「帚(そう)」は、木の先を細かく裂いた帚(ほうき)の形をしたもので、香りをつけた酒を振りかけ、祖先の霊を祭る廟(みたまや)などを祓(はら)い清めることに使っていた。
この「帚」の字形を省略した漢字の一つに「浸(しん)」がある。
この字の旁(つくり)は「帚」の「巾(きん)」を省略して、代わりに「又(また)」(手)を加えた形。つまり旁は「帚」を手で持つ姿。
「浸」の図形の屋根は廟の建物のことで、この場合は「寝殿」(宮殿の中心である正殿)のこと。「帚」に香りをつけた酒を振りかけて、それを持って寝殿を祓い清めていく字が「浸」。
「帚」で寝殿を祓い清めるうちに、お酒のにおいが寝殿の中に染み渡っていく。そのように、お酒を浸してお祓いをするので「ひたす」の意味になった。
「帚」についたお酒の香りが廟の中にしだいに浸透していくことを「浸」といい、それを戦争のときに意味をもたせて、「侵攻」「侵略」など、「人」に浸透していくことを「侵」と言った。人に浸透していくことから「おかす」の意味となった。
最後は「寝殿」の「寝」(寢=旧字)の字。古代文字の形は「宀」と「帚」を合わせた形をして、旧字体にある「爿」(寝台の形)は古代文字にはない。
「寝」の「宀」は廟のことで、もともとは「帚」で酒を振りかけて祓い清めた廟が「寝」の意味。正殿をあらわす「寝殿」もこの意味からきている。
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この「帚」の字形を省略した漢字の一つに「浸(しん)」がある。
この字の旁(つくり)は「帚」の「巾(きん)」を省略して、代わりに「又(また)」(手)を加えた形。つまり旁は「帚」を手で持つ姿。
「浸」の図形の屋根は廟の建物のことで、この場合は「寝殿」(宮殿の中心である正殿)のこと。「帚」に香りをつけた酒を振りかけて、それを持って寝殿を祓い清めていく字が「浸」。
「帚」で寝殿を祓い清めるうちに、お酒のにおいが寝殿の中に染み渡っていく。そのように、お酒を浸してお祓いをするので「ひたす」の意味になった。
「帚」についたお酒の香りが廟の中にしだいに浸透していくことを「浸」といい、それを戦争のときに意味をもたせて、「侵攻」「侵略」など、「人」に浸透していくことを「侵」と言った。人に浸透していくことから「おかす」の意味となった。
最後は「寝殿」の「寝」(寢=旧字)の字。古代文字の形は「宀」と「帚」を合わせた形をして、旧字体にある「爿」(寝台の形)は古代文字にはない。
「寝」の「宀」は廟のことで、もともとは「帚」で酒を振りかけて祓い清めた廟が「寝」の意味。正殿をあらわす「寝殿」もこの意味からきている。
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学生の頃覚えたそれらの漢字も、年と共に忘れてきています。
それに加えてパソコンに頼るようになって、文字を書く機会がほとんどなくなると、更に思い出せない漢字が多くなってきました。
物忘れが激しくなるのを実感しています。
トンボは、元々 人なつっこいですが、現れたシオカラトンボは余程らいちゃんを気に入ったのですね^^
でも、最近は他のトンボを見ても、シオカラトンボは目にしません。
「漢字の成り立ち」は、案外と面白いですね。シリーズ化して久しいです。
これほどかの国の漢字の文化圏にいるのに、近年の歴史では何かと問題を抱えています。