のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2006年2月歌舞伎座:昼の部

2006-02-05 22:55:29 | 書いたぞ: 感想書きました~
※構成の演目名をクリックすると、各感想が別窓で開きます。
各感想にはコメントつけられないようにしてありますので、
コメントはこちらの記事にまとめてお願いします。m(__)m

◆構成

1:春調娘七種 (20分程度)

(休憩:15分)

2:一谷嫩軍記 陣門・組打(約1時間30分)

(休憩:30分)

3:お染久松 浮塒鴎 (約40分)

(休憩:15分)

4:極付 幡随長兵衛 (約1時間30分)


◆観劇位置
3階B席上手

◆メモ
昼の部終了は4時近く。
昼の部終了後、ちんたらきんつばを買ってたら、早くも開演5分前のブザーが、場内に鳴り響いてました。

夜の部との入れ替えの間が短くて、昼の部の人も夜の部の人もかなりワタワタしますので、
夜の部、3階でご覧になる方は、特に、時間には余裕をもって来場した方がいいかと思われます。

そう、今年もいろはきんつばの実演が始まりました~♪
ここのきんつば 甘さあっさりでおいしいですよ~。
コメント (7)
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2006年2月歌舞伎座昼_4:極付幡随長兵衛

2006-02-05 22:50:26 | 書いたぞ: 感想書きました~
個人的にとっっっっても満足な一本♪

◆配役
やってる方も気持ちよさそう、見てるこっちも気持ちがいい、
そんな主人公:幡随院長兵衛は吉右衛門さん
その女房お時に玉三郎さん
その子どもに橋之助さんご子息の宗生君
その弟分:唐犬権兵衛は段四郎さん
その子分:出尻清兵衛に歌昇さん♪
その子分でチラシに名前の載ってる組が、由次郎さん、桂三さん、薪車さん、種太郎さん
同じく子分でチラシに名前の載ってない組が、菊市郎さん 菊史郎さんご兄弟と錦弥さん。

その敵対相手:白柄組の親分:水野十郎左衛門が菊五郎さん♪
そのお仲間の近藤登之助に歌六さん
水野の白柄組の一員:坂田金左衛門に多分、菊十郎さん。

その坂田金左衛門が邪魔するお芝居の舞台番に吉之助さん

その邪魔されるお芝居の主人公:坂田公平(きんぴら)に團蔵さん♪♪
同じく登場人物:伊予守頼義に亀寿さん

◆あらすじもどき
一幕目は 芝居小屋で「公平問答」がかかる中、白塚組の一員が起こした騒ぎを鮮やかに収めた長兵衛と、芝居を見に来ていた水野との火花の散る対面まで。
二幕目は 水野からの呼び出しとそれに答える長兵衛と、それを止めようとする子分と妻子の覚悟の別れまで。
三幕目は 水野邸を舞台にどうみても潔くない水野に、潔く討たれる長兵衛の最後まで。

◆演出・見所
いやぁ、もう、なんつっても劇中劇「公平問答」の團蔵さん~♪♪♪
舞台の橋掛かりから登場してきたお姿は、黒い亀のようでしたし、
声がちょっと枯れ気味なところもありましたが、なんつっても、表情がいいです!
心なしか、とてもうれしそうに、気持ちよさそうに坂田公平を演じてます。
見ててなんか楽しくなっちゃいました♪
あぁ、もう、このお芝居、最後まで見せて~っ!!

この坂田公平を主人公とするお芝居の邪魔をするのが、
(多分)花道に舞台番に腰掛けて居座っちゃう(見えなかったので、確証なし)、
坂田公平の子孫とやらの坂田金左衛門。
これは多分、お声から行くと菊十郎さんだと思われます。
こちらも、声しか聞こえなかったんですが、なんか気持ちいいごねっぷりです♪

で、その腰掛けられちゃう舞台番の吉之助さん。師匠の吉右衛門さんによく似てらっしゃいます。口跡が良くて、最近、注目のお一人です♪
ちなみに、こころなしか、播磨屋のみなさんって、なんとなく、吉右衛門さんに似てるような・・・(^_^;)

この騒ぎを納めになんと客席から上がってきたのが、幡随院長兵衛、 吉右衛門です。
全然見えなかったんですが、1階がにわかに ざわわっ となって、上手の方から
舞台に登ってこられたんですが、1階のどこかのお席に座っていらっしゃったんでしょうか?

あと、この時、長兵衛さんてば、裸足だったんですけど・・・
客席に上がるときから、裸足だったのかな???

しかし、吉右衛門さん、この長兵衛を、とても気持ちよく演じてくださるもんだから、
見ているこっちも気持ちよくて仕方ありません。すごく いいお顔でした♪
随所で 拍手を送る方がたくさんいました。私も何回か拍手したくなって、しましたし♪

で、この長兵衛を、下手2階から見下ろすのが、菊五郎さんの水野。
うぉ~ かっこい~♪
その水野のお隣に控える仲間の武士は家橘さん。
あれ?家橘さんてば、これだけ?? もったいない~

二幕目に入ってからも この演目は私を喜ばせてくれます。
長兵衛の子分には、最近気になるお方がたくさん♪

薪車さんはもちろんのこと、菊市郎・菊史郎ご兄弟に錦弥さん♪
それに、出尻は歌昇さんですもん♪

この幕で、水野のお使いとしてやって来た武士が、用向きを伝えるところで、
子分みんなが じぃ~っとこの武士をにらむんですが、この時、
種太郎さんと薪車さんは、なんか あまりにもストレートに睨みすぎてて
ちょっと怖かったです(^_^;)

この睨み時の目線が上手いな~と思ったのは、由蔵さんと菊市郎さん。
長兵衛が「行きます」と答えたときの目線とかも 自然な感じで印象に残りました。
ついでに菊市郎さんは、このお使いの武士が来た時、
座布団をナイスコントロールに投げてました。


唐犬の段四郎さんは、一ヶ所、セリフの間が長くてドキッとさせられました(^_^;)が
あとは順調。 まぁ、まだ2日目ですしね。

二幕目の眼目、子別れは、まぁ、ひととおりにグッときましたが、ものすごくはこなかったかな。宗生君は、以前見た舞台に比べると、上手くなっているんだとは思います。が、う~ん まだ、微妙かな?

それから、長兵衛が奥さんに、「息子にこんな口入屋の稼業は告がせてくれるな。
360日、ハラの中で血の涙を流す(飲むだったかな~<(ーー;)ことも」
と語るあたりは、なんでもサラリと納めちゃう長兵衛さんの その心のうちには
色々 葛藤やらなんやらあったんだなぁと なんか人間味といいましょうか、
そんなものが感じられて、よかったです。

さて、三幕目は20分ほどの短い場面ですが、ここでようやく歌六さん登場。
配役に名前があるのん、いつ出てくるのかな~と思ってたんです。
しかし、この歌六さんの近藤という人は、なんつーか、ひきょーもんです。
見た目はかっこいいんですけどねぇ。

水野邸の腰元には 菊三呂さんと芝のぶちゃん。

しかし、なんですね、水野さん、散々 策を弄して長兵衛を死に追い込んどいて
最後の最後に「殺すには惜しい」なんて、致命傷を負わす前に気がついてほしいもんですねぇ・・・

なお、イヤホンガイドの解説によると、この後、唐犬たちが水野邸に殴りこみをかけようとするそうですが、幕府から「水野切腹」のお沙汰が出たと知って、引くそうです。

◆衣装
2幕目での長兵衛の着物の色使いが、黒地に灰色で模様が入ったもので、
シンプルにシックで素敵でした♪

それから、玉さんの女房が、水野邸に向かう長兵衛に足袋から何から一式、新品のを卸して着せつけます。
足袋がコハゼじゃなくて紐で結ぶのだったり、袴のはき方など、見てて面白いところでした。
ちなみにどーでもいいことなんですが、あの足袋、ひと月の間、毎日新しいのおろすんでしょうか?(^_^;) それとも、毎日、封をしなおすのかな?

衣装といえば、玉さんのお着物も粋で素敵でした♪

◆その他
最後の水野邸の風呂場での水野と長兵衛の対決のところで
「花の外には松ばかり~ 花の外には松ばかり~」という声とあわせて
扇子で机をたたいて拍子をとるような、パシっ パシっという音が
被る、下座がかかります。この下座、なんか耳に残って好きなんですよね~♪
あ、これって「道成寺」なんですね。知らなかった(^_^;)

◆花道度:バリバリ。
なんつっても、一幕目。
もう一度見れるもんなら、この幕だけでいいですから、ぜひ、1階席でみたいです、私は。はい。
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2006年2月歌舞伎座昼_3:浮塒鴎

2006-02-05 22:46:32 | 書いたぞ: 感想書きました~
この演目はあんまり書くことないんで、ダラダラと。

最初は菊之助さんのお染と橋之助さんの久松の二人が登場です。
ただ、私の個人的なイメージとして、橋之助さんは久松というには
眼光が鋭すぎる気が(^_^;)

それから、菊之助さんも、きれいだし、菊之助さんだけ、見てると
とてもきれいにまとまっているんですが、
なんとなく、久松と上手くからんでない というか・・・

なんというか、あんまり久松に気持ちが向いていないように
感じられちゃうのは、目線があんまり久松に行ってないように見えるからなのかな?
それとも、先月のラブラブ「道行」を見たあとだからなのか・・・(^_^;)

で、そんな二人の踊りのあと、芝翫さん復活~!!
と うれしい出を見届けて、私の意識は飛びました(^_^;)
やっぱり、食後に踊りはねぇ・・・<(ーー;)
ちなみに 清元筆頭は家元さんでした。

芝翫さんの後見は芝のぶちゃん。(・・・多分(^_^;)
私の席から見ると、芝翫さんの背中からおろされたお猿さんと、
二人で仲良く舞台の奥に控えて芝翫さんの踊りを見つめているように見えました(^_^;)

◆花道度:中
使うのは芝翫さんの出だけなんですが、結構、七三での所作が長いです。
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2006年2月歌舞伎座昼_2:一谷嫩軍記 陣門・組打

2006-02-05 22:45:26 | 書いたぞ: 感想書きました~
◆演目について
よく上演される「熊谷陣屋」の前段の部分です。
つまり、「熊谷陣屋」で首実検する首の製作過程の物語ということです。

◆人物関係
今回が初陣の若武者小次郎(福助さん)
小次郎の父親:熊谷直実(幸四郎さん)
小次郎と同年代で無官の太夫:平敦盛(福助さん二役)
敦盛の一応、奥さん:玉織姫(芝雀さん)
玉織姫に横恋慕する熊谷の味方の悪役:平山武者所(錦吾さん)


◆あらすじもどき
時は源平合戦の真っ最中。
源氏方の熊谷直実の息子:小次郎は此度の戦が初陣の若者。
このウブな若者を 味方のおじさん平山がそそのかし、平敦盛の陣所に攻め込ませます。

この息子の暴挙を知った父親:熊谷直実が助けに走って連れ出して事なきを得たあと、
陣所から颯爽と白馬にまたがり出てきたのは、小次郎と同じ年頃の平敦盛。
親父さんに引きずられるように退場した小次郎とは違い、颯爽と花道を入ります。

その敦盛を追いかけて、なぎなた片手に須磨の浦までやってきたのが、敦盛の妻:玉織姫。
ちなみに、衣装はどう見たって、砂浜には不向きな裾引きの、それもド派手な衣装です。
まぁ、そこはお芝居ということで、さぁ、そこで出くわしたのは、あの小次郎を
そそのかした おじさん平山。

平山は玉織姫の父親に許可は得ていると玉織姫に言い寄りますが、
ビクともなびかない玉織姫。

そこでおじさんは切り札とばかりに「敦盛が最前、自分が討ったから、いくら捜しても
見つかるわけがない」といいますが、これは玉織姫には火に油。
懐剣で平山に切りかかってきたもんだから、もう、手に余る。
自分のものにならないなら、生かしておくのは と玉織姫に深手を負わせます。

さて、同じく須磨の浦。
はるか沖に見える平家の御座船に 乗り遅れたのは平敦盛。
白馬にのって花道からでてきたものの、船と敦盛との間に広がるのは、海。

で、どうするかといえば、馬を泳がして、船に追いつこう と、なるわけです。
「ちょっとまてぃ それって、船に泳ぎ着いたら馬はどうするんだ?」
という私の疑問を他所に、敦盛さんは 馬もろとも、ざんぶと海に入り込んだり。

そこに「お~ いっ お~ いっ お~ いっ」とわざわざ声をかけながら
花道から敦盛を追いかけて熊谷が登場。
海を分け入る白馬の敦盛に追いつき、ついには、砂浜に組み敷きます。

「我こそは無官の太夫 平敦盛」と名乗る小次郎と同年代の少年を
熊谷は見逃して落とそうとしますが、敦盛はこれを拒否。

そうこうするうちに 先ほどのいやなおじさんの平山がやってきて、
敦盛を討てないとは、二心がある証拠か というもんだから、もう、逃げ道なし。
熊谷は小次郎と面影のダブる敦盛の首を刎ねるんですが・・・

今、熊谷が首を討った若者は、実はわが子:小次郎の首。
さっき陣所において、小次郎と敦盛の入れ替わりが密かに行われていた
という裏設定があったりします。

わが子の首を刎ねた熊谷の、つらい思いの勝どきに答えて平山たちが去ったあと、
茂みの影から這い出てきたのは手負いの玉織姫。
敦盛の首 討ったと聞き、せめて首を と今わの際に頼むから、
さぁ、困ったのが、熊谷直実。
奥さんにみせたら、この首が敦盛ではないことがいくらなんでもバレてしまう。

かといって、今わの際の女の頼みを断るというのも男が廃る。
どうしたもんかと苦悩の熊谷。
しかし、玉織姫の「もう、目が見えぬ」の声に これまた複雑な気持ちでほっとする熊谷。

なにはともあれ、見えぬのなら、と身代わり敦盛の首を玉織姫の手に持たせたところ、
その手をはがすのが大変なほど、しっかり と 首を抱えて 玉織姫は事切れます。

ちなみにこの玉織姫、実は義経の奥さん:卿の君の妹さんとか。
卿の君は父親(平忠時)が源氏のご機嫌伺いに義経に娶らせたわけで、
結果として、平家と縁組した義経の潔白を明かすべく、自害してしまう人です。

で、この妹の玉織姫も、父親が源氏のご機嫌とりに勝手に平山に許しを与えたり
したのが、原因で平山に殺されてしまうわけです
父親の出世欲の犠牲になった 悲しい姉妹です。

自らのホロの布で身代わり敦盛の首を包み、身代わり敦盛の遺体には敦盛のホロ布をかけ
玉織姫と共に戸板に乗せて海に流した熊谷は馬と一緒に嘆きます。


◆演出・見所
・馬
2頭の馬が出てきます。
イヤホンガイドによると、この馬の被り物、竹と鉄骨を芯にして重さは30kgほど。
上にのる役者さんと鎧兜なんかの衣装とあわせて、約100kgを二人の馬の足さんが
支えてるわけで。ひとりあたり50kg。やっぱりすごいぞ馬の足!

あと、今回の演目では、人なしで馬だけの花道の引っ込みがあります。
敦盛の白馬による、七三で悲しげに浅葱幕の本舞台を振り返る、思い入れ付の
引っ込みです。
これも、相当めずらしいひっこみなんではないかと(^_^;)

・遠見はなし。
いつもは、海に分け入る敦盛と熊谷は 子役による遠見の趣向になるんですが、
今回は子役はなし。
熊谷の呼びかけを無視して海を渡る敦盛を熊谷も追いかけます。
ここで 浅葱幕がかかり、ややあって、幕の後ろから、白馬が登場。
思いいれの引っ込みがあったあと、浅葱幕が振り落とされ、
今度は舞台中央にセリ穴隠しの赤い幕。
砂浜をせりあがって、熊谷に押さえこめられた敦盛が登場します。

・「お~いっ」×3回
熊谷の敦盛への呼びかけ声。揚幕の内と七三で3回づつ。
ただ、個人的には、今回の幸四郎さんの
この呼び声、妙に「い」にアクセントがあって、なんか違和感。

・「か~ち~どーきーっ」
これも、聞かせどころな台詞らしいけど、上と同じくちょっと違和感あり。


◆役者さん
福助さんは 声が芝翫さんに似てきた~っ 女形のときはそれほど感じないけど
今回のは とても感じました。
そういや、「陣門」で、小次郎の熊谷に連れられての花道ひっこみのあと、白馬に乗った敦盛の登場まで、かなり間が短かったんですが、最初の小次郎はもしかして替え玉さんだったんでしょうか?
今回、花道がほとんど見えなくて、よくわかりませんでした。
※2006/2/9:追記
渡辺保先生の批評によると、吹き替えだそうで、それも吹き替わって(ッて言い方するのかどうかわかりませんが(^_^;)いたのは、芝のぶちゃんだったとか!
花道のところを見たかったな~(T_T)


◆衣装
・幸四郎さんが大仏ヘアといいましょうか、そういう頭です。
・敦盛の竜頭の兜が かっこよかったです。

◆その他
・馬に乗るとき、背中につけてるしっぽをなびかせてるランドセルのようなもの、
イヤホンガイドによると、あれはホロとかいうそうで、元は背中の矢よけだったらしいですが、形骸化して、威勢を表すものになったそうで。
。なんか宝塚の背中にしょってる羽に通じるものがありますねぇ。

・今回、気になったのは、親に殺される息子:小次郎の迷いのない態度。
小次郎は砂浜にねじ伏せられてから、自分で「無官の太夫 平敦盛」と名乗りをあげるとこまでには迷いとか苦悩なんかがあったけど、そう言い切った瞬間、もう、あともどりはどうやっても出来ない。行きつく先も帰られない死への道を歩き出してたということが、小次郎をあんなにふっきれてる感じにさせてるのかもしれませんし、
ただ単に「若さ」ゆえの迷いのなさなのかもしれませんが。

・熊谷が敦盛に「このまま逃れて」ともちかけることを、イヤホンガイドでは
 そうやった方が敦盛としての信憑性が増すから、
というようなことをいってましたが、
 熊谷が小次郎の敦盛身代わりとしての覚悟を試した。
という風にも考えられるかな~と思います。

迷いがあるなら、身代わりとして役に立たないかもしれないし、親としては
やはり、逃がしてやりたいという気持ちもあったのかも と思います。
小次郎は 見事にすっぱりとこの申し出を断りましたが、それは熊谷にとって
うれしいことだったのか、悲しいことだったのか、と考えてしまいました。

・死に行く玉織姫に、この首が敦盛の首ではないと告げることはできなかったのかなぁ
と ふと思いました。
この首が敦盛の首ではないとわかっても、玉織姫は怒んないと思うんですよ。

それより、最後の最後に騙された ということに、玉織姫が気がついたら、
もしかしたら、熊谷に祟っちゃうかもしれないんじゃないかな~と(^_^;)

・首、全然、福助さんに似てないんですけど・・・ま、いいか。

・ちなみに玉織姫の敵:悪役平山は五段目になってからようやく報いをうけて殺されるそうです。しぶといですね~。

◆花道度:バリバリ
なんせ、お馬さんに乗っての行き来がたくさんありますしね~
なお、ラストに熊谷がのひっこみはありません。本舞台にいるままで幕です。
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2006年2月歌舞伎座昼_1:春調娘七草

2006-02-05 22:41:44 | 書いたぞ: 感想書きました~
先月、松竹座夜の部で上演した演目と同じもの。

松竹座での感想は↓こちら
2006年1月松竹座夜:春調娘七草

◆配役
1月と比べると↓こんな感じで。



◆松竹座と違ったところ
・出
 松竹座は下手から1人ずつ しずしず歩いて登場
 今月は大ゼリで3人一気にせり上がり

・静の衣装
 松竹座では 赤い着物だけでしたが、
 歌舞伎座では赤い着物の上に派手な刺繍入りの上着付。
 五郎十郎の裃の色は松竹座と同じ浅葱色です。

・終わり
 十郎も五郎も脱ぎっぱなしです。
 松竹座では、最後はちゃんと元にもどしてた。
と思うんですが、違ったかな~(^_^;)

◆見所
っていっても、ほとんど歌昇さんの五郎しか見てなかったんですよね~(^_^;)
ひとつ気がついたのは、刀のフサフサ。
五郎の刀には緑色の房付の紐が、十郎は?
とみれば、十郎は白と紫の細長い紐。
二人とも右の腰に印籠をぶら下げてました。
この辺は松竹座ではあんまり気がつかなかったな~。
フサフサの方は筋書きの写真で確認したら、オレンジと白のフサフサでした。

そういや、先月 疑問だった静と曽我の兄弟の接点なんですが、
イヤホンガイドによると、やはりないそうです。
静が捕らえられて鎌倉に送られてた頃、この二人は12歳と14歳。
世代的にも ちょっとずれてるんですね。

松竹座では、踊りの振りとかに目が行きましたが、
今回は、衣装や小道具、歌の歌詞など、また違ったところに目(耳)が行ったのが、
自分でも面白かったです。
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うーん 4月も

2006-02-05 10:43:42 | 観たいぞ: 気になる演目などの情報
実は、結構、渋い顔ぶれですか、歌舞伎座は

梅玉さんの公式サイト:baigyoku.com(http://www.baigyoku.com)に出てました♪

六世中村歌右衛門五年祭追善興行
      玉太郎改め六世中村松江襲名披露
      五世中村玉太郎初舞台

■日時:4/1(土)~25(火)

■昼の部(午前11時開演)
 狐と笛吹き
       春方    中村梅玉
       ともね   中村福助
       秀人    片岡我當
 高尾
       高尾    中村雀右衛門

 沓手鳥孤城落月
       淀の方    中村芝翫
       秀頼     中村勘太郎
       氏家内膳   市川左團次
       大野修理之亮 中村東蔵
       大蔵の局   片岡秀太郎

 関八州繋馬
       如月姫実は
       土蜘蛛の精 中村魁春
       頼信    尾上菊五郎
       伊予の内侍 中村時蔵
       頼平    玉太郎改め中村松江
       里人    中村吉右衛門・中村東蔵・
             中村福助・初舞台中村玉太郎
       良門    片岡仁左衛門
 
■夜の部(午前4時30分開演)
  井伊大老
       井伊大老  中村吉右衛門
       お静の方  中村魁春
       仙英禅師  中村富十郎
  口上
       市川左團次・尾上菊五郎・片岡我當・
       片岡秀太郎・片岡仁左衛門・坂田藤十郎・
       中村魁春・中村吉右衛門・中村芝翫・
       中村雀衛門・初舞台中村玉太郎・
       玉太郎改め中村松江・中村東蔵・
       中村時蔵・中村富十郎・中村梅玉・中村福助
    
  時雨西行
       江口の君  坂田藤十郎
       西行法師  中村梅玉
  
  伊勢音頭恋寝刃
       貢     片岡仁左衛門
       お紺    中村時蔵
       万野    中村福助
       万次郎   中村松江
       お鹿    中村東蔵
       喜助    中村梅玉
  
初めて見るのと、何度か見てるのがいりまじってますね~(^_^;)
「狐と笛吹き」「関八州繋馬」「時雨西行」は 初めてです。
しかし、夜の部、打ち出しに「伊勢音頭」は ちょっとなぁ(^_^;)
顔ぶれは うれしいんですが。

あれ? 菊五郎さんと左團次さんは 昼の1本と口上だけ??
だーっ もう、松竹さんてば、最近勿体無いお化け出しすぎ~っ!!(>_<)

2/5:こっそり訂正。
昼の部 2つ目の「高尾」を「狐と笛吹き」の配役にいれちゃってました(^_^;)
それから「沓手鳥孤城落月」に東蔵さん・秀太郎さんを追記

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2006年1月:松竹座

2006-02-04 01:08:28 | 書いたぞ: 感想書きました~
松竹座は 夜の部→昼の部の順で見ました。
感想は できたものから挙げていきます。
もしかしたら、昼の「十六夜清心」・夜の「神霊矢口渡」は
パスになるかもしれません。

昼は2階の前方下手より
夜は1階の中ほど上手より
で見てます。

リンクをクリックすると、別ウィンドウで開きます。
【昼の部】

  義賢最期

  十六夜清心


【夜の部】

  神霊矢口渡

  道行 旅路の花婿

  五段目・六段目

  春調娘七草

コメントは まとめてこちらの記事にお願いします。
※各感想にはコメントができないようにしてあります。
※2006/2/4:「神霊矢口渡」「道行 旅路の花婿」追記
コメント (30)
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2006年1月松竹座夜:道行 旅路の花婿

2006-02-04 01:05:40 | 書いたぞ: 感想書きました~
◆みどころ
見詰め合う玉さんと仁左さんの、その眼と眼の間、
そこにはまさしく、二人の愛の世界がありました。
あーこれが、ほんとの「らぶらぶ」って ヤツなんだよなぁ。
と、なんか妙に納得。(^_^;)

そして、もう一点。
お軽の玉さんが とっても、かわいく見えて、なんかびっくり。
ここのところ、若手さんとの共演の舞台を多く見ていたせいか
なんとなく、玉さん=姐さん なイメージがあったんですが、
今回は、なんかどうにも、玉さんが 若く、可憐に見えるんです。

やはり、これは、お相手の、仁左さんあっての相乗効果でしょうか。
これが、仁玉というものなのか、またまた納得。

そして、その仁左さんは なんか結構立ち回りが激しい。
素足がかっこいい♪
うーん 若いなぁ仁左さんも。還暦過ぎには どうしても思えない・・・
ただ、勘平という役としては、ちょっと成熟しすぎてる感じも・・・

ちなみに、玉さん、今回気がついたんですが、帯の幅、なんか広いですねぇ。

あ、鷺坂伴内は猿弥さんです。
猿弥さんてば、なんか昼夜とも似たようなお役ですねぇ。
(昼の部:矢走平内(義賢最期)/夜の部:鷺坂伴内)
(昼の部:下男:杢助(十六夜清心)/夜の部:下男:六蔵(矢口渡))

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2006年1月松竹座夜:神霊 矢口渡

2006-02-04 01:03:42 | 書いたぞ: 感想書きました~
神霊 矢口渡

最初、PCでこのタイトル打ち込んだときの変換結果
 
  心霊屋愚痴の私

・・・微妙にあってるのか?(^_^;)

さて、この演目、昨年、8月に亀治郎さんがご自分の会の時にやってます。
が、私は見ておりませんので、初見~。

◆演目について
福内鬼外(平賀源内!)作の時代世話狂言で、
新田義貞一族を書いた物語:全五段のうちの四段目にあたるところだそうです。
平賀源内先生ってば、浄瑠璃なんかも書いてたんですね~。
wikiペディアによれば、このペンネームは「ふくうちきがい」と読むそうです。
この作品の他にも↓こんな作品があるそうです。
『源氏大草紙』
『弓勢智勇湊』
『嫩榕葉相生源氏』
『前太平記古跡鑑』
『忠臣伊呂波実記』
『荒御霊新田新徳』
『霊験宮戸川』
『実生源氏金王桜』
まぁ~ タイトル、よぉ読めんのですが(^_^;) でも、テキストになってたら
読んでみたい気もしますね~。
この『神霊矢口渡』 も 通しで上演ってできないもんなんでしょうか?

◆登場?人物
義貞次男:新田義興を殺した船頭:頓兵衛(弥十郎)
その娘:お舟(孝太郎)
そのお舟に思いをよせる下男の六蔵(猿弥)
大事な矢を足利に奪われ死を覚悟するも思いなおして
現在彼女と逃亡中の義興の弟:新田義峯(薪車)
その良峯の死を思いとどまらせた彼女が傾城:うてな(春猿)

◆みどころ
・いっちばん最初にでちゃうんですよ、猿四郎さん。
頓兵衛とこの舟子かな?
あ、延夫さんもご一緒です。ちょっとはかない出番でありました。(T_T)

・まずは船宿に訪れた良峯・うてなの二人。
薪車さんと春猿さんの うつくし~逃避行カップルです。
お二人とも黒いお衣装に 薪車さんは浅黄色、春猿さんはソフトなピンクが
袖口なんかからチラチラと♪
しかし、このきれいなお二人、前半しか登場しないんですよねぇ。

・個人的にこの演目の中で一番すきなのが、良峯にメロメロになっちゃうお舟ちゃん♪
まさにメロメロ。こういう女の子やらせると いいな~孝太郎さん♪

・頓兵衛の弥十郎さんは なんとなく、プルプル震えてる感じ。
で、そのプルプルで刀の鍔がチャリチャリ鳴ってる感じ。(^_^;)
なんとなく豪傑そうなジジ様に見えるところがすごいです。弥十郎さん。

・六蔵の猿弥さんは、そつなく ほどよい裏切り者です。

で、なぜか、私、この演目のときはほどよく うつらうつらとしてまして、
全編と押して、意識が完全に途切れはしなかったと思うんですが、
ハッと 気を確かに持った時には、すでに孝太郎さんが海老ゾリしまくってました(^_^;)

そして最後の場面、瀕死の娘を見ても、小舟を駆って良峯をおっかけようとする頓兵衛に
わー どーすんだ、このまま追っかけてったら 絶対 良峯さんはこの
親父にたちうちできないぞ~。もう、お舟ちゃんも助けられないし・・・
と思ったら、海中からにわかに飛び出した矢が頓兵衛の首をヒット!
そこで「なるほど、これが『神霊』か」と すっきり納得な演目でございました。

◆花道度:中
美しい逃避行カップルの出はみたいんですが、
ヒグマのごときじじ様の出や引っ込みは・・・(^_^;)

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国立のチラシ_2006年3月

2006-02-04 00:49:21 | 観たいぞ: 気になる演目などの情報
とある掲示板にて情報を得ました。(ありがとうございますm(__)m)
出ました 本チラシ♪

↓これこれ
http://www.ntj.jac.go.jp/cgi-bin/pre/performance_img.cgi?img=85_1.jpg

今回は絵と融合しとりますね~。
右近さん、どうやって、お写真とったんでしょ??(^_^;)

おっ なんか猿弥さんが歌六さんみたいだぞ。
しかし、まぁ、こうやってならんでもらうと、
なんつーか みなさん、適材適所な演目ですね~♪♪

あ、今回はあおり文句がないだ。うーんこれはちょっと残念~

さーて、このチラシ、どこで手にいれたもんかな。
今月は国立行く用がないんですよね~<(ーー;)

コメント (2)
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