日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

垣根涼介著ヒートアイランド「ボーダー」

2013-01-19 | 読書
今年1冊目の本
垣根涼介著ヒートアイランド「ボーダー」文春文庫刊



十代の若者が企てる1対1の喧嘩(?)格闘ショーの若者アキ.シリーズの4冊目
前、ギャングスター.レッスンで若者達のグループは解散し
二度と会う事も無い筈の若者達
帯にあるように「あいつらが帰ってきた!」

2006年11月読後感

20代の至極真面目な東大生、薫
勉強一遍等で仲間と群れる事も無い秀才
義理の妹に手を焼く東大生、中西
こちらも重大な事のあったの身の上らしい
二人と妹が交錯し、カオルの3年前の秘密がばれる危険性がでてきた。

やむを得ず元「雅」のリーダーアキにコンタクトをとり再会する。
そこへ中西と妹、アキに今の仕事仲間が加わり
あわや・・・

中西の思わせぶりな身の上が断片的に書かれ
次第に「あれれ・・」何処かで読んだような・・・
カバーの「垣根涼介の本」の題名で納得
一つの物語の主人公の再登場だった。

言い換えてみれば、カオル、アキと仲間と中西のその後の物語。

真面目きわまりない薫、言葉少なく寡黙な学生が
巻末では元通りの弾けぶりが奇妙と言えば奇妙だが、

内にこもった今時の若者の一面から
わがままで我を通す世間知らずの若者の姿まで
さぞかし、ストレスが溜まるだろう・・・

現実味が少ない物語なのに、
身近かに感じてしまった若者達。

普通に生きるのが一番幸せ
年を重ねると自然に感じる事が
若いが故の葛藤

葛藤と冒険(苦難と諦観も)を乗り越えて
全てを覆う達観(?)があるものです・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする