一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

8月23日の蕨将棋教室(中編)

2020-09-08 00:10:58 | 蕨将棋教室

第3図以下の指し手。▲8三桂△9二香▲9五歩△3六歩▲9四歩△3三桂▲2七飛△2六歩▲2九飛△8三飛▲2六飛(第4図)

室内は冷房がガンガン効いている。風が直接当たっているので、寒いくらいだ。なお、ドアはコロナ対応で開けっ放しだ。
植山―Oku戦は終わったようで、感想戦をやっている。植山悦行七段もずいぶん追い上げたようで、ちらっと盤面を見た限り、どちらが勝ちか分からない。
第3図でまず浮かぶのは▲2三歩である。だが▲2二歩成となっても、△2四歩▲同飛△3三銀で効果が薄い。
そこで私は▲8三桂と打った。この桂で香を取りに行くのは私の得意技である。Tod氏のTod銀を笑っていられないのだ。これを△同飛なら▲2一飛成で下手有利。捨て置けば▲9一桂成△同飛▲8二角で、下手が指せると思った。
だが植山七段の△9二香が渋い手で、シビれた。これに▲9一桂成△同飛▲8二角△8一飛▲6四角成は、△6三銀(もちろん金もある)▲6五馬△7三桂で下手不満。よって私は▲9五歩としたが明らかに遅く、ここで非勢を自認した。
△3六歩には▲3三歩が第一感だったが、1歩しかない上手に歩を与えるのがイヤだった。
よって▲9四歩と取り込んだが、攻めている場所が遠すぎて、全然手応えがない。
植山七段は△3三桂と打つ。私は「▲3三歩と打っておくのだった」と後悔した。
これに▲2九飛は△2八歩▲同飛△3九角(△3七角)がある。よって▲2七飛で止めたが、植山七段は△2六歩。これを▲同飛は△3五銀~△4六銀と活用されるので▲2九飛だが、これでは丸々の一手パスだ。結果植山七段にゆうゆう△8三飛と桂を取られ、私の「▲8三桂作戦」は破綻した。
このあたりで5人目の客が来た。またも成人男性で、常連のようだ。コロナ禍のなか、5人集まればオンの字だろうか。
私は▲2六飛と歩を取って飛び出す。もはやこちらの主張は歩得しかない。

第4図以下の指し手。△2五角▲6八玉△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛▲2九飛△2一飛▲2六歩△3四角▲8三角(途中図)

△7五歩▲7四角成△6三金▲7五馬△2八歩▲7九飛△2六飛(投了図)
まで、80手で植山七段の勝ち。

第4図で△2五角と打ったのが、プロっぽい好手。次に△3七歩成があるので▲6八玉と寄ったが、▲5八玉型がアダになった。
植山七段は△8六歩。たんに飛車を引くより、行きがけの駄賃で1歩を手にする。昨年11月の指導対局でも出た手筋で、このあたりもニクイ。
△2一飛は、次に△3七歩成▲同金△5八角成▲同玉△2九飛成の狙いがある。ふつう飛車が向き合うと、その間に駒が挟まっている側が苦労するのだが、本局は私のほうが苦労している。
私は忍の▲2六歩から待望の▲8三角(途中図)の反撃だが、そこで△7五歩が取られる寸前の歩を働かせる好手で、また私は唸った。
私は▲7四角成の初王手だが、△6三金に▲9二馬は△7六歩が厳しいので、▲7五馬。だが私はこんな歩を払うために馬を作ったのではない。しかも、そこで△2八歩が痛かった。
これを▲同飛は、△5六角▲同歩△3七銀(△3九銀)で下手壊滅。
よって▲7九飛と逃げたが、△2六飛と走られてはもういけない。実はここで▲3八金と寄って耐えていると思ったのだが、素朴に△3五桂と打たれて受けなしなのに愕然とした。△2五桂から△3七歩成の筋もあるし、もうバカバカしくなって投了した。

感想戦。第3図の▲8三桂はプロ的に見ると疑問手で、やはり▲2三歩がよかったという。以下△3六歩▲2二歩成△2四歩▲同飛△3三銀となるが、そこで▲5四飛があり、△同歩▲3二と△3九飛(参考A図)となる。

さらに▲4九金打△1九飛成▲6五銀直△3七歩成▲同金△6九角▲同玉△4九竜▲6八玉(参考B図)。

そこから△6五歩▲6四桂△6三玉▲6五銀と進むが、これは上手玉に詰めろをかけにくいものの、上手も駒を渡さずに迫りにくい。ともあれ実戦では、とりあえず▲2三歩だったという。

Oku氏は2局目に入り、ほかの対局も忙しくなってきたので、私はとりあえず場を外す。
W氏が2局目を勧めてくれたが、指し掛けになりそうなので固辞した。
廊下で世をはかなんでいると、W氏が、Yos氏の対局が終わったと呼びに来てくれた。よって、最終2局目はYos氏とである。私の飛車落ち。駒を並べながら聞くと、Yos氏は植山七段との飛車落ち戦を勝ったという。
対局開始。私は定跡通り指したが、玉を6二に留め、全力で下手の攻めを受けるつもりだ。
Yos氏は前局と同じ、▲8七銀型に組む。この形が上手にとって厄介なのだが、咎める手段がない。△5二玉と手待ちすると、Yos氏は頃合いはよしと、攻めてきた。

第1図以下の指し手。▲2五歩△同歩▲1五歩△同歩▲4五歩△同桂▲同銀△同歩▲同桂△4四銀▲3五歩△6六歩▲同角△5五銀▲8八角△4四歩▲3四歩△4五歩▲同飛(第2図)

Yos氏は2筋と1筋の歩を突き捨て、▲4五歩。変化球の△同桂に▲同銀ときた。△同歩にYos氏は▲同桂だが、「しまった、角を換えるのだった」と後悔した。ただこのあたりは上手陣が手厚く、仮に角交換があっても、上手が指しやすいと思った。
そこで▲3五歩が失着。ここは何はともあれ▲4四歩とし、駒損を回復しなければならなかった。私は△6六歩~△5五銀と強引な進出のあと△4四歩から桂を取り切り、銀得となった。これは気分的に、上手必勝である。
だが▲4五同飛に、次の手はしくじった。

(つづく)
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