一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

西山女流三冠、棋士編入試験第2局に敗れる

2024-10-10 13:02:57 | 将棋雑記
やや旧聞になるが、西山朋佳女流三冠が挑戦する棋士編入試験第2局が、2日に行われた。相手は山川泰熙(たいき)四段。「熙」が漢検1級の文字でむずかしいが、「かがやく」「ひろまる」という意味がある。
第1局は西山女流三冠が勝った。勢いに乗って連勝といきたいところである。
ただ西山女流三冠はコロナに罹り、9月28日の第4期白玲戦第4局が延期となった。西山女流三冠が発症したのは22日。28日の延期は当然として、西山女流三冠は10日間の自宅療養を経たというから、2日の対局にはギリギリ間に合った。ただその間、将棋の研究もままならず、体力も元に戻っていなかったと思われる。本来なら第2局も延期したいところだが、当人のスケジュールを考えると、そうもいかなかったようだ。
将棋は西山女流三冠の先手中飛車に、山川四段の超速△7三銀。西山女流三冠は▲5四歩△同歩▲同飛とさばき、山川四段は△5五歩。
先手中飛車は金銀と交換するのは歓迎なので、この進行は本望だ。西山女流三冠は金と交換した。
このあたりまでは悪くなかったと思うのだが、問題は西山女流三冠の体調で、ゴホゴホやっている。もうコロナ菌?は抜けただろうからアレだが、自分もきついし山川四段にも迷惑だろうし、読みに身が入らなかったのではないだろうか。
以下、山川四段の指し手も的確で、西山女流三冠がズルズルと悪くなった。結局、山川四段の勝ち。
さて、2局を終えて1勝1敗となってみると、西山女流三冠が大変になった。
第3局は昨年新人王で高勝率の上野裕寿四段だから、勝ちは望めない。とすると、残り2局で連勝が求められる。厄介なのは、試験官の5人にアウェーの風が吹きすぎて、5人の棋士に妙な結束感が生まれているらしいことだ。これが「絶対に負けられない」に繋がり、ふだん以上に気合が入ると、西山女流三冠に不利となる。
西山女流三冠が合格すれば、話題性、グッズそのほかの販売で、間違いなく経済効果が見込める。
しかしそれが眼中にないのが、将棋の勝負の世界だ。
第3局に西山女流三冠が勝てばだいぶラクになるのだが……。
コメント (2)
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