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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

百合根きんとんで『霜柱』を

2016-01-11 10:38:02 | 主菓子とお干菓子
朝焼けのなか、柳を探しに出かけました。
お目当ての場所があったのですが、
その場の柳の木は短く刈られており、
”あそこになければ、どうしよう”と考えながら、
最低気温は0.5℃まで下がり、
吐く息は白く、
足元のクローバーや苔には霜が降りています。
 
大きな柳の木があります。
柳の枝が、四方八方にとぶら下がっており、
一安心。
10本ほどいただくことができました。
余裕がでて、付近を見渡すと、梅の木が数本あり、
蕾つく 梅の苗木や 霜柱』 子規

なんと、紅梅が数輪、咲いております。

奈良の開花は、気象台の発表では、
平年より40日も早い、12月27日ですが、
やっと、お目にかかることができました。
初釜へのハードルを一つ越え、ルンルン気分にて
今朝の自宅稽古の準備にとりかかります。

主菓子にと出かける前に、冷凍のした紫芋の金団と
百合根の金団を出しておりました。
目の前にして、思案するまでもなく、浮かびました。
今朝の『霜柱』をイメージして、

出来上がりは?
なんとか『霜柱風』には見えないでしょうか。

さあ、稽古場に火をいれて
30年来のお友達を、待ちしましょう。
 
初釜も助けて下さいね。

春日大社で坂村真民の書が

2016-01-10 14:07:48 | 日記
若草山から春日原生林がくっきり、
奈良公園の鹿も、のんびりと草を。
 
春日大社へ、お宮参りに伺いました。
10時前ですが、たくさんのお参りの方々で、
混雑しております。
さすがに、正月ですからね。
  
 
祈祷所の中も、たくさんの人で
ふと上を見上げると、
『 念ずれば花ひらく 
          書:坂村真民
一遍の生き方に共感され、癒しの仏教詩人

全文は
 念ずれば 花ひらく

 苦しいとき 母がいつも口にしていた
 このことばを わたしもいつのころからか
 となえるようになった そうしてそのたび
 わたしの花がふしぎと ひとつひとつ
 ひらいていった


何ごとも、 一所懸命念ずるように
努力すれば 自ずから
道は開けるということですね。

良い言葉を頂きました。

追記:1月12日
愛媛県砥部にある坂村真民記念館
企画展『坂村真民と一遍上人』展が開催中です。

初稽古の菓子は「のし梅風」

2016-01-09 18:15:57 | 主菓子とお干菓子
昨日、今日とお昼からの自宅稽古になりました。
玄関のリースは、Xmasリースに手を加えて、お正月らしく

リースは青々しく30日も枯れずに、
ほどよい香りがまだ漂ってきます。
Xmas⇒正月
稽古場は、松は青々しく、天にまで届くかのように
椿(有楽)を二輪、一層華やかになります。
 
皆さん、来週の初釜に向け最後のお稽古で、
緊張が伝わってまいります。

菓子は、山形・佐藤屋の銘菓『乃し梅』
用意すればよかったのですが、自製してみました。
『乃し梅』
梅をすり潰し、寒天に練りこんだものを
薄くのして乾燥し竹皮で挟んでおります。
自製『のし梅風』
自製したレシピで、半時間で作れますよ。

酸っぱさが控えめで、梅の実の食感も残っており
黄身餡と紫芋で作った主菓子の上に載せますと、
ピンク色になる変化も楽しめ(写真なし)、
皆様に喜んでいただきました。

備考)
のし梅』の原型は、なんと気付け薬なのですが、
後世に山形地方の名産『ベニバナ』の抽出時に使われた
『酸』つまり『梅酢』を取った後の『梅の実』を
再利用する考えと結びついたものだそうです。
流石、江戸時代のエコ極まれりですね。

注連飾りの稲穂が

2016-01-08 17:59:30 | 日記
お昼から、自宅稽古日なので、
近くの公園へ、久しぶりの朝の散歩と。
鳥たちの鳴き声が、木から木へと。
なかなか一本の木に、じっとはしてくれません。
何種類かの鳥たちが一団となっております。
シジュウカラの集団に、何羽かは目の廻りが違います。
うぐいす色に目の廻りが白、
メジロ』です。
メジロには梅の花が似合います。
もう少しの辛抱、
それとも庭に蜜柑を切って誘いましょうか?
クリックで拡大
真直ぐな幹では、盛んにくちばしを突つくのは、
コゲラ』です。
クリックで拡大
ほんとにゆっくりとした朝になりました。
家に帰りつくと、玄関に前に、もみ殻が
あっ、やられました。
目を上げると、注連縄の稲穂がありません。
お稽古前で、良かったです。
散歩に出る前に、きれいに掃除しましたのに
もう一度、掃除をしなくては
前日⇒今朝

籾がついていると、鳥に食べられてしまうのは
分かっては、おりましたが、
今まで、ちょっとした仕掛けで防いでいたのですが、
外した途端、こんなに早くとは。
さすが目の付け所が違いますね。
でも食べていただけるのは、
取り(鳥)入れる」ことにつながり、
縁起のいいことだそうです。
新年早々、良いことがあるかもしれません。
ポジティブ思考でがんばらなくては。

『 めでたさや 飾りの蜜柑 盗まれて 』 子規
橙(蜜柑)も食べられるのですね。
目出度いことです。

一粒万倍日、初子(はつね)の日、人日の節句

2016-01-07 13:35:21 | 日記
今日は、人日の節句で七草粥を頂きますが、
一粒万倍日に当たり、
何事を始めるにも縁起の良い日で、
一粒の籾がたわわに実った稲穂になるが如く、
万倍にも増えるという意味からだそうです。

『 世間求利、莫先耕田者、種一万倍 』
             『報恩経四』より 
  世間に利を求むるは、
  田を耕す者に先んずるはなし。
  一を種えて万倍す。  
逆に、”僅かなものでも粗末にしてはいけない”という
戒めの言葉としても使えますね。

 
また今日は
正月の最初の子の日で、
『初子(はつね)の日』にあたります。
平安時代の貴族が野外に出て、小松を引いたり、
若菜を摘み、宴を楽しんだそうで、
これを『子の日の遊び』と呼んでおります。
年始めに、松の寿を身につけ、
若菜の羮(あつもの)を頂くことにより
邪気を払おうとしたと考えられ、今の
七草粥の風習に繋がっているのでしょうか。

子の日せん 小松の中の 小松哉』 子規

今日、初稽古の日にすれば良かったのですが、
残念

雪輪(ゆきわ)文と申ぼぼを

2016-01-06 17:46:24 | 主菓子とお干菓子
きょうは小寒、なのにこの暖かさ
昨日は、先生の初釜へ、
今年はお手伝いもなく、
ゆっくりと席入りを、させていただきました。
先生の堂々として、緩急のある美しいお点前に、
美味しいお茶を味わい、
先生の心入れのお道具に触れ、
さらに美味しいお酒にお料理、
いい気持で帰ってまいりました。
主菓子は花びら餅
干菓子は雪輪紋とさるぼぼ


雪輪文は雪の結晶の形から生まれた文様で、
冬の情景と、中に挟まれた「うぐいす餡」で、
忍び寄る春を暗示しているのですね。
平安後期の学者大江匡房(まさふさ)の歌に
『いかなれば 春来る毎に 鶯の 
    おのれの名をば 人に告ぐらん』と

『さるぼぼ』は今年の『丙申』に因んでのことでしょう。

『さるぼぼ』とは「さるのあかちゃん」のことで
飛騨高山が有名ですが、
奈良の奈良町の町屋の軒先に、魔除けとして
体を曲げた「身代わり猿」の姿が見られ、
大きいのは大人、小さいのは子供だそうです。
 『奈良町資料館』
この猿は、中国の道教の影響を受けた庚申信仰で、
祀られている「青面金剛」様のお使いを型どっており、
青面金剛さんは、奈良町の中にある庚申堂に。
クリックで拡大 
屋根の上にも三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)が

なお我が家の玄関にも「身代わり猿」を。

参考)身代わり猿の風習について
庚申縁起に見える伝承では、
700年頃に疫病が流行し、元興寺の護命僧正が
ご加護を祈られていると、1月7日に青面金剛が現れて
「汝の至誠に感じ悪病を払ってやる」と言い残され、
その日が、「庚申の年・庚申の月・庚申の日」に当たり、
この地に青面金剛を祀り、悪病を持ってくるという
「三戸(さんし)の虫」を退治することを願ったのです。
この三戸の虫は、「コンニャク」と「猿」が大嫌いなので、
悪病や災難を遠ざけるためのおまじないとして、家の軒先に
「身代わり猿」を吊るすという風習が生まれたのだそうです。


冬苺はジャムに、秋櫻子は

2016-01-05 17:36:42 | グルメ
今朝から、先生宅での初釜があり、
先生のお弟子様達ですから、緊張いたしました。
得るものも多く、まだ整理しきれません。
・・・・・
大晦日に石上神宮の大祓式に伺った折の
冬苺にまだ触れておりませんでしたね。

大祓式にお会いした旧知のご夫妻とのひとコマです。
式が終わるや否や、いつもの如く、
”冬苺取りに行くよ”と
孫達が、何の疑いもなく、先生の声の様に
導かれるようにもう歩き出しておりました。
昨年は農家の方に、怒られたのにも関わらずです。
山里ですので、少し中に入り込むと、
去年見つけた冬苺のなっている場所、今年もありました。
孫達は、水路を飛び越え、土手を登ります。
暮れも間近で、暗くなっており、
足元が心配ですが、必死に赤い実を取り始めました。

蔓ひけば こぼるゝ珠や 冬苺』 杉田久女

”あっという間に15分程たち、寒いから帰りましょうと”
なかなかいうことを聞いてくれませんが、
”ラーメン食べに行くよ”
食べ物には弱いですね。

採れた量は少ないですが、
帰って、ジャムにしてみました。
 
萼と毛を丁寧に取り除き、軽く水洗をして
同量の砂糖とレモン果汁を加えます。
弱火で煮込みながらゆっくりかき回し、
馴染んできた所で、一旦強火にすると
粘りが増してきた時点で、完成になります。
透き通った美しい赤のジャムができました。
酸味と甘みが程よく毎日いただくヨーグルトに

水原秋櫻子は、『冬苺』の季語で
このような句を残されております。
余生なほ なすことあらむ 冬苺
 
まだまだ余生というには、本当は失礼なのですが、
私には、色々なことを考えさせてくれます。
きらりと光るためには、日々精進あるのみです。

備考)
フユイチゴ(冬苺・寒苺)は、
バラ科キイチゴ属で、匍匐して地表を這い、
緑葉はハート型で、ツヤがあり、縁は鋸歯を有し、
裏面に細かい毛があります。
花期は9月から10月で、白い花をつけ、
晩秋から赤い果実がなる木苺の一種。
11月から1月のころになると、熟すことから、
フユイチゴと呼ばれており、
かなり甘酸っぱいですが、食べれますよ。
        (ウキペディアより引用)

お床も一刀彫の小槌ですが、喰摘とは

2016-01-04 13:40:50 | しつらえ
三が日が過ぎ、私たちの仕事始めは
『 ほつほつと 喰摘みあらす 夫婦かな 』 嵐雪

『 喰積に ときどき動く 老の箸 』  高浜虚子
大変ですが、分って頂けますか?

そして「鏡開き」を
鏡開きは1月11日だそうですが、
テレビでは、奈良の天理教でもされております。

餅つきから、六日経ち、堅くなる前にと、
御願いして、切り餅に。
やはり、表面は堅くて力を入れても、
 ”年は取りたくない”とこぼしております。

正月のお床のしつらえに、一刀彫の小槌を
松竹梅があしらわれ、縁起物ですね。
  
年の暮に、一茶は
『 餅の出る 槌がほしさよ 年の暮れ 』と

おかげさまで、餅つきも出来ましたので、
お餅は・・・
持って帰ってもらっても、まだまだ。
そのうち、カビが生えてきます。
いやですので、冷凍庫に、
でも全部は入りきりません。
さらに、鏡開きのお餅も加わりました。

平安末期の「宝物集」に打ち出の小槌の説話には
”打ち出した物はまたこれすべて鐘の音を聞くと
 失せ果せる物であり”とありますが・・・

”もったいないですもの”
鐘の音は今年の大晦日に聞かせてください。
有難く頂きます。
お餅は、神様へのお供え物ですし、
長寿を願う意味もありますしね。

玄関を申の一刀彫で

2016-01-03 16:20:25 | しつらえ
丙申』の年、
申の一刀彫を出させていただきました。
右側は奈良一刀彫作家、荒木義人さんの作品です。
思慮深いお顔をされており、何事も見透かされそうですね。
 
一方、左側は、凛々しいお顔立ちで、
今にも飛びかかられそう。
大晦日に、石上神宮の大祓式に参加させていただいた折、
お顔にほれ込んで、買い求めました。

神木の「楠木」を使い、伊勢の宮彫刻師さんが、
思いや祈りを、真直ぐな形で、
力強く表現されております。
「一刀彫に 初日に負けじと 申の顔」 愚作です。
結実に向け、精進あるのみです。 

玄関のしつらえは、『無為』の軸、おもと、鏡餅などで 


備考)
奈良一刀彫の一刀は、真っ二つにという
一刀両断の一刀の意味に近いそうで、
大胆で力強いノミ跡を残している反面、
金箔や岩絵具などを用い、
繊細で緻密な極彩色を特徴としています。
その起源は約. 870年前、平安時代の終わりごろ
春日大社の祭礼で飾られた、ただの木彫りの人形でしたが、
明治になり、現在の様式にまで進化発展させたのは、
名人森川杜園(もりかわとえん、1820―1894)さんです。
題材として、能楽、舞楽、鹿、十二支、ひな人形などです。

初詣に

2016-01-02 10:08:44 | 散策
『 初夢や 申の年には 山の幸 』
            正岡子規
穏やかな元旦
昼からは、孫の外遊びを兼ね、
初詣に、行かせていただきました。
近場の神社めぐりです。
今年は、平城京跡の東側のある宇奈多理坐高御魂神社
右側の鎮守の森の中に
駐車場には凧揚げを兼ね、大勢の家族連れ
西側に、第一次大極殿、遠く生駒山を望むと
強くなく安定した良い風で、凧が揚っております。
 七連凧
東側は若草山、その麓には東大寺大仏殿
それから、もうすぐ始まるお水取りの二月堂も

平城京の東院跡に近い森の中の小さなお社で、
古来、法華寺の鎮守社であったが、明治の神仏分離で、
近所の方々が守られてます。
お参りの方は少ないですが、
いつになく真剣な顔立の孫を見るにつけ、
昨年の燥いだ態度からの成長が伺えます。
『丙申』に因み、家族そろって
さらなる成長を、お願いいたしました。

初詣を終え、孫たちはまだまだ元気いっぱい
法華寺まで足を延ばしました。
 
訪れる人も少なく、入り口で失礼しました。
さらに、東院跡を一周すると
 
雲の上に立たれた鳳凰が見えます。
まだ梅は咲きそうではないですね。 
紅梅 白梅 
でもスミレや、たんぽぽは咲いております。
 

帰って恵方を調べますと、
『丙申』は南南東で、
今年の初詣は正解になりました。
穏やかな元旦で、
実りある一年になりますように。