
鳥海山の麓をいろいろと歩いた後、夕方になって酒田市内の山居倉庫に行った。
山居倉庫は明治26年に最上川と新井田川に挟まれた地に酒田米穀取引所の倉庫として建てられた。
この場所は舟による米穀の積み下ろしに便利な場所として選ばれた。

当初の14棟のうち現在は12棟が残っている。現在も大部分が米穀倉庫として使用されている。

現在は電気・機械による空調管理が行われているが、建設当時は二重屋根、天窓、換気窓などの工夫がされた。

西側に回ると「けやき並木」が続いている。
この「けやき並木」は強い海風や夏の強い西日を遮るために150年前に植えられた。
5、6年前にJR東日本・大人の休日倶楽部のCMやポスターで吉永小百合さんがたたずんだ場所だ。

建物と建物の間。建物の外側に50cmほど隙間をとって壁が設けられている。
これも空調管理の工夫らしい。

けやき並木のはずれに「三居稲荷神社」がある。
倉庫の建設時に、旧藩主・酒井家の太郎稲荷および徳川家の禎祥稲荷を山居稲荷神社に勧請・合祀し、
山居稲荷神社を三居稲荷神社と改名し倉庫鎮守の神としたそうだ。

倉庫敷地の一角に「小鵜飼船」が展示されていた。
江戸時代の最上川舟運は250俵4人乗りの船が使われたが、支流など近距離にはこの小鵜飼船が使われた。
この船は往年の舟運をしのんで、最上川・川舟保存会により製作されたものだそうだ。