除染廃棄物の県内仮置き場、1年足らず309ケ所増える    

2014-06-23 17:29:49 | 日記

  除染廃棄物の県内仮置き場、1年足らず309ケ所増える    

 

福島からの報告となれば「原発事故」による現状がどうなっているかであろう。その原状にはいろいろある。放射能汚染水を含め基地内はどのようになっているのか。放射線による健康被害は、線量は。除せんとその保管管理は。さらに避難された皆さんの補償は。そして自主避難者、あるいは残った者の精神的補償は無くて良いのか。そして、ずっと先に「最終処分場問題」がある。

県外の状況を見てみる。いわゆる宮城、岩手県の三陸地帯の地震と津波による被害である。原発被害という荷物が無かっただけに槌音の響きは早かった。しかし、それも束の間であった。今はその槌音も途絶えぎみと報告されている。高台移転の条件が揃わない。時間の経過の中で移転をあきらめる傾向が強まっている。3年経てば年齢も三歳加算される。生き方も変わる、当然である。

そこに仮設住宅の改善と入居のさらなる延長を求めるという要求が強まる。それは「仮設に入居していることによる税金、保険、医療費・介護費などの減免を受けられることを望みとする、入居延長である」。仮設住まいは大変ではある。そこからの悲しい報告もある。だが今仮設を出て、援助、補償が途絶えたら生活できないという厳しい晩年を過ごす人々が増えているということも現実である。

そして再び福島である。前記したように課題はいっぱいある。そこで徐せんに絡む実態を報告しよう。

福島県の除染対策課の報告によれば、昨年3月末の時点で664ケ所あった「仮置き場」が、この11ケ月間で309ケ所増えたという。その理由に「土地所有者の理解が進み、設置個所が増えた」と説明している。

2013年9月4日のブログに、福島県伊達市の仮置き場の設置について書いている。「見学した仮置き場から10メートル離れた路肩の線量は0.56マイクロシーベルトであった。(以下μとする)。仮置き場の周囲はアルミ塀で囲まれている。中はおおよそ50世帯分の処理物が、フレキシブルコンテナ(以下フレコンとする)に入れられ3段積みの地上保管である。上をゴムシートで覆っている。一寸した小山である。そのコンテナの山から5メートル離れた地点の線量は0.3μであった。この謎解きは簡単である。一個0.8μのフレコンを100ケ集めても0.8μの数値は変わらない。集めれば線量が高くなるという住民の不安意識の解消に大変な時間をかけた。実証試験の結果を示しながら、丁寧な説明会を繰り返したと市の担当者は報告している。

前記の仮置き場の設置増には、住民に理解を求める各自治体の「丁寧、そして十分なる説明」があったものと受け止めたい。もちろん「仮置き場」への立ち入りは禁止されている。

各地区の線量の違いはある。住宅街であれば舗装率も高い。環境は異なるが線量の数値の違い「差」よりは、住民を前にする自治体職員と、その取り組みを支えようとする、数は少ないだろうが現地の方の「本気度」が問われるような気がしてならない。

いずれにしても爆発以前の線量には戻らない。とするなら、住み続ける土地の線量を少しでも削減するための面的徐せん、そして、できれば全戸同意の成就を望みたい。そのためにも仮置き場の設置が不可欠であることをあらためて訴えたいと思う。

 

 


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