「高齢者の『公共の足』を確保する」・「他にまなび・そして追いつこう」の実践を

2016-09-13 05:33:49 | 日記

 「高齢者の『公共の足』を確保する」

      「他にまなび・そして追いつこう」の実践を

 

     高齢者の運転事故と「免許証返上」について再度述べたいことがある。

     地方においては一家に車が2台、3台という状態は珍しくない。父の乗る車、そして母。そして子どもの成長に従いさらに増える。そこに駐車場の問題が発生する。うまくできているもので近くの高齢者宅が空き家となりとり壊される。そこに新居を構える遺族は少ない。むしろ無いに近い。そこが「車庫証明」としての駐車場によみがえる。やがて独立をした子どもの車はそこから姿を消す。「空き駐車場あり」の看板が立ち始める。

    さて、免許証を返上した親の足を子どもが支えるかと言えばそうはならない。その時には子どもはいない。そこで頼りにしなければならないものに「公的機関であるバス」の利用がある。場合によってはタクシーの利用もあるだろう。

    よくよく考えてみる。自動車の購入費はともかく、その車を維持するための費用はどのくらいかかかるだろうか。自動車税、年齢に応じて高くなる保険料(私などは年間8万余円)、さまざまであるがガソリン代があり、車検料などもある。場合によっては駐車料もある。それらを考えると自動車を運転することによる支出は決して小さくはない。その支出をバスの利用代にと考えると結構乗ることができる。しかし、不思議なもので利用の度に財布からの支出することには、自家用車の利便性を無視したとしても抵抗がある。また、利用頻度が少なくなっていく路線は1時間に3本の運行が2本となり1本となり、やがては廃止される。「公共の足は不便になり、そして無くなる」ことも現実である。

    そこに、「高齢者の『公共の足を考える』という要求」が生まれ、自治体選挙の候補者の公約とる。しかし、存在をしていた「公的助成」も消えていく自治体が多いのも事実である。

    かく言う私の市も住民の要求により「高齢者福祉利用券」なるものが誕生をした。75歳以上の市民には、申請により「年間8000円の利用券(500円×16枚)が交付されている。それはバスのチケット購入、市内の指定浴場の入浴、タクシー利用などに使われる。

    さて、その利用の実態はどうかとなる。当市内を運行するバス会社は市内乗り放題の「年間23.000円の定期券」を発行している。そこで4000円を定期代に、残りを入浴代に利用するというケースも生まれつつある。

    よく「他にまなび、そして追いつけ」ということが述べられる。私たちもそのことをもって「市政要求」の運動を起こしている。そのことを次に報告したい。

    市内を運行しているバス会社は隣の市内でも運行をしている。その隣の住民運動の結果、市は75歳以上の利用者に次の「高齢者無料乗車証」を発行することになった。「高齢者の積極的な社会参加支援と公共交通の利用促進を図るため、75歳以上の方(市民と広域避難者)を対象に、「ももりんシルバーパスポート」を交付して、市内路線バスの運賃無料化を実施します」というものである。利用者はそのパスポートを自動発券機に押し当てることによって、いつでも、どこからでも無料で利用することができる。そして今、その住民運動は70歳以上までの無料化の実現が要求されている。

    なお、両市内を運行するバス会社の年間運賃収入がいかほどか。とりわけ私の市内に限る売上額はわからない。しかし、当市はそのバス会社に「路線運行奨励策」として年間1億を超える助成金を支出していると聞く。経営努力を促すものとしての助成であろうが、市民の利用者の拡大を実現させることによる助成こそが筋というものであろう。

   来年の「免許証返上」の決意を失わないためにも、「路線バス無料化」の要求を続けたいと思う私の昨今である。


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