日本ヨーガ学会

ヨーガ的生活

家族という病

2015年12月22日 09時43分50秒 | 思うがままに

これほど売れて、これほど批判されている本は珍しいのではないでしょうか。


下重暁子さんの『家族という病』。

私は興味深く読みました。

今生のトラウマは家族関係にあることがほとんどのような気がします。このトラウマでその人の生き方が変わる。また信念にもなる。

もしかしたら一番の人生の教師は親であり、兄弟、姉妹かもしれません。

私の読後感は、下重暁子さんという方は決して冷たい方ではなく、家族というエゴに警鐘を鳴らしているのだと思います。

こんな文章があります。

「家族のことしか話せない人は、他に興味がない人。社会や環境に目を向ければ、自然と話題は出てくる。」

「自分達だけよければ他人はどうでもいいという家族エゴ、自分の住んでいる所さえよければという地域エゴ、自分の国さえよければという国家のエゴ、全て争いのものになる。家族エゴはどうして起きるのか、家族が個人である前に役割を演じているからではなかろうか」

家族だけという甘えの中のだらしなさがキライ…だとキッパリ言い切る勇気。

下重さんの両親、兄への思い、そして後悔…

本当の自立とは…

いろいろ考えさせられました。

愛ある家族の中にいても人は精神的自立は必要だ…と私も思います。(荻山貴美子)

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1 コメント

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愛情と敬意 (姫神山)
2015-12-26 20:58:22
話題の本、残念ながらまだ読んでいませんが、先生のblogで思い出した本があります。
村上龍「最後の家族」。もう10年以上前ですが、深く心に残っています。引きこもりの息子を心配する母と家族の話で、樋口可南子主演でドラマにもなりました。
「助けたいという感情は支配したいということに繋がる。役割で生きるのではなく、家族一人一人が精神的に自立していく事で問題が解決していく」
テーマは似ているかもしれません。

そして、映画「マダム・イン・ニューヨーク」の最後のスピーチも思い出しました。
「結婚は対等のもの通しの友情。家族にはいつも愛情と敬意がある…」
この場面で、皆が涙を流すのは(私もそりゃあもう!ダーダーと泣きましたよ)、そうでない場合が多すぎるからですよね。「ジャッジメンタル」という単語も映画で知りました。
ジャッジしない、愛情と敬意を持って接する…全ての人間関係の基本だと感じます。
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