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象の成り立ち

2020年08月18日 | ことば遊び
「象」は、古代中国にもいた。
亀の甲などを焼いて占う際の言葉「卜辞(ぼくじ)」に「象を隻(え)=(獲)んか」と書いてあり、殷(いん)の時代には長江ちょうこう北岸に象が生息していた。

まず「象」は、動物の象をそのまま文字にした象形文字。
 この「象」を含んでいる文字で、日ごろ気づかずに使っている漢字が「為(い)
 「象」と「為」、あまり似ていない。でも「為」の古代文字をよく見ると、「象」の古代文字とそっくり。
 「為」の古代文字の象の鼻の先に少し曲がった「十」みたいな字形が書いてある。これは人間の手
 つまり「象」の鼻先に手を加え、使役している姿を文字にしたのが「為」。
三千年以上前の殷の時代には、人間が象を使役して土木工事を行い、宮殿などを造った。そこから「なす」という意味の「為」が生まれた。

 また「予定」「予告」などの言葉に使われる「予」も旧字「豫」を見れば「象」の関連文字と考えられる。
 象をつないで、その象によって将来のことを占う意味ではないかと考えられる・・・❔

 なお「豫」とは別の「予」がある。それは織物に使う用具「杼(ひ)」を意味する「予」。

 他にも「象」の字形を含む漢字に「像」がある。
 この「像」は「様」と通じる音を持っていて、「かたち」「ありさま」の意味となったようだ。

  
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2 コメント

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文字の成り立ち (らいちゃん)
2020-08-18 12:43:58
過去のブログを見て頂いているのですね。
ありがとうございます。

iina様の文字の成り立ちの説明は大変参考になります。
殆どの日本人は漢字をそのまま暗記しているだけで、成り立ちまでは教わっていないと思います。
従って、成り立ちの説明を読ませていただくと目から鱗です。
返信する
(らいちゃん) へ (iina)
2020-08-19 09:15:17
漢字の成り立ちも、iinaブログのシリーズに育ちました。


「ハートの巨砲とヴィーナス誕生」は、自然の笑撃です。^^  
                  その実が二つ揃うユニークな形に、おおわらい。


でも、自然界には、頭がふたつの「双頭」の動物がいますから、「そうとう」気持ち悪いです。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/2f6a3f88b3090c58d61b82639966cc77



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