一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

木村晋介会長、喜寿の祝い(1)

2022-11-21 15:03:55 | 将棋ペンクラブ
あれは10月の何日だったか、湯川恵子さんから電話が来た。11月5日(土)に木村晋介将棋ペンクラブ会長の喜寿のお祝いがあるとかで、その出席を促された。
この時点で私は出席を了承したつもりだったが、恵子さんはそうは取らなかったらしい。私の対応がハッキリしなかったこともあるが、この認識の相違が、微妙な齟齬を生むことになる。
場所は神保町の某所で、将棋ペンクラブの面々が将棋会をやっている場所のようだ。今回はその将棋会の合同で、私はまだそこに訪れたことがない。
その後将棋ペンクラブ社団戦のLINEではこのやり取りがあり、選手の全員が参加するようだった。開催場所はこのやり取りで知った。
むろん私もグループLINEに入っているが、既読スルーした。これも私が不参加の誤解のもとになったようである。
ところで喜寿の祝いだが、木村会長にプレゼントを買ったほうがいいだろうか。買うのは吝かでないが、何を贈ったらいいか分からない。木村会長は人生の成功者で、あらゆる物質を手に入れている。いまさら私が何かを買ったところで、木村会長のよろこぶとは思えない。それより私が出席すること自体がプレゼントと考え、購入はしなかった。
11月5日は10時30分開演。将棋会があるからずいぶん早い。会場の前でKid氏と会い、7階に上がる。室内は小綺麗で清々しかった。しかし、中には星野氏がいるだけだった。私は会場を間違えたのかと思った。
その後恵子さんが現れ、盛大に驚かれた。私が欠席すると思っていたのだ。あとで分かったのだが、この日恵子さんは出席者ぶんの軽食を用意しており、ヒトが増えるのは歓迎しなかった?のだ。
あれは18年前のことである。私の音頭で高校のクラス会を開いたことがあった。私は人数ぶんの食事を予約しなければならなかったので、事前の出欠は絶対だった。
だが当日、出欠不明のヤツが出席した。彼は「時間の都合をつけてきた」と言わんばかりだったが、こっちは出席者が増えたから、食事のやりくりが大変だった。
今回恵子さんには、同じ苦労を強いてしまったわけである。
その後湯川幹事も来場した。
「じゃあここに名前を書いてよ」。芳名帳に筆ペンで記帳するヤツである。「葬式の記帳みたいだけど」。これが本日湯川氏が用意したジョークのようだ。
スケジュール表を見ると、15時まで将棋会。なるほど、将棋会に参加するのは自由なので、集まりはまちまちで構わないのだ。
15時から16時までが演芸会で、主役の木村会長が演者もやる。どちらが祝っているか分からないのである。
そして16時から18時までが打ち上げ会である。そのあとは有志で二次会があるかもしれないが、よく分からない。
Wada氏が来た。Wada氏は会報誌の準レギュラーで、顔と名前は存じ上げているが、今回その両者が一致した感じだった。
「(今回のリポート執筆は)Wadaさんに頼んじゃったわよォ」と恵子さん。それはもちろん結構である。
その後も何人か来たので、早速将棋を始めることにした。私はWada氏と指す。
私の四間飛車に、Wada氏の左美濃。私は▲6五歩と突き越し、▲2五歩と仕掛けた。△同歩なら▲同桂△5一角に▲4五歩で調子がいい。
そこでWada氏は△1二玉と我慢したが、私の無理攻めが通ったところで、Wada氏が早々と投了してしまった。
簡単な感想戦を終え、これで幸先よい1勝と思いきや、これは練習将棋で、勝敗は記帳されなかった。
ここから手合いカードが用意され、私は山本氏と対局することになった。なお、本日は湯川幹事が手合い係も務めるらしい。
山本氏は社団戦でのメンバーだが、私は社団戦以外での交流がないので、意外にもこれが初手合いである。
私が先手になったが、山本氏は左美濃を得意にしている。その形は指させたくないので、相居飛車にした。しかし左銀の出動が遅れたため、△8五歩に▲7七角とせざるを得なくなり、角交換をされてしまった。
その角を山本氏は△5四角と好点に打つ。山本氏、なかなか手ごわい。

第1図以下の指し手。▲4六歩△同歩▲4五歩△同銀▲5四歩△9五歩▲同歩△9七歩▲5三歩成△同金▲同飛成△同銀▲5五角△3三桂▲8二角成(第2図)

山本氏が1歩を交換しつつ、銀の位置を変えた局面。
ちょっと無理気味だが、▲4六歩と仕掛けてみた。以下▲5四歩まで。これにA△同歩は▲7一角。B△同角も▲同飛△同歩▲7一角まで、私の優勢となる。これが私の読みで、ほかは考えていなかった。
そこで△4六歩がイヤだったが、山本氏は△9五歩。私は読みを打ち切っていたので、素直に▲同歩と取る。△9七歩に▲5三歩成とした。
以下△同金に▲7一角△5二飛でどうかと考えていたが、もっといい手があった。▲5三同飛成がそれで、以下王手飛車から▲8二角成となった局面は、私の金得。この将棋は負けようがないと思った。

ところがこの将棋を私は負けた。しかも反則なしで。
(つづく)
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