日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

軽井沢見学・脇田美術館アトリエ

2006-07-01 | 仕事・建物
 1970年竣工の脇田アトリエを訪ねた。
設計は吉村順三氏
洋画家脇田和氏の避暑地のアトリエだった所に
覆い隠すように脇田美術館が建っている。
アトリエの方は今は使う人もなく、
事前予約の団体だけが見学できるそうだ。

私たち家づくりの会のメンバー25名が二班に別れて、
美術館の絵画には目も振らず直進する。

庭を囲むように「く」の字に曲がった木造の建物。
1階の半分はピロティーで抜けている。
2階は寝室とアトリエ
今では全くの違和感のないLDKも「く」の字
明るい紫色のカーペットとカウンターキッチンの
ポイントの黄色が40年も前の建築とは思えない。
くの字の狭い方は作り付けのベンチのダイニング
広い方のくの字は庭に面した大きな窓。
障子・ガラス戸・・・行儀よく壁に収まる仕掛けだ。

写真取り放題の仲間は気が済むと、
ゆっくりベンチや椅子に座って雰囲気を楽しむ。
案内して下さった脇田画伯のお嬢さんが
「美術館が建つ前は3本のコブシが楽しめたんですよ」
今は真ん中の1本だけ。
「葉が茂ると美術館が隠れます」
美術館の回廊で視線が遮られてなんとも残念。
今どきは珍しくなくなった吊り下げのキッチンフード、
一点制作の貴重品だったのだろう。
奥はアトリエ、制作途中の絵や筆がそのままにされていた。
ドアのレバーハンドルや照明カバーなど、
一つとしておろそかにしなかった様子が見える。

「時間ですよ!」
後の人たちがじれて催促。
せっかく雰囲気にひたっていたのにまことに残念。

誰となく
「脇田和氏の作品に一言も触れずに悪い事をしたね」
でも「美術館が邪魔」なんて誰もいわなくて良かった。
基本設計は脇田画伯本人なんだから・・

脇田美術館
コメント (2)
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