一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「中七海」

2024-10-07 23:42:45 | 女流棋士
9月に年齢制限で奨励会を退会した中七海(なか・ななみ)さんが、女流棋士・女流三段として再出発することが分かった。七海さんは元奨励会三段で、このままアマに戻るのはもったいないと思っていたから、七海さんの英断には拍手を送った。
実は先月29日の社団戦のとき、Kan氏から気になる話を聞いていた。七海さんは京都大学の大学院在籍で、このたび気象に関する賞をもらったという。
元奨励会から女流棋士になるルートはよくあるが、七海さんの場合は気象の世界のホープで、とても女流棋士をやる時間はない。よって今後はそちらの研究に専念するのではないか、というものだった。
ところがきのうの将棋ペンクラブ大賞贈呈式で、Kan氏がみなに謝りたいことがある、と言ったので注目した。
なんと、京都大学大学院の中七海さんと、将棋の中七海さんは別人だったというのだ。
「なかななみって、字も同じ中七海なんですか」
「そう」
「はああ……」
苗字も名前も珍しいが、その2つが組み合わさって同姓同名とは、奇跡的な偶然があったものだ。ひょっとしたら、姓名判断ではこの相性がいいのかもしれない。
将棋の七海さんは兵庫県出身で、あちらの七海さんと同じ関西である。Kan氏が同一人物と勘違いしたのも無理はなかった。
それはともかく、元奨励会三段の福間香奈女流五冠と西山朋佳女流三冠が8大タイトルを分け合っている現在、元奨励会三段の新加入は、願ってもないことである。
七海さんは奨励会在籍時も、女流棋戦に出ないことで有名だった。私などは、女流棋戦でタイトルを獲ればけっこうな収入になると思ったが、七海さんは極端な無口で、目立つことを嫌う、という噂も聞いたことがある。それが不出場の理由だったかどうかは分からぬが、いずれにしても気骨がある女性であることは確かだ。
「なかななみ」と、ついフルネームで呼びたくなる氏名もいい。11月からは頑張って、8大オタイトルの牙城に大きな穴を開けてもらいたい。頑張れ!
コメント
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