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望の成り立ち

2018年02月05日 | ことば遊び
(まゆ)など、「目」に関する一連文字の説明のラストに古代中国にあった「望」の文化についてご案内。

 まず「望の古代文字を見ると、つま先で立つ人を横から見た姿の上にイラストのように「望」の異字体には「亡」を「臣」にしたものもある。
 「臣」は大きな瞳(ひとみ)のこと。なので、この「望」は、つま先立って遠くを望み見る人。
 「眉」や「媚(び)」の説明でも、「目」で見ることには呪術的な力がこめられており、この「望」にも呪(まじな)いのような力が表現されている。
 つま先立って大きな瞳で遠方を望み見ることは、「目」の呪術的な力で敵を抑えこみ、服従させる行為だった。そこから「のぞむ」という意味になり、さらに「ねがう」という意味にもなった。

 次は「臣」の系列文字の説明から外れるものの、一緒に覚えておきたい字が「民
 「民」の古代文字を見ると、これは瞳を刺している字形。瞳を突き刺して視力を失った人を「民」といい、神への奉仕者とされた。
 「臣」も視力を失った神へ仕える者。そのため「臣民」と呼ばれる、「臣」も「民」も、いずれも視力を失った人たちのことだった。
 このように、視力を失った「民」は元は神に仕える者で、それが後に「たみ」「ひと」の意味となった。

 また視力を失った人の目は眠るように見えるので「眠(みん)の字ができて「ねむる」の意味になった。昔は「瞑(めい)」を「眠」の正字としたので、古代文字は「瞑」の字形だった。
    目                  眉                  臣
         

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7 コメント

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お早うございます (延岡の山歩人K)
2018-02-05 06:54:01
「望」という字は
  >「望」は、つま先立って遠くを望み見る人。
な~るほど そういう意味でしたか
なんとなく 明るい未来を連想して
魅かれる 字ですね

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(延岡の山歩人K) さん へ (iina)
2018-02-05 08:31:44
   爪先あがりの この坂を
   誰が名づけた 浮世坂
   風が背をおす 日もあれば
   雨が胸つく 肩 たたく
   しんどいネ  そりゃましんどいけれど
   エンヤコラ このみち 演歌みち

「つま先立って」遠くを望み見る人から、松原のぶえの 「演歌みち」を連想しました。

この歌は、当時の上司がよく歌っていた十八番でした。
そりゃまぁ 爪先立ちは疲れますからシンドイですネ。

https://www.youtube.com/watch?v=1CI1VZE53M4

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漢字は意味深いですね (慶喜)
2018-02-05 10:12:25
iina様

お早うございます
(「望」は、つま先立って遠くを望み見る人。呪術的な力がこめられている)
成程正にその通りの意味で達成過程も重要なのかも
今日は、呪術的との事で宗教家2名を記載しました

>阿弖流為へのコメント有難うございます。以前『敗者の日本史』でも阿弖流為取り上げました
鬼の起源に関して成程と思いました。
コメント方法のご助言有難うございました
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面白い (hide-san)
2018-02-05 10:41:11
勉強になりますね。

まさかiinaさんの創作では無いですよね。
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(慶喜) さん へ (iina)
2018-02-06 09:49:54
プーチンのことと思ったら、ラスプーチンのことでした。
はじめて知るラスプーチンですが、ロシア帝国崩壊の一因をつくったとは、怪僧ですね。

彼を写した写真集に岡田准一がいるということは、NHK「ザ・プロファイラー」に採り上げられた人物なのでしょうね。

プーチンなら、笑撃の材に何本かアップしています。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/e3641d7f9fcb414f98d78c7239b3836c


コメント欄にURLが置かれていると訪ねやすくなりました。お手数でした。  m(_ _)m

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(hide-san) さん へ (iina)
2018-02-06 09:59:57
司馬遼太郎が自分の小説の中では、「燃えよ剣」が一番よく思っていると話していました。
新選組副長、土方歳三が主人公ですが、近藤勇も描かれています。

漢字の成り立ちは、専門性を扱ったものですからWEB上から採用しています。

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Unknown (通りすがり)
2022-08-13 14:27:05
面白いです!
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