未病を治そう

未来貢献プロジェクトシンポジウム「未病を治して元気いきいき」を、横浜みなとみらいで聴いてきた。
「未病」は、病気というほどではないけれど、健康でもない状態のニュアンスがある。


超高齢社会が進展する現代では、医療や介護をはじめ今の社会システムが早晩持ちこたえられなくなるので、そうならないために、健康寿命を伸ばし、高齢になっても誰もが生き生きと健康に暮らし、長生きして幸せという社会を目指したいもの。
最近の研究では、生活習慣病や要介護状態になる過程が解明され、それを未然に防ぐ方法も明らかになってきたことから、特定の疾患の予防・治療にとどまらず、心身の状態を整え改善して「未病を治す」ことは大事だ。［未病チェックシート］

「健康寿命」とは 健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことで、「健康寿命」が延びれば高齢者自身の生活の質の向上はもとより、医療費や介護費の抑制にもつながる。

宮地元彦氏　（国立健康・栄養研究所 健康増進研究部 部長）
宮地氏は、身体活動・運動の不足は、喫煙、高血圧に次いで、3番目の死亡のリスクだというふうに言われている。
男性の平均寿命がほぼ80歳であるのに対し健康寿命は70歳。女性の平均寿命が86歳であるのに健康寿命は73歳ということで、男性では9年、女性では13年、元気に過ごせていない期間があるというのは、大きな問題といえる。
健康づくりに「＋１０（プラス・テン）」が有効。いままでより１０分多く動くよう心掛け、６５歳未満は１日に６０分を６５歳以上は４０分を目安に動く。例えば１０分歩くと１０００歩に相当することになる。もちろん、１週間で目安を消化すればよい。
動くというのは、家事や通勤やスポーツから散歩まで含めて何でもいい。


黒岩祐治・神奈川県知事からは、「神奈川県で健康寿命日本一」を発信している。
知事の父親が癌で余命２ヶ月と宣告され蒸した長芋を、朝昼晩に食べたら癌が消えた。

「３つの取組み」
・ 食　　 ：　医食農同源の考え方で、バランスの良い食生活を送る取組み
・ 運動　：　日常生活に運動やスポーツなど身体活動を取り入れる取組み
・ 社会参加　：　人と人の出会い・ふれあい・交流を進める取組み

　冒頭は、ランドマークタワーと帆船・日本丸。