日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

築89年・旧安田邸見学(2)

2008-04-16 | 仕事・建物
昨日の続き
建物応援団の人の案内で見学が進んでゆく。
和室の客間の奥に茶の間があり
廊下を隔てた北側に板張り(フローリングとはちがう)の台所
45センチ内外の段差の下にあらん限りに床の上げぶた
ジャガイモや漬物など沢山収納したのだろう。



大きな天窓で明るく広い感じがする(実際に広い!10帖以上)
壁沿いに並んだ作り付け戸棚
中央の大きな銅の流し台と懐かしいKINGのオーブン付きコンロ
(当初のものではないだろうが)
大勢のお手伝いさんが賑やかにお客さんの賄いをしたのだろうが
家族だけの少人数には使いやすくはなさそうだ。

案内の人は「全部が羨ましい家だけれど
浴室だけは私の家のユニットバスの方がいいです」と笑う。
ごもっとも・・
6帖近くもありそうな広~~い浴室は、ひんやり冷え冷え・・



こった天井の換気の格子に加え



北向きの大きな窓の腰には無双



温まるまで時間がかかりそうだし、血圧の高い人には命がけ??
大きな浴槽を小さめのに変え、追い焚きの給湯器が付いていた痕跡ある。

この建物を寄付する前は2人家族に家政婦さんが通っていたようだが
長年改築したものかどうか悩んだに違いない。
建物を出来るだけそのままにしようという強い意志が感じられる。

隣の移転先の現代和風の家を見て
さぞかし便利と快適さにほっとして暮らしていられることだろう・・と思う。

この旧安田邸を考えると
200年住宅(超長期住宅)のモデル事業の説明会を開いたりしているが
(実際は75年の寿命を考えているようだが)
89年で暮らしにこんな差が出てしまう。

果たして住い手の生活変化や木材供給側などの、
様々な変異をどうとらえるというのだろうか・・考えさせられる。
コメント (2)
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