日本ヨーガ学会

ヨーガ的生活

人間のいのちは甘美なもの

2014年07月11日 18時40分31秒 | 思うがままに

九州での移動は極めて順調に運んでいます。

ニュースで「自然には逆らえないねえ」と土砂被害に遭われた年配男性がしみじみ語っていました。

この数年、地震に大雨、竜巻、信じられないような雹...。
自然までもを支配しようとする人間の傲慢さへの神様のお怒りにも思えます。

松原泰道先生は「禅者は自然の風景をふまえて淡々と無常観を述べている」とおっしゃっておられました。

桜の花は散るからこそほめられる。
名月の晩がいつも晴天と決まっていたら誰も月をほめない。

コンスタントでないから月がほめられる、空しいものであるから桜が愛されている....のだと。

しかし、そこにとどまるのではなく、美しいものを素直に美しいものと見て、しかもそれに引きずり回されないことが大事だそうです。

私たちの心の奥に眠る本当の自分は自然の現象に表現されている...ともおっしゃっていました。

お釈迦様は、涅槃に入られるとき

世界は美しい。人間のいのちは甘美なもの...と語られたそうです。

これについて、中村元博士は....

「人が死ぬとき、この世の名残を惜しみ、死に際していまさらながらこの世の美しさと人間の恩愛にうたれる。それがまた人間としての釈尊のありのままの心境であった」

と述べておられますが、ブッダ入滅直前の伝承を表した「大パリニッバーナ」経にそれがあり、感動したものです。

『岩波文庫ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経』 中村元博士の訳がおすすめです。

田原豊道先生は道元禅師の歌を取り上げて、こうおっしゃっています。

春は花 夏ほととぎす
秋は月 冬雪さえて
すずしかりけり

春夏秋冬のごくあたりまえの情景の中に、天地自然の微妙不可思議なることを気づくとき、心はまことに「すずしかりけり」と。
私たちの精神の平安と生命の歓喜の心境をうたっているのだと思います。
...中略

道元禅師にとって「さとり」とは、自然そのものにあったのだと私は思います。『ホームヨーガ提唱40周年記念号vol3』

ヨーガ・スートラ第3章はヴィブーティパーダ(自在力の章)ですが、自然を支配することではないことが明々白々です。

鹿児島に向かっています。(荻山貴美子)

 

 

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福岡に行ってきます

2014年07月10日 13時48分41秒 | 思うがままに

羽田空港でフライトを待つ田原豊道先生です。 5分遅れで福岡に出発します。 今日もツイてる!(荻山貴美子)

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暑いがままに自分を浸しこむ…懐かしい松原泰道先生

2014年07月09日 21時03分23秒 | 思うがままに
大型台風は沖縄から遠ざかり、明日、九州に上陸する恐れがあるとか...。
科学や医学は著しい発展をとげていますが、自然災害にはどうあがいても太刀打ちできません。ただひたすら通り過ぎるのを待つのみ...です。

これから猛暑がやってきますね。

松原泰道先生がよくおっしゃっていました。

私たちは夏の暑さや冬の寒さを苦にして寒暑から逃げようとする。人間は極めて身勝手な生き物だと…。

氷点下の山中でスキーに夢中になっているときは、寒さは苦にならない。
炎熱の球場で、好きな野球を見ているときは酷暑が気にならない。

しかし、仕事となると…

私たちは寒暑がとても苦痛になる…と。

本当にそうですね。

松原先生はそれを…

寒暑を意識しながら、苦痛をそれほど感じないのは、寒暑と自分とが対決しているのではなく、寒暑に同化している状態にあるからだ…と。

暑いがままに、または寒いがままに徹底的に寒暑に自分を浸しこんでしまう。寒暑になりきることだ…と。

ヨーガ・スートラを日常的にとらえると、松原先生がおっしゃっていたことに思いいたります。

明日から九州ですが、ジタバタしてもはじまりません。行けるところまで行ってみます。
ヨーガ・スートラ第3章のCDはインドで収録してきます。発売は8月末になりますのでしばらくお待ちください。(荻山貴美子)




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『ヨーガ・スートラ』はその言葉ゆえに力がある!

2014年07月04日 22時51分25秒 | 思うがままに
   

こんばんは。
6月28日『ヨーガの四季67号』『記念号Vol3』が発売になりました。

もの凄い売れゆきに驚きを隠しきれません。何と3~4日で『ヨーガの四季67号』は4,500部を超え『記念号Vol3』も2,300部を超えているのです。

ヨーガ・スートラの第3章は、私たちが一番興味深いものかもしれません。何故ならばヨーガ修練の副産物が述べられているからです。それもヨーガの主産物が「無上の幸福であり、永遠の平安」である大前提での副産物です。

『ヨーガ・スートラ』は必ずしも第1章から読まなくてはならないものではないと思います。

たとえば、朝の連続ドラマ「花子とアン」。

6月19日の豊道先生のブログを拝見してから私はハマってしまいました。

はじめは全然興味がなかったのですが、村岡花子さんと豊道先生のご縁あってこそホームヨーガが日本中で活動できていたことを知り興味を持ったのです。

途中から見始めた「花子とアン」ですが、ちゃんと楽しめます。
私は、6月22日に神谷立子さんからいただいたコメントで益々興味を覚え、行き着いたのはブラウニングの詩集。興味というのはちょっとしたきっかけで大きく広がるものですね。

『ヨーガ・スートラ』だってそうです。食べず嫌いになっていたとしたら本当にモッタイナイことです。
興味が出たところから学習すれば良いと思います。

驚くべき奇跡は言葉の力にある

私が、まえがきに書かせていただいたタイトルです。

そして…

それをさらに自分のものにするには、豊道先生がこだわる復誦(ふくしょう)に大いなる秘訣があります。

『ヨーガ・スートラ』をはじめて唱えるとき、私たちは恐る恐る声を出します。しかし、その日常では味わえない不思議な響きに無我夢中になり、ほとんどの方がおっしゃいます。

「こんなに集中したのははじめて!」…と。

教典の文字の言葉を目で追い、脳で情報処理をして口から出力し、自分の声が耳から入力されます。離れた場所にある脳の領域を同時に刺激する。しかもそれぞれの領域のはたらきがバラバラではなくお互いに連動している…とか。

しかも繰り返すことによって私たちに大きな変化をもたらす…


もうやるっきゃない!(笑)(荻山貴美子)
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ザ・ニュースペーパー

2014年07月02日 22時49分21秒 | 思うがままに


時事コント劇団「ザ・ニュースペーパー」の福本ヒデさんと田原豊道先生、谷奥徹男氏、マルカス氏です。

2時間、日頃のストレスも何もかも忘れ、劇団員と客席が一つになる幸せな時間でした。

そんな平和な時間も瞬く間に過ぎ去り、現実に戻ると、次から次に、よくもまあ、問題が起こるものです。しかし早めの善後策を高じました。時期を逸したら、後あともっと大変なことになってしまいますから…。


さて、マハートマ・ガーンディーの本を読んでいたらこんな言葉に出会いました。

【弱い者ほど 相手を許すことができない。
 許すということは、 強さの証だ。】

人間はエゴとエゴのぶつかり合いですから、いつも衝突してしまいます。

本当の強さ…

私には程遠い世界です。(荻山貴美子)




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