12月27日(土)
日曜日夜のNHK「ダーウィンが来た」という番組をじじと二人してよく見る。
約一月前の放送は「ジュウイチ」という鳥が主人公だった。
ジュウイチという鳥は他の鳥の巣に卵を産んで
子育てをしてもらうそうだ。
他の鳥の巣に卵を産み子育てをしてもらう・・・・・・
これを「托卵」と言うそうだ。
卵を託す・・・・・・なるほどな。
他には郭公も托卵をする鳥だそうだ。
まず、ジュウイチの親は卵を産んだオオルリの巣に
オオルリが留守になった隙を狙って飛び込み、卵を産むそうだ。
オオルリも卵が一個増えても全然気づかないらしい。
卵から雛がかえると・・・・・・
ジュウイチの雛はすさまじいことをする。
それはオオルリの親が餌を探しに行っているすきに
ジュウイチはオオルリの雛を1羽ずつ背中に乗せ小さな羽を使って
巣の外へ放り出すのだそうだ。
餌取りから帰ったオオルリは巣から落とされ我が雛を
助け上げると言うことは絶対にないそうだ。
巣から放り出されたオオルリの雛にとっては生き延びる術はないと・・・・・・・・・
ジュウイチって居候のくせにふてぶてしいね。
オオルリの雛を巣の外へ全部放り出すのに2,3日かかるそうだが
オオルリの両親は我が子かどうか見定める暇もない短期間に
ジュウイチは素早く行動するのだそうだ。
なぜ、ジュウイチはオオルリの雛を巣の外へ放り出すのか?
それは成長した時にジュウイチの方がオオルリより5倍くらい大きくなるので
餌もたくさん食べなければならず、その餌をえるために他の雛を放り出すのだとか。
そんなこととはつゆ知らずオオルリの両親はせっせと餌を運び続ける。
どんどん体が大きくなると餌もたくさん食べなくてはならない。
そこでジュウイチは分身の術なる物を使うそうだ。
分身の術とは?
ジュウイチが羽を伸ばすと、羽の裏は黄色で形も雛の口の形とよく似ている。
オオルリの親は両羽を広げて餌を求めるジュウイチを見て
3羽も雛がいると勘違いし(両羽と本物の嘴で3羽)
せっせと餌を運ぶのだとか。
そしてジュウイチが成長すると、
ある日急にオオルリは餌を巣に運ばずわざと遠くの木の枝に止まる。
ジュウイチは餌が欲しくて泣く。
いくら泣いても餌がもらえないので雛は思い切ってオオルリの方へ飛ぶ。
そう・・・・・巣立ちを促しているのだ。
それでもすぐには餌を与えず高い方へ高い方へと移動し
ジュウイチも後を追う。
そして、外敵に襲われない場所まで来たときに初めて餌を与えるのだ。
こうして何日か後には育ての親オオルリとも別れジュウイチは独り立ちをする。
オオルリに育てられたジュウイチは一生、生みの親を知らずに成長する。
また、オオルリは我が子数羽をジュウイチに殺されながらも
その憎き犯人を育て挙げるという皮肉な運命。
托卵される鳥も我が卵を守ろうと托卵を運んで捨てるが
托卵する方は、懲りずに何回も卵を産むそうだ。
卵の色も明らかに違うのにどうして親鳥は自分の卵と
托卵の区別が付かないのだろう?。
どうして、巣から放り出された我が雛を助けないんだろう?。
自分の子孫を残すために必死なんだなあ、鳥の世界でも。