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横浜のほほん・続

植物や生き物を見ながら歩いて感じたことなどを中心に日々を綴る。

出羽三山完結

2023-08-19 17:36:27 | 日記



出羽三山巡りの最後は湯殿山。大鳥居は平成5年に建てられたらしい。








湯殿山神社本宮までは参篭所から少し歩いて行く。







湯殿山神社は1400年ほど前の丑歳丑日に開山されたそうで、牛は神様の化身と崇められている。

実は湯殿山神社本宮周辺は撮影禁止になっている。
本宮に着くと裸足になり、お祓いを受けてから参拝に向かう。
赤茶色の大きな岩にお湯が流れているのを登って、谷の方向に向かって拝礼をした。
後で知ったが、どうも大きな岩そのものが御神体ということらしい。







参拝後、参篭所に向かって下りていく。







途中の御沢橋から下の梵字川を見る。昔は橋がなくて本宮に向かうのは容易でなかったことだろう。







道路の両側に咲くシシウドなどの花を見ながら下る。







オタカラコウを見たのは何年ぶりだろうか。高峰高原だったか宮ケ瀬だったか箱根だったか?







シラネセンキュウが間もなく開花しようというところだろう。







赤とんぼがフイと止まった。







アジサイのように低いところで咲いていたのはノリウツギだ。







ヨツバヒヨドリにモンキチョウが止まった。







ヨツバヒヨドリはあちこちに咲いていてチョウたちに人気のようだ。
ウラギンヒョウモンとは久しぶりの出会いだ。






コチャバネセセリもやってきた。
じっくり観察していると、もっといろいろなチョウが見られるに違いない。







この後、参篭所でおいしい昼食を頂いた。

長らく引き延ばした出羽三山参り報告の締めとする





月山の開山は夏だけ

2023-08-17 16:58:11 | 日記



月山八合目の弥陀ヶ原湿原。
月山というのは開山期間というのがあって、毎年7月1日~8月末、今年は9月中旬まで開山されるようだ。

したがって花の情報も春のものは入手できない。







6月~7月にはニッコウキスゲが一面に咲いたらしいが、今回はチラホラ残っているだけだった。







ハクサンフウロはところどころに咲いていた。







ハクサンフウロは霧ヶ峰など信州あたりで何度も見て以来久しぶりだ。
そういえば近所のフウロソウたちを今年はあまり観察しなかった。







ウツボグサは神奈川県内などでもよく見かけるが、今年は初めてだ。







アカネであろうか。このトンボは弥陀ヶ原だけではなく鉾立やあがりこ大王など、あちこちで見かけた。







ところどころでギボウシを見かけた。タチギボウシだそうだ。







タチギボウシはコバギボウシに近い種で湿地に多いらしい。







湿原の一帯で見られ一番数が多かったのがキンコウカ。
初めて見た花だ。







池塘の周りにもいっぱい。







開けた場所にもいっぱい。

尾瀬などにも咲くそうだが、前に行ったときには気づかなかった。







10cmほどの総状花序。下から順番に咲いているようだ。







細長い花被片が6枚、雄蕊も6本、しっかりした葯。ユリの仲間によく見られる形だ。






弥陀ヶ原湿原の白い花

2023-08-15 16:44:24 | 日記



月山八合目・弥陀ヶ原湿原(標高1440m余)。
この日は8月1日。ミズバショウやニッコウキスゲの花は時期が過ぎていた。

それでも、いろいろと山野草、湿地の花が咲いていた。
小さくて白い花が多かったので、まとめておこう。








ヤマハハコは湿原でなくとも咲き、前に霧ヶ峰や利尻島などで見たことがある。







数十センチの茎の先に黄色い雄花、雌花が咲く。
まわりの白い部分は総苞だという。







ウメバチソウも山地に咲き、前に箱根や利尻で見たことがある。







茎の先に白い5弁花を一つつける。
花が家紋「梅鉢」に似ているので名づけられたというが・・・うーん。







ミツガシワ科のイワイチョウも咲いていた。
茎の先に3~5個ほどの白い合弁花がついている。







葉がイチョウの葉に似ているのでイワイチョウと名づけられたというが・・・うーん。







色は違うがワレモコウ(吾亦紅)のような花が咲いていた。







ワレモコウ属の仲間のシロバナトウウチソウ(白花唐打草)という花だ。
紅花のトウウチソウもあり、一人だけ白花でワレノミシロとでも言いそうだ。







木の花にも白いのが見られた。葉の様子からツツジの仲間で、オオコメツツジという。
けっこう何か所にも咲いていた。






花径は1cm余で、花の小さいコメツツジ(米躑躅)に比べると少し大きいのだろう。
ほかにコメツツジは花冠が5裂しているが、このオオコメツツジは4裂だ。
また雄しべの数も4本(コメツツジは5本)となっている。








クロヅルも木の花だ。根元は見えないが他の草木にかぶさるようにして延びている。







枝先の花序には5~6mmの花がたくさんついている。
両性花と雄花があるらしいことを知らず、区別できるような写真は撮っていなかった。

ヤマハハコとウメバチソウ以外は初見ばかりで、けっこう忙しかった。



深山か御山か

2023-08-13 16:03:52 | 日記



最終日は月山に登った。といってもバスで八合目まで行っただけのことだが。
月山は海抜1984m、八合目は1400m付近だ。

駐車場から少し歩くと、月山中の宮 御田原参篭所があり、月山神の使いである兎が出迎えてくれる。
ちょうど今年は兎年(卯歳)で、ご縁年にあたる。







御田原は「みだはら」と読む。
そのあたりに広がる湿原は弥陀ヶ原とも御田ヶ原とも言われるそうで、神仏混交の影響だろうか。
かなり広い湿原でいくつかの遊歩道があるが、時間の都合で短いところを歩いた。

高山植物がいろいろ咲いていたが、6月か7月ぐらいだともっと種類が多かったのだろう。







湿原の手前、駐車場の近くで見た白い小さな花はセリ科の仲間のミヤマセンキュウであろうか。







湿原なので池塘がいくつもある。






周りばかりでなくミヤマホタルイのように池塘の中で咲いている花もあった。







茎の途中に小さな花が咲いている。近づけないので構造がよく分からなかったのが残念。
花より上に延びているのは茎ではなくて苞葉だという。







ほかの草の葉たちに隠れるように咲く薄紫の花がチラホラ見えた。







ミヤマリンドウだ。
私にとって初見のような気がする。曇りでなく咲いてくれていて良かった。







山居倉庫

2023-08-11 19:57:45 | 日記



鳥海山の麓をいろいろと歩いた後、夕方になって酒田市内の山居倉庫に行った。

山居倉庫は明治26年に最上川と新井田川に挟まれた地に酒田米穀取引所の倉庫として建てられた。
この場所は舟による米穀の積み下ろしに便利な場所として選ばれた。







当初の14棟のうち現在は12棟が残っている。現在も大部分が米穀倉庫として使用されている。







現在は電気・機械による空調管理が行われているが、建設当時は二重屋根、天窓、換気窓などの工夫がされた。







西側に回ると「けやき並木」が続いている。
この「けやき並木」は強い海風や夏の強い西日を遮るために150年前に植えられた。

5、6年前にJR東日本・大人の休日倶楽部のCMやポスターで吉永小百合さんがたたずんだ場所だ。







建物と建物の間。建物の外側に50cmほど隙間をとって壁が設けられている。
これも空調管理の工夫らしい。







けやき並木のはずれに「三居稲荷神社」がある。
倉庫の建設時に、旧藩主・酒井家の太郎稲荷および徳川家の禎祥稲荷を山居稲荷神社に勧請・合祀し、
山居稲荷神社を三居稲荷神社と改名し倉庫鎮守の神としたそうだ。







倉庫敷地の一角に「小鵜飼船」が展示されていた。
江戸時代の最上川舟運は250俵4人乗りの船が使われたが、支流など近距離にはこの小鵜飼船が使われた。
この船は往年の舟運をしのんで、最上川・川舟保存会により製作されたものだそうだ。