日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

イチ押し「いつもの朝に」

2009-05-21 | 読書
土曜日には本の事を書こう・・と決めていたけれど
決め毎は常に破る傾向がある。

昨夜読み終えた 今邑彩「いつもの朝に」は
人にお勧めしたいイチ押しの1冊(上下2冊だが)
・・しかし、書くのは難しい
少し突っ込むと、大切な意外性を書いてしまいそうだし、
感想は意外性なくしては書けそうもないし・・



女性画家の絵はは常に人を不安におとしめる風になってしまう。
最愛の夫を亡くし、2人の息子を育てている。
年子の中学生の長男は容姿が美しく、頭も切れ、スポーツ万能で
ファンクラブまで出来てしまうほどの人気者
方や次男は、昼寝が大好きチビでニキビ面
この仲良し(?)兄弟がヒョンナ事がきっかけで出生の秘密を知り
人違いがからんで死にそうな目にあったり
死なせそうになったり・・

親の因果が子に報い・・なんて言葉が合ったが
親の性根にとらわれ過ぎる中学生2人
「親の遺伝子」が優先されるか「育ち」が引き継がれるか・・

ああ・書きにくい事・・

ともかくハラハラ・ドキドキ・シンミリしたり
ドンデン返しや思わぬ結末
目を覆いたくなる暴力なし(?)
子供が親に秘密にする行動あり、親の気づきあり

作者はホラー小説も書いているらしいが
「いつもの朝に」は心理描写の勝ったミステリーだ。

事件が片づき、20年後はなくてもいい気がするが
作者としては「落とし前を」つけたかったのだろう。

とにかく読んで見て下さい。

そうそう・表紙カバーに細工がありました。
左手の(上巻)・右手の(下巻)熊さんにそれぞれ鏡を縦に当てて見ると
同じに見える熊さんの表情が一変・・と言うお楽しみ付きでした。
コメント
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