に進めない。
enterキーは、何度も叩きつければ反応するが、こんなことばかり続けていたら、PCが壊れてしまう。第一、これじゃあ時間がかかってかかって、埒が明かない。
やがて、ｍの段のほとんどの反応が悪くなった（ちなみに今日は、「ｂ」「ｎ」「・」しか反応しなかった）。
これら不具合は四六時中ではなかったが、その割合が日を追うごとに長くなってきた。
私もさすがに頭に来て、先日DELLに電話を掛けた。だが、無償期間は終わったので今度の修理は有償になる、と先方の外人は言った。
はああー!?　テメエらが不良品に交換したのに、なんでこっちがカネを出して再交換してもらわにゃいかんのじゃ!!　こっちがカネを欲しいくらいじゃボケ!!
お前らにカネを払うくらいなら、オタク以外のPCを買い直すわ、バカヤロウ!!
ダメだなあ。DELLは不良品ぞろいだなあ。
というわけで、ここまでの文章を書くのにスマホを使ったりして、大変な時間を要してしまった。
新しいPCを買うまで、更新は休むかもしれません。

あさって５月21日は、将棋ペンクラブ関東交流会!!

あさって５月21日（日）は、将棋ペンクラブ関東交流会がある。会場はおなじみ、東京・御徒町将棋センターである。
10時10分より受付開始。自由対局、プロ棋士による指導対局、バトルロイヤル風間氏による似顔絵コーナー、棋書などのプレゼント、夕方からの懇親会など、盛り沢山の内容である。なお今年のゲスト棋士は阿部健治郎七段、加藤結李愛女流初段、堀彩乃女流１級である。
昨年は参加50名のくくりがあったが、今年は人数制限なしで参加できることになった。
参加費は、会員3,500円、一般4,000円。指導対局は別途・一局1,000円。
ただ肝心の私が、今年は参加できない（というか、関東交流会があるのを、先月末まですっかり失念していた）。まあ将棋ペンクラブの仲間とは年中顔を合わせているので、別にここで会わなくてもいいだろう。

あ、７月９日（日）は必ず長照寺にお伺いします。

第３期白玲戦・女流順位戦D級６回戦の結果

第３期白玲戦・女流順位戦D級６回戦が17日に行われた。では、結果を見てみよう。

◆D級６回戦◆
（昇級４名、降級点７名）
【５勝１敗】
⑦渡辺弥生女流二段（●榊→大島→川又）
⑩内山あや女流初段（○和田→岩佐→長沢）
⑫大島綾華女流初段（●中村→渡辺→水町）
㉜松下舞琳女流初段（○中倉→高浜→飯野）
【４勝２敗】
①矢内理絵子女流五段（○井道→石高→中倉）
④村田智穂女流二段（●斎田→水町→相川）
⑤中村桃子女流二段（○大島→井道→堀）
⑰堀彩乃女流１級※（○鎌田→脇田→中村）
㉔▲脇田菜々子女流初段（○島井→堀→井道）
㉖佐々木海法女流１級（○山口仁→長沢→岩佐）
㉗岩佐美帆子女流１級（○梅津→内山→佐々木）
㉙鎌田美礼女流２級（●堀→斎田→和田）
㉚木村朱里女流１級（○上川→和田→榊）
㉛梅津美琴女流２級（●岩佐→榊→斎田）
【３勝３敗】
③和田はな女流１級（●内山→木村→鎌田）
⑥高浜愛子女流１級（○石高→松下→山口仁）
⑨水町みゆ女流初段（○相川→村田→大島）
⑪山口稀良莉女流１級（●長谷川→中倉→上川）
⑯中倉宏美女流二段※（●松下→山口稀→矢内）
【３勝４敗】
②川又咲紀女流初段（○長沢→○上川→渡辺）
【２勝４敗】
⑧長谷川優貴女流二段（○山口稀→北尾→石高）
⑲斎田晴子女流五段（○村田→鎌田→梅津）
⑳山口仁子梨女流２級（●佐々木→島井→高浜）
㉑飯野愛女流初段（○北尾→相川→松下）
㉒▲北尾まどか女流二段（●飯野→長谷川→島井）
㉓▲石高澄恵女流二段（●高浜→矢内→長谷川）
㉘榊菜吟女流２級（○渡辺→梅津→木村）
【２勝５敗】
⑭上川香織女流二段※（●木村→●川又→山口稀）
【１勝５敗】
⑮相川春香女流初段（●水町→飯野→村田）
⑱長沢千和子女流四段（●川又→佐々木→内山）
㉕井道千尋女流二段（●矢内→中村→脇田）
【６敗】
⑬島井咲緒里女流二段※（●脇田→山口仁→北尾）

渡辺女流二段と大島女流初段が、そろって初黒星を喫した。この２名が次の７回戦で当たる。前回、この２名の昇級は固い、と書いたが、はなはだ怪しくなってきた。
これだから順位戦は恐ろしい。
１敗で追っていた村田女流二段、鎌田女流２級、梅津女流２級も痛い２敗目。ひとつ負けると、もう「その他大勢」に入ってしまう。やはり順位戦は恐ろしい。
松下女流１級は５勝目を挙げ、自力の４番手に浮上。最下位からの大まくり、田中女流１級の再現なるか。
島井女流二段は６敗目を喫し、ほとんど降級点。島井女流二段はこんな成績を取る人ではないのだが。

第３期白玲戦・女流順位戦C級７回戦の結果

第３期白玲戦・女流順位戦C級の７回戦が、10日に行われた。

◆C級７回戦◆
（昇級３名、降級４名）
【６勝】
②伊奈川愛菓女流二段（○頼本→藤田→藤井）
⑫和田あき女流初段（○室谷→本田→頼本）
【５勝１敗】
⑮加藤結李愛女流初段（●山口→貞升→本田）
【４勝２敗】
⑪中澤沙耶女流二段（○貞升→室谷→田中）
⑰山口恵梨子女流二段（○加藤→小高→室谷）
【３勝２敗】
①武富礼衣女流初段（○藤井→清水→船戸）
④室谷由紀女流三段（●和田→中澤→山口）
【３勝３敗】
③小高佐季子女流初段（○宮宗→山口→藤田）
⑤本田小百合女流三段（○船戸→和田→加藤）
⑥清水市代女流七段（○田中→武富→竹部）
⑦頼本奈菜女流初段（●伊奈川→宮宗→和田）
⑩藤田綾女流二段（○竹部→伊奈川→小高）
⑯田中沙紀女流１級※（●清水→船戸→中澤）
【３勝４敗】
⑱貞升南女流二段（●中澤→加藤）
【２勝４敗】
⑧礒谷真帆女流初段※（休み→竹部→宮宗）
【２勝５敗】
⑨藤井奈々女流初段（●武富→休み→伊奈川）
【１勝５敗】
⑬竹部さゆり女流四段（●藤田→礒谷→清水）
【６敗】
⑭船戸陽子女流三段※（●本田→田中→武富）
⑲宮宗紫野女流二段（●小高→頼本→礒谷）
【引退】
⑳カロリーナ・フォルタン女流初段

女医・伊奈川女流二段と和田女流初段が勝ち、昇級まであと一息。
いっぽう加藤女流初段は山口女流二段に屈し、一歩後退した。
伊奈川女流二段と和田女流初段の昇級は確定として、残る１名の昇級は、２敗までだろう。
となると、加藤女流初段が２敗目を喫した場合、順位のよい武富女流初段と室谷女流三段が浮上してくる。
降級争いは、船戸女流三段と宮宗女流二段が６敗目を喫し、順位も悪いので、２局を残して降級が決まった。
カロリーナ女流初段が引退したので、残る降級枠は１名。D級も所属人数が増え、アリ地獄化している。本家の順位戦でも、いったんC級２組に落ちた棋士がC級１組に復帰した例は（ほとんど）ない。降級がちらついている女流棋士は、ここが踏ん張りどころだ。