第三者

前都知事とちじが、言い逃れの果てに「第三者」という言葉を使ってとちった・・・ように、この「第三者」は曲者である。

最近は、交通事故の保険処理に、加害者が当事者ではない第三者を窓口に据えがちなので、対応が遅れる傾向にある。
何をいっているかというと、保険処理を損害保険会社が行うが、加害者は就業中だったので所属会社の顧問弁護士に委任した。
iinaの経験では、会社の社員が事故を起こした場合は、総務等の係が担当する。担当は、加害者本人には事故の事情を聞くが、損保との窓口には係員が当たり加害者は表に出ない。
加害者と被害者の損保会社が行うべき遣り取りに、当事者ではない弁護士が仲介するから処理に時間を要してしまう。

決定権は、加害者側損保と被害者側損保にしかないから、被害者の反論に弁護士は加害者損保に判断を仰いでから被害者に連絡する。損保がこのように解釈したのでこの提示以外にない云々という言い回しだから、弁護士は事務代行屋であり子供の使いに過ぎぬ。

ちなみに、わずかでも否があって保険を使えば保険等級が次年度に下がり保険料が上がる。しかも、下がる保険等級は事故の程度に左右されない。つまり、加害者側は必ず保険を使うことになるので、弁護士をたてるほど高度な専門性に依存する価値はない。
保険適用を避け被害者に全面非を認めさせるなら弁護士を使う価値はあるが、面倒な事務を顧問弁護士に代行させただけなので、処理に時間がかかるだけだ。

最近は、この事務を弁護士に委任する傾向にあるらしい。もちろん、被害者も所属会社の顧問弁護士に委任することだってある。

本件では、被害者が自転車乗車中の事故で、自動車保険の自転車特約を使った。わずかの特約保険料なのだから安心になる。
あるいは、自転車事故が多発しているご時世なので、車を持たず特約付加できなければ、自転車保険に加入してないと、補償のためにとんでもないことになる。こどもが起こした自転車事故で、親に補償請求が廻され1億円近い判例が下された事例があるから保険加入は必須だ。
ちなみに、自転車特約を使った場合も、主体たる自動車保険の保険等級は下がらない。

最近は、自転車保険強制加入の法整備が進もうとしているので心したい。