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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

主菓子は『四里四方』で

2016-01-21 19:43:07 | 主菓子とお干菓子
初釜後、疲れからなのかしら、体調不良に。
ここ数日は、後片付けもあり、おとなしくしておりました。
薬のむ あとの蜜柑や 寒の内』 正岡子規

昨日までは正月でしたが、今日は大寒。
今朝の水を汲むと、不純物が少なく、
1年間腐らないとされており,
汲み置くのだそうですが、・・・
井戸水ではないのですが、真似事だけでも。
そして朝食には、縁起物の「大寒卵」も。
30年前の数年間は、孫のために爺婆が鶏を飼っていましたが、
今では、夫婦二人だけですので、それも叶いませんね。
「お水と大寒卵」申真似で、健康を願って頂きます。
ぬく飯に 落として圓か 寒卵』  高浜虚子 

初釜後の初めてのお稽古が火曜日にありました。
名残がそこかしこなんですが、
五郎丸も、もちろんおいでです。
  
手作りの主菓子は、
当日の朝は、奈良にも初雪があり、
正岡子規先生が奈良にて詠まれた俳句
見渡せば 初雪つもる 四里四方』 


この句から、『四里四方』と名付けました。
いかがでしょうか。

明日は、京都へ伺うつもりですので、
早めに、お床へと。

初釜の点心は

2016-01-20 19:01:48 | お茶会・お茶事
初釜をするに当たり、
前日からお手伝いして頂けた頼りの料理方の都合が
今回はつかず、残念。
お料理やさんの弁当を取り、
煮物椀、八寸だけを作ることにしておりましたが、
二日続けての初釜になり、費用を考えますと
何とか、作れないかなーと・・・
思いが通じたのか
当日の朝だけ手伝っていただける方が見つかました。

「向付」は、鯛の昆布締め
 鯛、貝割れ、水前寺海苔、菊、山葵、加減酢

「煮物椀」は、蓮根餅
 蓮根、海老、舞茸、鶏、椎茸
 神馬草、芽連草、人参、柚子

「点心」は、
 赤飯(黒米を混じて)
 鰤幽庵焼き、赤大根酢漬け、黒豆、紅白ちょろぎ
 日の出卵、つくね、芽吹菜
 炊き合わせ(ウーハン、蒟蒻、紅白生麩、
         金時人参、蓮根、牛蒡)
 
「香の物」
 すぐき、日の菜、壬生菜・・・この時期の季語「根つき」ちなんで

「八寸」
 数の子、ごまめ、花豆

以上が献立になりました。

みなさんのお手伝いで、
なんとか点心の盛り付けにこぎつけました。

朝から炊いた赤飯を型にいれ、忘れずにゴマを一筋。
完成です。
点心のお運びをお願いします。

熱々をお出ししたいので、煮物椀の準備には気を使います。
 
この熱々の煮物椀を、頂いてくださいね。

お点前に入られる方々も、どうぞ。
”美味しいのですが、次がありますから、
ゆっくり味わえません”と。

さあ、私たちも早く、温かいうちにいただきましょう。

初釜16’(後座)

2016-01-19 15:35:37 | お茶会・お茶事
後座の準備が整い、銅鑼の音にて席入りです。

お濃茶を
 

お炭もよろしいようで、後炭省略、お薄を差し上げました。
干菓子盆は、せいがい盆(左近)に
 青丹よし   (千代の舎竹村
 干支飴(申) (京菓苑花ゆう
 橘(ドライみかん)(えひめ果実クラブ
 

 
以前紹介しました三笑蓋置も、
今年の歌会始御題『人』にちなんで

替え茶器はどちらの物かわかりませんが、
紹鴎棚にしっくりあったのでこれにしました。
どうでしょうか?


記念撮影後に、皆様方から
”楽しかったです”とのお言葉を頂き、
お帰りに。
最後のお客様をお見送りし、
片付けも終え、ほっとしたところ
本日正客をしてくださった方がお茶を点ててくださいました。

裏方全員で、お薄をいただくことができ、
この瞬間、うれしさがこみあげてまいりました。

無事終わることができほっとしてます。
社中の皆様には、お稽古の一環として
経験を積み重ねていただければ幸いです。

初釜16’(中立ちまでを)

2016-01-18 21:48:50 | お茶会・お茶事
初釜の様子をご紹介します。
腰掛待合に、円座も莨盆はOK、
冬ですので手焙も準備しなくては・・・
露地の点検、蹲踞や草履の準備はしていただけました。
 
お床、軸は『彩鳳舞丹霄
結び柳は、矯正で、なんとか下がっております。
 
今年は紹鷗の袋棚で初釜を
 
干支香合で、三代目桐山作(琴浦窯)です。
五郎丸ポーズ(ルーティン)を彷彿とさせませんか。

皆様お集まりのご様子ですので、
半東が汲み出しを(白湯に結び昆布)

腰掛待合へと促します。

亭主の迎え付け後、蹲踞にて清め、初座の席入りを
 
拝見中です。

亭主が進み出て、ご挨拶後、初炭手前をしております。

御時分時でございますので粗飯を差し上げます。
 
一献、形ばかりのお酒ですが、お水も用意しております。
(お料理等は、後日お示しさせてください)

次は、熱々の煮物椀をお出しします。

二献と共に八寸を ありきたりではありますが目出度いものを
 
花びら餅
 
作ってみました。桃色の浮かびが少ないですが、
いかがでしょうか。
皆様、美味しいといって下さり、一安心。

中立ちになります。
(引き続き紹介させていただきます)

初釜の待合いは『春嬉』で

2016-01-17 20:38:28 | お茶会・お茶事
二日続けての初釜
何とか無事、二日とも
喜んで帰っていただけ、本当に感謝あるのみです。

玄関は、
  
色紙は『小松引き図(部分)』冷泉為恭筆 根津美術館
くしくも、1月9日から松竹梅コレクション展開催中です。

初子の日のブログでふれましたが、
子の日せん 小松の中の 小松哉』 子規
初釜はやはり、これに限りますね。

また待合いも紹介いたします。

お炭もいこっております。

お客様を、お待ちするばかりです。

お軸は、『 春 嬉 』
梅の開花もあり、 
春を遊んでいただきく気持ちを込めて

さらに、初春に相応しいものをとの思いを汲んで下さい。

作は奈良一刀彫、荒木義人さんです。

皆さまお揃いです。

さあ、汲出しをお出ししましょう。

花びら餅を作りました

2016-01-16 18:12:15 | 主菓子とお干菓子
今日は、初釜で慌てふためいており、
花びら餅を7日ほど前に、手作りした様子を紹介します。
なお花びら餅は、宮中の菱葩(ひしはなびら)が由来で、
この菱葩は「歯固め」の行事が儀式化していく過程で生まれ、
ごぼうは押鮎(押年魚)の見立てとして、
味噌は雑煮の意味が込められております。
菓子として登場したのは、明治になってからだそうで、
半円を描く白餅からほんのりと透けて見える桃色が、
春を告げる梅の花に見立て、
この花びら餅という美しい名前になったそうです。

手軽に作れますよ。
というのも材料は、漉し白餡(製品)と
京都人お奨めの西京白味噌(大吟醸)があれば、
特に白味噌は本田味噌本店の大吟醸
数年前に、お雑煮にと奨められて以来使かっており、
これなくしては・・・必需品かもしれない
  
蜜ごぼう(10日ほど前に作り冷凍)を忘れてはなりませんね。

お道具は、手作り麺セットと蒸し器にて
 
味噌餡(塩分が6%になるように)を作っております。


ピンクと白のういろう生地を作るのですが、
常用している素精糖(生活クラブ)を用いたため
白い色が、台無しに(目をつぶって)
白?? ピンク
手粉をまぶし、白は麺棒で8×10cm大ののばし

ピンクは手で4cm大の円形に
 
白?生地の上に蜜ごぼう、味噌餡をのせます。
そしてピンクの生地を載せ、二つ折りにします。
 
ラップで包み、冷凍にしておりました。

完成です。

白地にピンク色が、やはり出ませんね。
ということは、梅にはならないかも、残念!
=======
皆様には、優しい甘さで、美味しいと、でも
「見た目が」とのダメ出しがありましたが、
喜んでいただけ、作り甲斐がありました。

お軸は『彩鳳舞丹霄』に

2016-01-15 10:11:09 | しつらえ
朝から雲一つない晴天です。
初釜も明日、明後日の二日と続けてなんですが、
良いお天気になりそうです。
でもお料理の仕込みもあり、
忙しい・・・
これもこれで、楽しいのですが、
お軸を決めました。

『 彩鳳舞丹霄 』
書は大徳寺孤篷庵住職 小 堀 卓 厳(たくがん)

「さいほうたんしょうにまう」 
*典拠は、「五家正宗賛」からで、
 五色(黒、白、赤、青、黄色)の羽毛を持つ
 一双の鳳凰が
 澄みきっている大空を舞っており、
 なんとおめでたいことでしょうか。

禅語では朝焼け・夕焼けなどの
赤い空とされておりますが、
何色に見られるのでしょうか。

寒中の庭では、紅白の菊がまだ咲いております。
 

また天津乙女椿も蕾が膨らみ始めました。

今年は本当に早いです。
『古今集』雑上・872、僧正遍昭(12番)に、
「天津風 雲の通ひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ」
(あまつかぜ くものかよいじ ふきとじよ 
      をとめのすがた しばしとどめん)

小正月にふさわしく、
鳳凰の舞と美しい天女の舞を感じて下さいね。

結び柳を、「とんど」でお焚きあげに?

2016-01-14 10:38:16 | しつらえ
今日は十四日年越しの日で、明日は小正月。
奈良では「とんど」、
私の育った所では「左義長」という
行事がありますね。
実はこの地域では、もう既に十日に終わっており
正月飾りをどうしましょうか。
春日大社で、若草山の山焼きに合わせ
23日(土)、飛火野でお昼からされるので・・・
初釜の飾りもその時にしましょうか。
(写真は数年前の春日大とんどです)

万葉集に冬の柳として
霜枯れの 冬の柳は 見る人の
   縵(かづら)にすべく 萌えにけるかも

 生命力のある柳で、鬘(かずら)をつくれるように、
 願い事が成就できる兆しを感じとられております。

中国では、唐代の張喬の漢詩に、「折柳」として
旅に出る友人に柳を結んで贈る餞の故事もあり、
利休居士が、送別の花として、
無事に帰ってくるよう旅の安全を願い、
初めて茶事に用いたそうです。
但し、それまでの掛花入の概念を打ち破り、
床の間まで柳を垂らす空間演出をされたのは、
古田織部と言われております。

「結び柳」がお正月に用いられるようになったのは、
いつ頃からかは、よく分かっていないそうですが、
新年の「旅立ち」の日でもあるからでしょうね。

青柳の ほつ枝攀(えよ)ぢ 取り縵くは
    君がやどしに 千年寿くとそ

            大伴家持
 青柳の梢の枝を引き寄せ折り取って 
 縵にするのは、
 君の家に千代の寿を祝う気持からです
と詠われております。


初釜まで、準備できる日は
今日含めて、残り二日しかありません。
小豆の具合を確かめるべく、
お赤飯の予行演習中です。

有楽椿にもメジロが

2016-01-13 15:07:26 | 季節の花々
今週末は初釜
花びら餅をやっと作り終わりました。
床の間のしつらえ
炭飾りをし、お軸はこれにと・・・
結び柳は何とか間には合いましたが、形が
矯正中で、ほんとに準備は大変です。
少し休憩し、ボーッと庭を眺めていると
鳥の鳴き声が、庭から聞こえてまいりました。
スズメの群れが見えました。
しかし違う鳴き声が椿の方から
メジロのようです。
公園で見かけて以来です。
子規が詠んでおります。
『 鳥はらはら どれが頬赤やら 目白やら 』と

有楽椿の花の蜜を盛んにつついており、
前 
花は汚くなりますが、
メジロが見られただけでも、うれしいことです。
 
でも次の花から花へと、じっとはしてくれません。
カメラを構え、シャッターを押すと
の中に
あっという間に、隣の家の梅の木へ
 

備考)有楽椿とは
和名は「タロウカジャ(太郎冠者)」で、
沖縄の言葉で「タルガヤラ」(=何かなぁ?)
に由来しているとも言われ、
別名はウラクツバキ(有楽椿)とされますが、
これは茶人・織田有楽斎が茶花として愛用したので
この名がついたといわれております。
12月から4月までの間、ほのかな香りとともに
一重で中輪の筒咲き~ラッパ咲きを示す花です。
花粉は作らないが、まれに出来た種子からワビスケが生じ、
すべてのワビスケはウラクツバキから生じたとされます。
侘助はここから、・・・
椿の分類って本当に難しいですね。

万両、千両、百両、十両、一両、億両も

2016-01-12 12:45:00 | 季節の花々
今朝スマホを開けると、
今日の花は『センリョウ』と。

千両、万両、有り通し」といい、
金運に恵まれるということで
お正月の縁起物として飾られますよね。

すべて冬に赤い実をつけ、、
千両(仙蓼)は、センリョウ科・属のセンリョウで、
千両の実は軽く、上向きに
センリョウ
マンリョウ
万両の実は重く、垂れ下がることで、
名付けられたともされるが、植物学的には違いがあり、
万両はヤブコウジ科・属のマンリョウ、
万両は 兎の眼もち 赤きかな』と 
千代女は詠んでおりますが、
実の赤さは、センリョウの方が鮮やかですね。

有り通しは一両とも呼ばれ、
アカネ科アリドオシ属のアリドオシ(蟻通し)のことで、
短枝の変化した鋭い刺が特徴です。
なかなか園芸店にはなく、里山で見られるそうです。

それから、億両、百両と十両もあり
億両はミヤマシキミ(ツルシキミ)
百両は唐橘(カラタチバナ)
十両は薮柑子(ヤブコウジ)とし、
大伴家持は万葉集で
「この雪の 消残る時に いざ行かな
       山橘の 実の照るも見む」と詠み
山橘を十両(藪柑子)としております。
ヤブコウジ

千両』で、忘れてならないのは
『千両千両』を口癖とされていた
伊那の俳人『井月』(せいげつ)先生
「謝辞、賞賛詞、賀詞、感嘆詞」から
挨拶までも、広く使われており、
大好きなお酒を飲めば「千両!千両!」
上機嫌だったそうです。
よき酒の ある噂なり 冬の梅』 井月