日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

山本兼一著「花鳥の夢」

2015-04-01 | 読書
3月は面白い本を何冊も読んでいたが
桜にまぎれて(?)書き忘れていた
そんな中、日曜日に読み終えた一冊

山本兼一「花鳥の夢」文春文庫刊



帯には「最高傑作」狩野永徳。ライバルは等伯。
    信長と秀吉に愛された男。とある

安土桃山時代は芸術作品が多く生まれた時代(たぶん)
戦乱が続きお寺や屋敷が焼かれ、
信長の時代になって、多くが再建され襖絵や天井絵が新たに作られた。

祖父の代で傑作を残した狩野派
凡庸な父親を見下しつつ、天才永徳が権力の御用絵師として活躍する。
万全の自信はあるものの、天才故に他人の天才性にも気付き嫉妬する。
伝統の中で培われた狩野派故、きらびやかさと端正を持ち味としつつ
長谷川等伯の自由闊達な湧き出る天才性におののく・・

権力者の一言に得心し、父の言葉に納得し
ライバルの一筆に感心しつつも、負けじ魂が放出する。

すでになくなった山本兼一は心の中まで、
筆先迄永徳になりきって書き進めていた、と思われた。

今迄は東伯の絵画を見たかったし好きだったが
狩野永徳の錦絵も見たくなった。

きっと見る目が違っているだろう。
狩野派の展覧会がないかなあ~~

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