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のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2009年11月:歌舞伎座 昼の部 概要・余談

2009-11-24 01:13:05 | 書いたぞ: 感想書きました~
◆観劇概要
観劇日:2009/11/23(月・祝) 11:00~15:40
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階B席正面後ろ方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:大序 約55分
 休憩 5分
2:三段目 約45分
 休憩 35分
3:四段目 約85分
 休憩 20分
4:道行旅路の花聟 約35分

◆余談:舞台写真
結構、品切れで予約受付中がでてました。
富十郎さんの師直とか、勘三郎さんとか、仁左さんとか、結構、色々。
私は十一段目の平右衛門の錦弥さんが品切れだったので、予約してきました♪

そうそう、今回、四十七士になった皆さん、結構1枚づつくらい
お写真でてますので、ご贔屓さんがいる方は、要チェックです。
あと、仲居さんも結構あったな。歌江さんとかかな。

個人的に、おっ と思ったのは、三段目の衝立の後ろに潜んでいる加古川本蔵とか
盆が廻ってる途中の十一段目の由良さんとか(これは品切れになってました)
左團次さんのも足の露出度が高くて、つい、手が出そうになりました(^_^;)。

◆余談2:鳴った…
1回だけ、上演中に携帯電話が鳴りました。そう、四段目の、それもちょうど
塩冶判官が腹切ってるあたりで…

…どうして、また、狙ったように、この場面にヒットするのかなー(-_-;)
この場面は特に、ほかの場面よりも携帯注意度高いと思うんだけど…
うーん、残念。
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2009年11月:演舞場:花形歌舞伎 夜:その2_鬼揃紅葉狩

2009-11-22 01:45:57 | 書いたぞ: 感想書きました~
2:鬼揃紅葉狩
◆配役
 更科の前実は戸隠山の鬼女  亀治郎さん
          八百媛  菊之助さん
       従者小諸次郎  亀 寿さん
       同 碓氷三郎  種太郎さん
       侍女実は鬼女  松 也さん
            同  梅 枝さん
            同  巳之助さん
            同  右 近さん
            同  隼 人さん
            同  吉 弥さん
          平維茂  松 緑さん

◆演目について
通常の「紅葉狩」よりも、その元になったお能の演出に近づけたものらしいです。
染五郎さんが歌舞伎座でやったのを観た記憶がありますが、
上演記録とかを観ると、猿翁さんと歌右衛門さんが復活させて、その後は、
猿之助さんと勘三郎さんで、何回か上演しているようです。

そういや、玉さんも、なんか最近やってたような。でも、上演記録にはないなぁ。
と思ったら、あれは、タイトルが「信濃路鬼揃紅葉狩」となっており、玉さん独自の演出に
なっていたようです。

◆事前期待ポイント
亀治郎さんも松緑さんも踊りが上手だから、そのへんがやっぱり楽しみかと。
あと、鬼ですよね、やっぱり。判別、つかなくなるんだろうなぁ(^_^;)

◆のたりの目

【注意!】
結末についてネタバレあります。
このお話を今回初めて観る方、結末をご存知ない方は、この先、その点、
ご了承の上でお読みください。


・種太郎さん
ん?なんか、こう、セリフがゆったりしすぎというか、なんか、松緑さん
・亀寿さんとセリフのリズムが違ってるような感じで、ちょっと違和感が。

・松緑さん
足拍子が、もう、ド迫力。所作台、割れたりしないのか、とちょっと不安になったりして(^_^;)
でも、好きなんですよねー、私、こういう、キレのよい迫力のある足拍子♪

・右近くん
声に、独特の味わいが出てきたような。筋書きに寄ると、秋のモナコ公演では、
梅枝さんと胡蝶を踊ったとか。
観たかったなー、それ。

・ぬるで
「かえで」は良く聞くけど、「ぬるで」って?
WEBで検索したら、出てきました。別名が「カチノキ」というそうで、こっちは聞いたことがありますね。
紅葉がきれいな木みたいです。
他の鬼女さんたちも「かえで」「いちょう」「もみじ」「にしきぎ」と みんな紅葉するときれいな木ばかりですね。

・更科の前
では、更科の前のお名前はどこから?
と言うか、鬼女の名前が更科の前だったのではなく、鬼女が惟茂さんをたぶらかす?のに化けたのが
更科の前だったんですよね。

で、その更科の前なんですが、どうもこれは、鎌倉時代の「日本三勇婦」で
「一に板額、二に巴、三に更科」とうたわれた、この三の「更科」のようです。
文武両道に優れた、信州一の美貌の女剣士であったそうです。
このお芝居では、すっかりお姫様ですけどね。

ちなみに「日本三勇婦」の残り二人、二は名高い巴御前で、一は私も今回初めて知りましたが、
越後の豪族の娘さんで、百発百中の弓の腕前を誇る板額御前(はんがくごぜん)と言う女性です。
巴御前より強いっていうんだから、すごく強かったんだろうなぁ。


・演舞場の間口
歌舞伎座に比べると、間口がやっぱり狭いですね、演舞場。
左右に清元さんと竹本さんの山台もあるから、さらに狭い。
鬼女軍団と惟茂主従が横に並ぶと、近い~(^_^;)

歌舞伎座だったら、もっと左右に離れた位置に座るんだろうけど・・・
やはり歌舞伎座のあの横幅の広さは、特殊ですね。
あ、国立劇場大劇場も横幅あるか。歌舞伎専用・・・なんですかねぇ。
でも、うーん、演舞場、歌舞伎座の代替にするというなら、も少し、横幅
欲しいですねぇ。

・亀治郎さん
酒を飲むときの ニヤッとした顔と、その後の飲みっぷりのよさが、いや、もう
実に嬉しそうというか、楽しそうというか・・・(^_^;)
すごくステキでございました♪

そういや、今月の楽で、34歳のお誕生日を迎えるんだな、亀治郎さん。
あの笑顔を観たら、ふと、今話題の34歳婚活女性を思いだしたのは、
そのせいだろうか・・・(^_^;)

・菊之助さん
人間ではないものですが、登場も退場も花道揚げ幕。スッポンではありません。
たしかこれの少年版はやったことあるよな、菊之助さん。
女性なのは、初めて観る、かな?
しかし、どうして、いつもこの役は、惟茂さんたちが起きるまで、
起こしてやらないんだろう・・・<(-_-;)

あの被布っていうんでしょうか、うすい上掛け、あれ動くのにちょっと
邪魔になりそう(^_^;)
実際、途中の踊りの時は、袖を脇から出して踊ってたし。
(最後にまた袖通すのは、えらく速かったです(^_^;)

・鬼女軍団の髪
茶髪でメッシュが入ってます。
うーん、どうして、茶髪の髪には、メッシュが入るんだろう??

それから、みなさん、最初は白いおリボンで結んでいますが、髪振りする前に
後見さんが取り外して回収してます。
そう、この茶髪鬼女軍団の毛振りが、また、そろってないような、
でも、そろっているような・・・

亀治郎さんは朱髪で、おリボンは取りません。=髪は振りません。

・ドラ
黒御簾からドラの音が聞こえてきます。普通の紅葉狩って、こんなに
ドラがなったかな。でもこれを多用するのを聞くと、なんとなく
澤瀉屋さんの舞台を思い出しちゃうんですよね。亀治郎さんもやっぱり
澤瀉屋さんの血筋なんだなーと思ったりして。
あと、そうそう、亀治郎さん、「声が、もう、すっかり猿之助さんだ!」
と思う瞬間が何度も。

他にも振り付けとか観てると、観ているお客さんをいかに楽しませるか、
を意識しているのが感じられて、「澤瀉屋さんだなぁ(^_^;)」と思うことも
何度もありました。

・楽しい?
今回の鬼女軍団、若手さんがたくさんでてますが、みなさん、若いだけに、
たまにこういう思いっきり発散系で、しかも、どれが誰だが、お客さんには
簡単にわからないようなやるのは、楽しいんじゃないかなー なんて思ったりして。

でも、振りをそろえるのは至難の業ですよね。このスピードだと・・・

・ラスト
緋毛氈のお立ち台です。もちろん、更科の前が。
倒されたって、やっぱり主役ですから。
惟茂さんはお立ち台の上手側に立ちますが、最後の方まで、後ろを向いています。
・・・立ちたかったのかな、お立ち台に。退治した方なんだもんねぇ(^_^;)

◆花道度:中
お能の舞台に近いので、下手に五色のお幕の出入り口があり、最初の惟茂主従の出と、
鬼女軍団が鬼女化してからの出入りはここです。
鬼女軍団はきれいな格好して花道から出てきます。
八百媛さんの出入りも花道。
惟茂主従は目を覚まして鬼をおいかけてひっこみ、戦闘モードになって
また花道から出てきます。

そのくらいかな。鬼女になってからは、七三くらいまでくることがありましたが、
そんなに使わなかったかと。
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2009年11月:演舞場:花形歌舞伎 夜:その1_三人吉三巴白浪

2009-11-22 01:44:26 | 書いたぞ: 感想書きました~
1:通し狂言  三人吉三巴白浪
  序 幕 大川端庚申塚の場
  二幕目 割下水伝吉内の場
      本所お竹蔵の場
  三幕目 巣鴨吉祥院本堂の場
      裏手墓地の場
      元の本堂の場
  大 詰 本郷火の見櫓の場


◆配役
    お嬢吉三  菊之助さん
    和尚吉三  松 緑さん
    お坊吉三  愛之助さん
     十三郎  松 也さん
     おとせ  梅 枝さん
    長沼六郎  種太郎さん
     源次坊  亀 寿さん
  土左衛門伝吉  歌 六さん


◆演目について
昼が南北先生の通しなら、夜は黙阿弥先生の通しと
面白い構成の今年の花形歌舞伎。
大川端だけなら、最近も歌舞伎座でありましたが、
通しでみたのは、博多座の玉さんと澤瀉屋のが最後かなー。

この演目ですごく記憶に残ってるのは、コクーン歌舞伎で
上演したのを観に行った時のこと。
冒頭に犬を殺す伝吉の場面があるんです。

シルエットだけのような短い場面だったと記憶してますが、
これがちょこっとあるだけで、おとせちゃんと十三郎の
ブチ犬の呪いの件がすごくストンと納得出来ちゃうんです。

その後、その場面がある公演は観たことないし、原作にはない
場面なのかもしれませんが、観るたびに「あるといいのになー」
と思いだす場面です。

◆事前期待ポイント
愛之助さんのお坊が楽しみー♪初役とのことですが、
すごく合いそう♪
他にも菊之助さんのお嬢に、松緑さんの和尚とバランス的にも
イメージ的にもすごくしっくりくるので、これまた楽しみー♪
今月はこれひと役の歌六さんも楽しみー♪

◆のたりの目

【注意!】
結末についてネタバレあります。
このお話を今回初めて観る方、結末をご存知ない方は、この先、その点、
ご了承の上でお読みください。



【前半:大川端・伝吉内】
・菊之助さん
娘の声が、もう、ほんとに、声だけ聞いてたら、わかんないですよ、男の人とは。
すごくきれいだー。でも、男になったときの声は、逆に高めになっちゃって、
迫力というか、ドスがちょっと足りないかなぁ。
(ちなみに男声の比較元は、お父さんの菊五郎さんです。)

でも、なんか口元というかセリフいう時の口のあたりの動きというかが、
お父さんに似てきたかなー。時々なんですが、びっくり
するくらい菊五郎さん似てる!?と感じることがありました。

あと、口調というか、セリフ運びのリズムが、お父さんに似てますねー。
まぁ、お父さんから教えてもらってりゃ、そうなるか。

・愛之助さん
あー、低く張るところと、高く抜けるところが、ものすごく仁左さんの声に
似てる~  ほんとに自分の耳を疑いたくなるくらいでした。
でも、筋書きによると、今回は昼の踊りも、夜のこれも、江戸のお芝居なんで
上方の愛之助さんには、大変な感じもあるみたいです。

そうだろうなぁ。團十郎さんに忠兵衛やってもらったり、坂田藤十郎さんに
助六やってみてもらうようなもんに近い感じがあるんだろうなぁ。

・梅枝さん
ん~ きれいな、味のある声だなぁ、やっぱり♪
でも、花道のお嬢とのやり取りするところを聞いていたら、
思いだされたのは笑三郎さんのおとせちゃん。
なんだろう、こう、「おばちゃん味」のようなものを出すには、
梅枝さんの声はまだ、高すぎるのかも。

でも、お嬢のお父さんの話を聞いてる限りだと、お嬢が産まれたのが19年前で、
5歳でかどわかされて、その頃におとせちゃんと双子の十三郎を拾ったってことは、
おとせちゃんって・・・14歳+αくらい?? それで、もう「しっぽり」しちゃうの??
うむぅ。いいですかい、伝吉さん・・・

ちなみに松也さんとは、つりあいのとれたいいカップルで、
二人が双子 といわれれば、納得できちゃいそうな感じです。


・残念ながら・・・
前半、大川端のあとの伝吉内、大爆睡でございました・・・_| ̄|○
十三郎の松也さんなんか、気が付いたら、舞台にいたし・・・(^_^;)
和尚が百両置いて帰ったところは観そこねたし。

最後のお竹蔵のところは、まだ、結構意識ありましたが、
しかし、なんで、こんなに大爆睡?
と、考えてみたんですが、歌六さんのいいお声と、
愛之助さんのいいお声が、ひじょーに、耳に心地よかったのも、
原因のひとつかなー。

【後半:吉祥院・火の見櫓】
・種太郎さん
和尚の捕り手頭として登場し、和尚と取引する役ですが・・・
うーん、手下の捕り手さんが、いい味だしてるだけに、
ちょっと貫禄負けというか「若い」印象が。(^_^;)
がんばってはいるんだけどなぁ。

・欄間の菊之助さん
吉祥院の欄間から姿を覗かせる菊之助さんが、すっごく、きれいでした!!
ほんと、絵になる感じで。
紫の友禅(とイヤホンガイドの解説)が、また、似合うんだ♪

・ボーイズラブな疑惑
お嬢とお坊はボーイズラブ的な間柄だったんじゃないか
という話を聞いたような記憶があるんですが、確かに、この
吉祥院の場を観てると、なんかそんな気がしてきちゃいますね(^_^;)

・おとせ・十三郎殺し
和尚は、二人に殺す理由として、二人が畜生道に落ちたことをあげません。
あくまで、義兄弟を救うためとして、二人を殺すといいます。
それは和尚のやさしさなのでしょうが、でも、その理由で、納得しちゃうんだなぁ、
おとせちゃんも十三郎も。

個人的には、実の妹より義兄弟なのか? と思ったりもするんですけどね。
でも、この殺しで、和尚は自分の手で、自分の身内をすべて失うことになる
わけですよね。これは、確かに殺す方もツライなぁ。

・ナニがナンだか
ここまでくると、もう、だれが悪かったのか、ナニがまちがっていたのか、
ほんとにわかりません。

昼の部の「盟三五大切」も、同じように百両がぐるぐるするし、
知らなかったことが引き起こした悲劇ではあるんですが、
「盟三五大切」の方は、「あの時、こうしていれば」という「タラレバ」道が
あると思います。

このお話にも、そうした「タラレバ」道はあり、現に、お嬢とお坊は、それを
思って、和尚への申し訳なさに自害しようとするわけです。
でも、その「タラレバ」道は、自害にまったをかける和尚によって、
正当化というか、なんというか、「タラレバ」ではなくなってしまうんですよね。
うーむ。

例えば、お坊が伝吉を殺した件。
伝吉を殺したのは、非道ではあるけれども、和尚のいうように、伝吉がお坊のうちから
盗みをは働かなければ、お坊の父親は自害せず、家も断絶になることもなかったわけで、
非道な殺しではあったけれども、お坊のそれは、図らずも和尚のいうように
親の敵討ちをした ということにもなるわけで。

じゃぁ、悪いのは伝吉か。というと、まぁそうではあるけど、今の伝吉は
すっかり改心しているわけで、う~ん・・・わからん。
難しいなぁ。

・松緑さん
吉祥院の場の後半は、声がガラガラでした。
最後の火の見櫓の場面では、復活してましたから、多分、一時的なものだと
思いますが、まあ、声かれちゃうのも無理ないくらい、熱演でしたからねぇ。

特に吉祥院の場の最後で、首を両脇に抱えて、花道を、ほんとに「翔ぶがごとくに」と
いう勢いで、駆けていくのは、迫力でした。

ただ、「悪いことは、できねぇなぁ」と言う台詞のところ、この時点で、もう
声がガラついていたんですが、「悪いことは」と「できねぇなぁ」が、同じ調子で
ちょっと物足りなく感じてしまいました。

せっかく区切って言う台詞なんだから「できねぇなぁ」の方は、砕けるとか、
も少し、調子を変えて言ってくれた方が、面白かったんじゃないのかなーなんて
思ったりするんですが・・・

・掛け合い
最後の火の見櫓の場面は、清元と竹本の掛け合いです。
掛け合いっていうと、長唄とか常磐津のことが多いイメージがあり、
清元と竹本 という組み合わせは、ちょっと珍しいなー と思いました。

・最後の場面
3人が捕り手と絡んだ状態で、決まって、幕。という今回のは、
多分、すごくオーソドックスな終わり方なんだと思います。
玉さんの時も、コクーンの時も、色々と工夫されていて、それはそれで
面白い演出ではあったんですが、なんか個人的には、このシンプルな終わり方でも
いいなー、と思っちゃいました(^_^;)。
コメント (3)
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2009年11月:演舞場 花形歌舞伎 夜:概要

2009-11-22 01:41:37 | 書いたぞ: 感想書きました~
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公演日程 2009/11/1(日)~25(水)
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◆観劇概要
観劇日:2009/11/20(金) 16:30~21:05
劇場:新橋演舞場
観劇位置:3階正面上手より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:三人吉三巴白浪
 序幕、二幕目  80分
  幕間   30分
 三幕目、大詰  70分
  幕間   25分
2:鬼揃紅葉狩  70分

◆余談
・筋書きにお写真入ってましたー♪
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2009年11月:演舞場:花形歌舞伎 昼:その2_弥生の花浅草祭

2009-11-15 23:19:34 | 書いたぞ: 感想書きました~
2:四変化 弥生の花浅草祭
◆配役
  武内宿禰/悪玉/国侍/獅子の精  松 緑さん
  神功皇后/善玉/通人/獅子の精  愛之助さん

◆演目について
三社祭の山車人形に魂が入って踊る というコンセプトで作られた変化舞踊だそうです。
「神功皇后と武内宿禰」「三社祭」「通人・野暮大尽」「石橋」と4つに分かれます。

◆事前期待ポイント
「三社祭」「石橋」は単独でもかかるので、みたことありますが、残りの2つが間に入るにしても、
ずいぶんタイプの異なる踊りをくっつけた感じがあります。
「三社祭」「石橋」は、変化舞踊のひとつとしてみるとまた違った面白さもありそうです。
「神功皇后と武内宿禰」の神功皇后は、すごい女傑だったみたいですし、
「通人・野暮大尽」も、ありそうで、なかった組み合わせの踊り。
どんなふうになるのかなー。

◆のたりの目
・神功皇后と武内宿禰 (常磐津
神功皇后は、知らないと男と思ってしまうかもという感じの中性的な拵え。
とき色の薄物(でいいのかな。なんかこう、スケスケのやつ)をまとっているのが
キレイでした。

武内宿禰は勇壮な武将をイメージしてたら、白髪白髭の好々爺。
ちょっとあご髭のつき方に疑問は感じましたが、早替りすること考えると
ああなるのかな。

・三社祭(清元)
神功皇后と武内宿禰の乗ってた赤い欄干付の台がパタンと前に倒れて舟に!
なるほどね。

最初、お二人後ろ向いてるんですが、私、神功皇后と武内宿禰の時と立ち位置が
逆になって、下手にいるのが愛之助さんだと思ってたんですが、
前を向いたら、下手は松緑さん!
松緑さん、愛之助さんより足が長くてスリムだったのか・・・
どうも私の中では松緑さんは奴のイメージが強くて、
足も太くてがっちりしているイメージがあるもんで・・・すみません松緑さんm(__)m

しかし、お二人ともキビキビとした動きで、見てて気持ちいいですねー♪
でも、お二人比べると、愛之助さんは時々動きが止まるところで止まらずに
すっぽ抜けていくというか、オーバーしているような。

松緑さんの方が動きが止まるところはキチっととまってて、動きも締まっている
感じです。ネジがしっかり締まってる というのかな。
あくまで個人的感覚での感想ですが。

しかし、この時点で、お二人とも、相当体力消耗してそう(^_^;)


・通人・野暮大尽 (常磐津)
ここはスパッと場面転換するのではなく、最初に悪玉をおいてけぼりにして、
善玉が舟を漕いで上手に引っ込んで行き、取り残された悪玉は、そのままで
この踊りに突入。

愛之助さんが通人で戻ってくると、通人と悪玉のからみがあって、
それから、悪玉は花道スッポンから退場。
その後、野暮大尽になった松緑さんが揚げ幕から花道通って登場。

まさか、野暮大尽は悪玉のままでいくのか(-_-;)?とちょっと不安になりましたが
ちゃんと松緑さんが野暮大尽になってよかったです(^_^;)
ちょっとおもしろい転換でした。


・石橋(大薩摩スタンディング+長唄)
浅黄幕の外でのスタンディング大薩摩は、いつもワクワクしちゃいます♪
あの高揚感がたまりません♪

そういえば、書割の岩場にさくボタンは白でもなく赤でもなく、ピンクでした。

7×7の長唄連中の前にせりあがってくるお二人。
上手に立ってるのが松緑さんですが、松緑さんの足の親指がピッとたってます。
その後も、立って決まるときは必ず立ってたみたいです。
獅子の足の形なのかな。なかなか力強い印象を受けます。

手にするボタンの枝は・・・ちょっと装飾控えめでしょうか。
そう感じたのは、最近観たとある踊りの会の連獅子が手にしてた枝が、
牡丹の花がてんこもりゴージャスだったからかな。

松緑さんの足拍子をきっかけに対称的な動きでガンガン踊っていくお二人は
もう、見てて気持ちがよいこと、気持ちが良いこと♪

最後の毛振りになった時点で、松緑さんの方が勢いがあるというか、
まだ余力があるというか。
愛之助さんは、ここまでで、ちょっとバテ気味な印象を受けました。

回転も松緑さんの方が勢いと力強さがある感じで、速度も若干速め。
でも、お二人の振りが、要所要所でなのか、偶然なのかわかりませんが、
ピッタリ合うのが、これまたキレイでした!

そして、この回転時間が・・・長い!!
私は松緑さんの回転数を数えてたんですが、119回、数えました。
でも、家帰ってから、家人にこのこと話したら、「それはいくらなんでも
多すぎるんじゃないか」と言われまして。

うーん、たしかに100回以上、振り続けられるもんなのか、人間は。
と自分のカウントに自信がなくなってきました。どっかで20~30くらい、
数すっとばしたかな・・・

でも、50回はゆうに超えてるのは間違いありません。
愛之助さんの回転数も、松緑さん-10~15回くらいの差なんじゃないかと
思います。

土日は回転数が多くなるとか、サービスがあったのかもしれませんが、
あれは本当にすごかったです。
まさに拍手喝采でした。

・全体を通して
私、松緑さんの踊りは、観てて気持ちがいいので、結構好きなんですが、
今回も観ていて、「やっぱりうまいよなー。」と改めて感じました。

愛之助さんもうまかったんですが、個人的な感覚から言えば、松緑さんの方が
1枚上手な感じでした。

それにしても、やっぱり、うまい人同士がキビキビ踊る舞台ってのは、
観てて気持ちがよくなりますねー♪なんか、こう、楽しくなってきちゃいます♪
ちっとも眠くならないし♪

お二人は組んで踊るの初めてだそうですが、お互い家元サマなだけあって、
個々の踊りも小気味の良い切れ味があるし、息が合わないとキレイに見えない
ところが、ちゃんとピタッと合いますもんね~。
まぁ、プロだから当然なのかもしれませんが、やはり「すごいなぁ」と思います。

「盟三五大切」でちょっとやりきれない結末を観た後で、これだと
ほんとに気持ちよく劇場出れます。今月は夜もそうですが、
重い芝居の後に、スカッとした踊りをみて、気持ちよく劇場を後にできるよう
うまいラインナップになってると思います。
コメント (2)
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2009年11月:演舞場:花形歌舞伎 昼:その1_盟三五大切

2009-11-15 23:16:44 | 書いたぞ: 感想書きました~
1:通し狂言:盟三五大切
  序 幕 佃沖新地鼻の場
      深川大和町の場
  二幕目 二軒茶屋の場
      五人切の場
  大 詰 四谷鬼横町の場
      愛染院門前の場  

◆配役
      薩摩源五兵衛/家主弥助  染五郎さん
           笹野屋三五郎  菊之助さん
           六七八右衛門  愛之助さん
            廻し男幸八  亀 寿さん
            内びん虎蔵  松 也さん
             芸者菊野  梅 枝さん
 賤ヶ谷伴右衛門実はごろつき勘九郎  亀 蔵さん
             同心了心  竹三郎さん
           富森助右衛門  家 橘さん
             芸者小万  亀治郎さん

◆事前期待ポイント
主要3人はそれぞれ初役とか。
そうか、染五郎さん、源五兵衛やったことなかったんだ。
というか、あんまり、これ、若手ではやったことなかったかなー。
そういや、私の記憶にあるのも、菊五郎さんだったり、仁左さんだったり、
吉右衛門さんだったりだなー


◆のたりの目

【注意!】
結末についてネタバレあります。
このお話を今回初めて観る方、結末をご存知ない方は、この先、その点、
ご了承の上でお読みください。




・そういえば、忠臣蔵。
ほんと、観ていて「あっ、そーか」と思ったんですが、これ、忠臣蔵に縁ありの
演目だったんですよね。
折りしも今月の歌舞伎座は忠臣蔵。
昔、忠臣蔵を上演するときは、1日がかりで本筋の間にこうした忠臣蔵に縁ありの
舞台もやったというのを思いだしました。
うーん、歌舞伎座の演目も考えての選択なのかな?今回の演目って。
これで夜の部の通しが「四谷怪談」だったら、完璧だなー(^_^;)

・菊市郎さん
三五郎の仲間の一人、伊之助で、わー♪幕開きから!うれしいですねー♪
でも、ちょっと、セリフが聞き取りにくかったかなー。
この後も、出番もセリフも多くて、ひじょーに幸せな観劇でした♪
舞台写真もいっぱいあったしねー♪♪

・菊之助さんと配役妄想
菊之助さんの赤旗ってのは、めずらしいなー。なんか艶っぽい(^_^;)
しかし・・・う~ん、どうにも三五郎にしては、端整すぎる感じが。
そう感じるせいか、セリフがどうにも芝居がかって聞こえてしまうんです。

菊五郎さんとかだと、なんかこう、地でいってるような感じがするんですが、
菊之助さんのは「作ってる」感が、いまひとつぬぐえない感じです。

菊之助さんは小万の方が、個人的にはしっくり来るかなー。
となると亀治郎さんが三五郎?
・・・まぁ、それはそれで結構いけそうな気も・・・。
あと、染五郎さんと交替ってのもありかも。
うん、菊之助さん、三五郎より源五兵衛の方が、まだ、いけそう。

あとは愛之助さんってのもありかなー。
でも、八右衛門に菊之助さんはまた違うしなー。

・亀治郎さんと小万
亀治郎さんは、なんか不思議です。
いつもそうなんですけど、最初のうちは、なんかちょっとアクが強いような感じが
して違和感を感じるんですが、物語が進むにつれ、どんどん、私の中の違和感が
小さくなっていって、終盤になると、しっくり来る感じに変わってるんです。

今回もそうでした。
序幕の佃島では、私の中では時蔵さんの小万のイメージが強かったこともあって
「うーん、あんまり、何人もの男を惑わしそうな感じでは・・・」
と思ったんですが、最後の源五兵衛に殺されるあたりは、小万に見えてるんです。

ほんとに不思議です。亀治郎さんは。

ついでに書いておくと、序幕のところの小万の着物、白地に波の着物が
とても粋できれいでした。


・松也さんと梅枝さん
眉なし松也さんがちょっと、怖い(^_^;)
松也さん、芸者でもいいのになーと思ったのですが、
今回の小万の朋輩芸者:菊野は梅枝さん。
これまた、キレイで!!

うーん、松也さんの芸者姿もみたいけど、梅枝さんの
芸者姿も捨てがたい~


・愛之助さん
愛之助さんの八右衛門に、なんか「かわいいなー」と思ってしまいました(^_^;)。
下げ眉が効果的なのかな、こんなに気弱そうに見えるのは。
うまいですねー愛之助さん。こういう役も違和感なくできちゃうところはすごい。

でも、すみません、1番の見せ場の、源五兵衛の身代わりでしょっ引かれるところ、
ちょっと意識を飛ばしてしまいました。くやしい・・・
でも、あそこ泣けるからなー。見逃してよかったかなー。

・四谷鬼横町
イヤホンガイドの解説によると、お岩さんが鬼の形相で走り抜けたことから
こういう地名になったらしい。なかなか怖い地名だな(^_^;)

・ますます坊主
んー寿鴻さん?? ちょっとびっくり(^_^;)

・大家さん
なんで、源五兵衛と二役でやるのかなー。大家は歌六さんにやってもらっても
いいんじゃないかなぁ。と、思ってたんですが、イヤホンガイドの解説によると、
初演の時に5代目幸四郎さんが源五兵衛と大家の二役でやったそうで、
今回のもそれにならったそうです。なるほどね。

ついでに源五兵衛の目のところに黒子をつけるのも、同じく5代目の幸四郎さんが、
ここに実際に黒子があったのが元なんだそうです。

染五郎さんの大家さんは、うーん、口調とか雰囲気はしっくりくるんですが、
つくった顔になんか不自然さが。
パッと見だと、知らなければ、染五郎さんとわからないかもなー(^_^;)

ちなみに今回意識がぶっとんだところは2箇所あったんですが、
1箇所はさっきも書いたように八右衛門が身代わりになるところで、
もうひとつが、この大家さんが幽霊になってでてくるところ。

なんか二つとも個人的には結構見所だったんですけどねぇ。
こないだの歌舞伎座といい、どうして肝心なところで寝るかな、私。_| ̄|○
食後が危険ですね、やはり食後が。でも、食べないとお腹鳴っちゃいますしねぇ(^_^;)

・源五兵衛の主張
最後、まさに「人でなし」な、無慈悲な小万親子殺しをする源五兵衛が
小万に「鬼」とののしられたとき、「その鬼にしたのはおまえたちだ」と
言い返します。

確かに、三五郎と小万が源五兵衛をだまさなければ、この悲劇は起きなかったわけで、
そう言う意味では

「どんなに目的に正当性があっても、やっぱり人をだますようなことは
しちゃいかんなー」

と思いますし、源五兵衛の主張も「まぁ、ねぇ(^_^;)」と思うところもあるのですが、
でも、やはり、源五兵衛がもすこし、人間的に出来ていれば、強ければ、
こんな鬼にはならなかったのではないかとも思います。
少なくとも、許す心がもててれば、5人斬りまでの罪ですんだのではないかな、と。

それに小万を殺すところまでは、源五兵衛の受けた仕打ちを考えると、
小万にしても、人をだました報いということもあって、ある意味仕方ないというか、
個人的に許容範囲な気がしなくもないのですが、小万に自らの手で子供を殺させたのは、
あれは、いくら小万夫婦に恨みがあるといっても、どう考えても、行きすぎかと。
あれで一気に後味が悪くなります。

それにしても、いくら三五郎が源五兵衛の罪は全部自分が背負ったと言ったにしても、
大石内蔵助がこれだけ非道を尽くした人間を仇討ちの仲間にいれてくれるのか というのは
とても疑問な気がします。
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2009年11月:演舞場 花形歌舞伎 昼:余談

2009-11-15 23:13:01 | 書いたぞ: 感想書きました~
感想は一気にかけたんですが、一応、分けて出します。
まずは余談をば。

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/11/1(日)~25(水)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/11/14(土) 11:00~15:10
劇場:新橋演舞場
観劇位置:3階正面

◆演目・構成・タイムテーブル
1:盟三五大切:序幕、二幕目 75分
 幕間   30分
 盟三五大切:大詰 80分
 幕間   20分
2:四変化 弥生の花浅草祭 45分

◆余談
その1:舞台写真
亀治郎さんがかなりたくさん。まぁ絵になる場面、多いしなー。
しかし、「紅葉狩」の写真は、一覧みないと、どれがだれやら(^_^;)

個人的にうれしかったのは菊市郎さんのが6枚も!!
全部はさすがに懐きびしかったので、厳選して半分の3枚、ゲットしました♪
笑顔がいいですねー♪

他にもちょっとした瞬間の表情をうまくとらえたお写真が多かったかな。
あと、個人的に気になったのは、染五郎さんの源五兵衛の、傘をさしての
花道引っ込みの1枚。

かなり場内暗かったですから、かなり高感度でとったのかなー。
そのわりにはノイズも感じられなかったし、ブレもないし。
明るいレンズを使ってもあそこまではいかないし・・・補正もしてるのかなー
と、近頃デジイチに食指動きまくりの私には、色々考えたくなっちゃう1枚でした。

まぁプロの作品ですから、そのへんは素人の私が撮るときのこと想像しても
及びもしませんが、いつもの舞台写真とは違う色調のお写真は、
源五兵衛のアウトローな感じがにじみ出てるような効果を生んで、目をひく1枚になってます。

その2:花道テレビ
演舞場には3階席の強い味方:花道テレビがいつものことながらうれしいですね。
薄型液晶になって画像もキレイになりましたし。
でも、今日、序幕のところで観てて おや?と思ったのですが、
川の青が紫に見える・・・・画面を斜めから観てるからなのかなー。うーむ。


その3:チラシの写真
うーん、亀治郎さん、小万か更科姫の写真の方が、並びのバランス、とれるんじゃないかなー
あれはあれでインパクトはあるんですけどね(^_^;)

その4:イヤホンガイド
序幕と二幕目の解説が、新しいお姉さんだったようで、ちゃんとポイントは説明してくれるんですが、
なんとなく、説明の口調が機械的というか無機質な感じが。
緊張してるのかなー。がんばれー!
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2009年11月:歌舞伎座:夜の部その3:仮名手本忠臣蔵 十一段目

2009-11-11 02:33:07 | 書いたぞ: 感想書きました~
3:十一段目
 高家表門討入りの場/奥庭泉水の場/炭部屋本懐の場/引揚の場
◆配役
  大星由良之助  仁左衛門さん
   小林平八郎  歌 昇さん
   竹森喜多八  錦之助さん
    赤垣源蔵  松 江さん
   佐藤与茂七  萬太郎さん
   矢間重太郎  宗之助さん
  富森助右衛門  男女蔵さん
    大星力弥  門之助さん
   原郷右衛門  友右衛門さん
    服部逸郎  梅 玉さん

◆事前期待ポイント
そりゃーもちろん、小林平八郎の歌昇さんですよ♪
あ、そういや、最後の場面、最初はついてた「両国橋」がとれたそうです。
なんでかな?そのへんも、気になるところです。

◆のたりの目
・歌昇さん
おーっ♪(パチパチ♪)・・・ん?ちょっと、ふくよかになられました?
ん~、着物を巻いてるせいかなぁ・・・

・門之助さんの力弥
あっ!やった、観れた!門之助さんの力弥!
おぉ、違和感もなく、いい感じですねー。若衆だ若衆だ。

たいてい、この役、若い人がやるから、今回でいうと、
萬太郎さんあたりでもとも思いましたが、門之助さんでベストですね。

ちなみに萬太郎さんは佐藤与茂七。
これって、四谷怪談に出てくる、お袖ちゃんのダンナの与茂七・・・
なのかな、やっぱり(^_^;)

・引揚の場
暗い重い吉良家の庭から、ぱぁーっと明るい橋の場面へ。
舞台正面の太鼓橋をわたって登場してくる浪士たち。
すがすがしい、服部とのやりとり。
なんとも後味のいい最終場面です。
いいですよね、最後がこういう場面ってのは。


・花水橋
両国橋ではなくて、花水橋でした。花水橋っていうと「先代萩」を思い出しちゃいますね。
花水橋は永代橋の変え名ですね。両国橋ではないですよね。

んー、WEBで検索してみると、平成19年に吉右衛門さんの由良さんでやった時
(このときも平八郎は歌昇さんだった・・・)は「両国橋」になってるみたいですね。

あ、そうか!赤穂浪士は両国橋、わたらなかったんだ!
赤穂浪士が渡ったのは永代橋なんだそうです。
で、「今回は橋を渡って登場してくる演出にした」と仁左さんがどっかの新聞の
インタビューで答えてたから、渡ってない両国橋にするわけにはいかなかったんですね。

平成19年の時は、橋を渡ってこないで、上手から出てくる演出だったんだ。
だから「両国橋」と。
そーか、そーか。なるほどねー。

あー、すっきり♪

・寺岡平右衛門
この引揚の場で、錦弥さん発見♪
門うち壊し用のハンマーかついで、ひとり派手な格好してるなぁ・・・。
誰だろ?と思ったら、寺岡平右衛門!!

あー、なるほど、錦弥さんがやったかー。
七段目を観ていたとき、ふと、疑問に思ったのが、↓これだったんです。
たしか、十一段目で、寺岡平右衛門が浪士のひとりで出てくるはず。
でも、まさか、幸四郎さんがでるわきゃない。
と、なると。十一段目の平右衛門は誰が??

ここで、またひとつ、すっきりー♪

・梅玉さんの服部逸郎
うーん、最後に舞台に残って、おいしい役ですよね、これ。
普通、この流れだと、幕が閉まって、由良さんが幕外のひっこみ、
となってもおかしくないんじゃないかーと思うんですが、由良さんの方が先に退場。
そのことが、個人的には、なんとなく、この後の由良さんの死を思わせる感じがして
うまいのかも。と思いました。

今月の梅玉さん、定九郎ひと役では、勿体無いし、物足りない。
この役と二役で、ウマくバランス取れてる感じですね。

ところで、この役というと、個人的にどうしても忘れられないのが菊五郎さん。
私が最初に仮名手本忠臣蔵を通しで観たとき、この役をやってたのが
菊五郎さんでした。颯爽として、かっこよかった記憶があります。

が、私は観たわけではないのですが、なんでもその時の千秋楽にものすごーく
お遊びな格好で舞台に出てきて、役者さんたちも笑いをこらえるのに苦労してたとか(^_^;)
(ちなみに、その時の由良さんはたしか幸四郎さんだったかと。)

このエピソードを聞いて、私はすっかり、菊五郎さん贔屓になってしまったのですが
まぁ、菊五郎さんは、もうこの役、やらせてもらえないんだろうなぁ(^_^;)


・順番
私もうっかりしてたんですが、昼の部の観劇が夜の部より後になっちゃいました。
まぁ、何回とみてる演目ですし、筋がわからなくて、楽しさが半減した、
なんてこともありませんが。

でも、なんとなく、最後の引揚の場で、私の中で、今回の忠臣蔵の話にピリオドが打たれた
感があるので、このあと、発端の話をみるのも、なんか、変な感じです。
やっぱり、通し狂言は順番に観た方がいいですね(^_^;)

それに、夜も勘平の話がかなり重いですが、昼も相当に重いですしねぇ・・・
まぁ、昼の部も最後が道行、それも團蔵さん出演!+菊五郎さん時蔵さんの
個人的ベストカップルですから、昼の部も、明るい気持ちで劇場出れるかなー。
出れるといいなー(^_^;)
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2009年11月:歌舞伎座:夜の部その1:仮名手本忠臣蔵 五・六段目

2009-11-11 01:40:11 | 書いたぞ: 感想書きました~
1:五段目  山崎街道鉄砲渡しの場/同 二つ玉の場
  六段目  与市兵衛内勘平腹切の場

◆配役
   早野勘平  菊五郎さん
   女房お軽  時 蔵さん
   母おかや  東 蔵さん
  千崎弥五郎  権十郎さん
 不破数右衛門  段四郎さん
   判人源六  左團次さん
   斧定九郎  梅 玉さん
 一文字屋お才  芝 翫さん


◆事前期待ポイント
菊五郎さんと時蔵さんのベストカップルにはもちろんのこと、
今回はやっぱり、芝翫さんのお才さんと、左團次さんの源六。
豪華ですよねぇ♪


◆のたりの目
【五段目】
・扇子ちゃんと拭いてた。
千崎弥五郎が、勘平に事情を説明するのに、扇子の要側で地面に文字書くんですが、
そのあと、ちゃんと拭いてからしまってました。
そうですよねぇ、多少なりともぬれてる地面に文字書いたわけですし。

・矢立
フタが扇型にスライドするタイプでした。
弥五郎さん、復唱しながら書いてましたが、いつもそうだったかなー。
なんども観てるのに、相変わらず、記憶が怪しい(^_^;)
でも、復唱しながらの方がリアリティがありますね。

・本火
千崎の下げてる提灯、本火だー。と思いましたが、
そーか、ここは勘平に火をあげるから、本火じゃないと、ダメですね。

・権十郎さん・・・なんだけど(^_^;)
うーん、ちょっとセリフが聞き取りにくいというか、モゴモゴしてるかなぁ。
権十郎さんって、團蔵さんと役がかぶることが多いから、ちょっと個人的には
「むー」と思うところがあるんですが・・・ん?そういや、
團蔵さん、今月はっ!!

あー、昼の部の鷺坂かー。うーん・・・ま、いいか。
團蔵さんの踊りもみれるわけだし・・・でも、伴内ねぇ・・・うーん(^_^;)

・梅玉さん
眉の太い梅玉さんは新鮮~。
花道のあたりに行った時は、ちょっと三津五郎さんにも似てるかなーと思いました。

・定九郎
粋というには、1歩足りないような、その分が野暮ったさになってるような印象の
定九郎さんでしたが、でも、これが、この方が、粋100%のかっこよすぎる定九郎さんよりも、
山賊してるっていう設定に説得力があって、いいかも。

・勘平が近づいていく
勘平が定九郎に近寄って行くところからテンポなんかは変わりますがずーっと繰り返される
三味線、これも好きな音ですね~

・財布の紐
定九郎さんてば、奪った財布の中身を確かめる前に、ちゃんと財布の紐を
自分の首にかけるんですよね。落ち着いてるというか、律儀というか・・・

・菊五郎さん
最後の花道を引っ込んで行く時の顔を観てると、まだまだ若いよなぁ。と
思ってしまいますわ、菊五郎さん♪

【六段目】
・お才さん・源六
あー、やっぱり、いいなー芝翫さんのお才さん。
左團次さんも、うまいなーやっぱり。
適材適所な感じというか、観ていて全然違和感がないというか、
こういうのは、観ていて気持ちがいいですね~

・「百五十セキ頂戴いたし」
と勘平さんのセリフにあったんですが、ん?百五十コクではなくて、セキ?
読み方の違いなのかな。それともそういう単位があるのかな。

・時蔵さんのお軽
声も姿も、とってもキレイだなー♪と。
いや、今までも何回も時蔵さんの舞台を観ているんですが、なんか今回、
改めて再認識したというか。
特に声は、なんともいえない艶気があるなぁ。と。
ほんと、今さらなんですけどね。

・東蔵さん
うぅ、うまいなぁ東蔵さんも。勘平さんを責めるあたりがやっぱり。
東蔵さんのおかやは、おばぁさま というよりは、ベタにおばちゃんな感じかと。
「あおーん」という泣き声が聞こえてきそうな感じがします。
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2009年9月:歌舞伎座さよなら公演九月大歌舞伎 夜の部

2009-09-19 00:44:02 | 書いたぞ: 感想書きました~
観たのはずいぶん前になっちゃいましたが、なんとか書き上げましたのでアップです。

2009年9月:歌舞伎座さよなら公演九月大歌舞伎 夜の部

#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
公演日程 2009/9/2(水)~26(土)
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#

◆観劇概要
観劇日:2009/09/10(木) 16:30~20:59
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階正面後方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:浮世柄比翼稲妻 鞘當 鈴ヶ森 約70分
 休憩 30分
2:勧進帳 約70分
 休憩 15分
3:松竹梅湯島掛額 吉祥院お土砂 櫓のお七 約85分
==============================

1:浮世柄比翼稲妻 鞘當/鈴ヶ森
◆配役
鞘當
 不破伴左衛門  松 緑さん
  名古屋山三  染五郎さん
  茶屋女お京  芝 雀さん
    金棒引  吉之助さん・菊史郎さん

鈴ヶ森
  幡随院長兵衛  吉右衛門さん
    飛脚早助  家 橘さん
   北海の熊六  桂 三さん
   東海の勘蔵  由次郎さん
    白井権八  梅 玉さん

◆のたりの目
●鞘当
・浄瑠璃出語り
お三味線の方が二人緋毛氈の床机に腰かけて、その後ろにお二人が立ってうたいます。
なんか新鮮な感じです。
(途中までで引っ込んでしまわれますが)

・金棒引き
個人的にヒットな配役♪
花道から来たのは菊史郎さん♪ 上手上げ幕から出てきたのは吉之助さん♪
これだけでも、眼福♪眼福♪

・豊後なんとか
うーん、自分のメモが読めなくてわからないのですが、イヤホンガイドによると
なんでもこの「鞘当」だけでしか使わない曲があるそうです。



●鈴ヶ森
・「若衆に見得なし」
という言葉があるんだそうです。若衆は見得きらなくても、決まるだけで、
絵になるからなんだそうですが、初めて聞きました、これ。
確かに、若衆が見得きるのは観たことないかも。なるほどねー。

・そぎ面
というんだそうです、あの雲助さんのお顔が横から縦真っ二つのやつ。
わかるんですけどね、でも、何度観ても、わかってても、
チキンな私はやっぱりコワイ(/_;)

・雲助さんの衣装
の、中で、おひとり、緑地に猫とか鯛とかの絵柄のつんつるてんのお着物が
あったのですが、あれ、たしか、「毛谷村」で、子供の親が通ったら
わかるようにと、棹につるした着物になかったかなぁ。

・雲助さん
門松さん発見~♪
そうか、今月は門之助さんも歌舞伎座だもんな。
あと、雲助のみなさん、月代のところの毛が少し薄いのが、リアル(^_^;)

・家橘さん
あら、こんなところに家橘さん。
ご馳走役ってやつなのかな、これ。

・するがや
長兵衛さんの籠のちょうちんについてる屋号
大森にあった御茶漬けが有名なお店だか、旅籠だかだそうです。
長兵衛さんは御茶漬け食べに行った帰りらしいです。
ちなみにちょうちんの中は本火です。

・波??
舞台手前のちょこっと盛り上がってる波みたいな書割は何かと思ったら
どうやら水溜りだったらしいです。

・権八っつぁん
吉右衛門さんの長兵衛に、梅玉さんの配役がバランスいい感じです。
そういえば、前に観たときはたしか芝翫さんが権八っつぁんで・・・
これを、やったんだよな、芝翫さんが。
と考えると、芝翫さんすごいなぁ(^_^;)と改めて思いました。

・SFというかファンタジーというか
そういえば、前にも聞いたようなきがしましたが、イヤホンガイドによると
長兵衛さんの死後数年たって権八っつぁんが産まれているため、史実としては
この舞台はありえない状態だそうです。

ありえないんだけど、江戸時代のスター二人の夢の共演を実現させたくて
作っちゃったのがこの話だそうで。
南北先生、好きだわ、その発想♪

今の世で言えば、石原裕次郎さんとか松田優作さんと、ジャニーズの
若いおにいちゃんを共演させてるみたいなもん、てとこでしょうかね。

長兵衛さんにあそこで生きてて欲しかったってこともあるのかなー
と思ったけど、この年格好じゃ、義経さんが生き延びてモンゴル行っちゃった
みたいな話ではないんだろうな。
2代目とか、息子とか、そういうわけでもないだろうし。

ってことは、やっぱり、SFかファンタジーな話なんだなぁ。
でもって、また、その話の運びが全然、不自然じゃないところが、またすごい。
イヤホンの解説聞かなかったら、「そういう出会いもあったのかもねー」と
思っちゃいますもんね、私なんかだと。

◆花道度:低
【鞘当】
金棒引きさんが出入りするあたりで、個人的には中にしてもいいくらいですが、
あとは松緑さんが出てくるくらいです。
【鈴ケ森】
籠が入ってくるくらい、ですかねぇ。

==============================
2:七代目松本幸四郎没後六十年
  歌舞伎十八番の内 勧進帳
◆配役
  武蔵坊弁慶  幸四郎さん
    源義経  染五郎さん
   亀井六郎  友右衛門さん
   片岡八郎  高麗蔵さん
   駿河次郎  松 江さん
  常陸坊海尊  錦 吾さん
  富樫左衛門  吉右衛門さん

◆演目について
たしか今年の2月あたりに吉右衛門さんでやったのに、また??
という感じは否めませんが、それでもわざわざ出してきたのには
「七代目松本幸四郎没後六十年」というのがあるようです。

七代目さんについては、前の休憩時間に、イヤホンガイドで観翁さんが
とても気配りの人であったことを、色々なエピソードを交えて
語ってくれます。
自著の宣伝も少しあるみたいですが(^_^;)、でも、私は全然知らない方なので
色々と面白いです。


◆のたりの目
・片しゃぎり
お能っぽい曲ですが、歌舞伎独自のものだそうです。(byイヤホンガイド)
今月は初めて学ぶことが多いなぁ。

・幕が飛ぶ
イヤホンガイドの観翁さんのお言葉です。
このいい方が、結構好きだったりします。
「幕があがる」より、なんか味がありますね。

・太刀持ち
梅丸くんだ! 後ろ向いて奥に控えた時にみえたんですが、
裃の背中の模様がこうもりでした。
こうもり・・・縁起物ですけど、なんかちょっと珍しい。
なんか、こう、背中にこうもりの彫り物があった、みたいな感じですか(^_^;)

・後見さん
富樫の後見は、やっぱり吉之助さん♪
弁慶の後見は、多分、錦弥さん♪
あぁ、この後見さんだけでも、個人的には眼福♪眼福♪

特に弁慶の後見さんは終盤の延年の舞のあたりから、一瞬もタイミングをはずせないし
弁慶に笈を背負わせるところも時間的に最小限の余裕しかないような感じなので、
ちょっとの失敗もできないだろうし、最後の幕外の六方も、
なにをするわけではないのですが、幕外に出てきて、
弁慶さんが花道を引っ込むのを見届けてから、退場されます。
ほんと大奮闘です(^_^;)。

でも、錦弥さん、きっちりお勤めでした。 お疲れ様です。
それから元々背丈のある錦弥さんが、背筋がスッと伸ばして、控える姿は、
後見さんの姿として、とてもキレイでした♪

・兄弟激突
面白いですね~この弁慶と富樫。おふたりとも、ドーンとした迫力があり、
問答のところなんかは、ドーンとした迫力同士がならんでる感じ。

でも、うーん、問答の場面、ちょっと寝ちゃったんですよね、今回。
2月の時とかは、寝る気もおこさせないような緊迫感があったんですが、
今回は、ドーンと存在感はあるし、迫力もあるんだけど、うーん、なんだろう??
でも、食後だったのが、問題だったかなぁ(^_^;)

あと、富樫の吉右衛門さんがちょっと声が高い感じでした。
幸四郎さんの弁慶が 声が低くて、聞こえにくいのもあったのかもしれませんが(^_^;)

ところで、ふと考えたんですが、そういや、幸四郎さんて、弁慶以外の役で
勧進帳にでたことあるんでしょうかねぇ。
義経とかはありそうだけど、富樫なんかは意外とやってないかも。

・滝ながし・・・だったかな
延年の舞の終盤で、七三までいって戻ってきて、なんかくるくるまわって高く
ジャンプするのがありました。イヤホンガイドで、たしか「滝流し」といってたと
思うのですが、観ていてその部分を「あれ?」と思ったので、今まで観た延年の舞では、
あんまりみたことなかったのかと思うのですが・・・

・延年の舞
私「延年の舞」って、歌舞伎のお話に出てくる踊りの中でも、かなり好きなんです♪
あの歌詞といい、曲調といい、後見さんとの見事な連携プレーといい、
弁慶さんが四天王に「はよ行け、はよ行け」とやるところといい。

ちなみに私は「延年」=寿命が延びる=「高砂」「鶴亀」みたいな長寿を寿ぐ曲名
なのかと思ってたんですが、今、WEBで検索してみたら、「延年」ってのは、
お寺なんかで、法要の後に僧侶やお稚児さんが演じるもの総称なんだそうで、
舞楽から猿楽、白拍子舞などなど、幅広いものをさすようです。
「延年の舞」って曲名じゃなかったんですね(^_^;)


==============================
3:松竹梅湯島掛額
吉祥院お土砂/櫓のお七

◆配役
  紅屋長兵衛  吉右衛門さん
  八百屋お七  福 助さん
  小姓吉三郎  錦之助さん
   丁稚長太  玉太郎さん
   下女お杉  歌 江さん
   長沼六郎  桂 三さん
   月和上人  由次郎さん
   若党十内  歌 昇さん
  釜屋武兵衛  歌 六さん
   母おたけ  東 蔵さん

◆演目について
わりと最近、演舞場で、似たような顔ぶれでみた記憶が。
あー、ありました、ありました。

2006年5月演舞場夜「道成寺」「松竹梅湯島掛額 」
http://blog.goo.ne.jp/hm_notari/e/2dc3090d13a03ebc64c74e2e6827b1ef
※別画面で開きます

前回は亀治郎さんがお七ちゃんだったんですね。あぁ、そうそう人形ぶりがあった、あった。
で、今回、東蔵さんがやったお七ちゃんのおっかさんを、芝雀さんが
染五郎さんの吉三郎さんを、錦之助さんがされてました。

今回は・・・一世代くりあがった感じの配役でしょうか。

◆のたりの目
※ちょこっとネタばれあります。これから観る方はその点、ご了承の上でこの先をお読みくださいませ。

●お土砂
・福助さん
あ、福助さん、今月、これだけなんだ!
あ、東蔵さんもか。
ちなみにお七ちゃんは16歳。
その設定のせいか、今回は福助さんのキンキンの声が、さほど気にならないなぁ。


・吉右衛門さん
今月の夜の吉右衛門さんは大忙し(^_^;)

「鈴ヶ森」で長兵衛さんをやったあと、
「勧進帳」の富樫さんへ。
最後はその長兵衛さんの時代性と富樫さんの男気を足して2で割る前に
なにか大きく方向を間違えたものをかけてしまった(^_^;)ような紅長さん

逆の順序じゃ、できませんよね、これは(^_^;)
吉右衛門さんの気持ちの切り替えの問題もありますが、
観てるお客さんも富樫さんがお土砂をまく姿を想像しちゃいますもんねぇ(^_^;)

しかし・・・あの男気満載の富樫のあと15分で、すぐこれとは・・・(^_^;)
うーん、幕が閉まったらダッシュで楽屋戻って、白塗りおとすんだろうなぁ・・・
15分で・・・。

気持ちの切り替えも大変なんだろうなぁ。
なんせ「マジ?」とか「ポニョ」とか、くるからなぁ・・・
吉右衛門さんの口から飛び出すと、かなりのカウンターパンチに感じます(^_^;)

・歌昇さんに歌六さん♪
おぉぉ♪歌昇さん、かっこいいぞ♪
おぉぉ、歌六さん♪・・・なんかこういう悪?役、多いなぁ(/_;)

【ご贔屓さん】
おぉ、下女のお杉さんが歌江さん!
座るのはやはり苦労されてる様子で、うまく柱の影になる位置で座るように
工夫されていました。
ん~黒子さんが座椅子でもつけてあげればいいのになぁ。

お七ちゃんのお友達には、
芝喜松さんに京蔵さんにしのぶちゃんに春花さん
と、またいい顔ぶれ♪
うーん、しのぶちゃん、やはり声がすごいなぁ。声だけ聞いてたら、絶対、
女の人だと思うわ(^_^;)

おっ、吉祥寺の坊さん役で吉之助さん発見♪
おひつかかえて、巨大な永谷園のふりかけでスポンサー?宣伝したあと、
ひっくりかえっちゃいますが(^_^;)

【その他】
・剣と刀
吉三郎さんが探してるのは「刀」なんですが、
なぜか吉三郎さんのセリフだと「剣」に。
うーん、あんまり違いはないのかな??

・幕引き
自分で自分の舞台の幕をひいた役者さんは、吉右衛門さんくらい
なんじゃないだろうか・・・




●櫓のお七
・火
八百屋お七といえば、いとしい人に会うために放火しちゃったお嬢さんですが
イヤホンガイドの解説によると、歌舞伎では、火事を忌み嫌ったため、
お芝居のお七ちゃんは放火はしません。

なるほどね。そういや、そうだ。いままで、全然疑問に感じないで受けれてたなぁ。
歌舞伎の展開。

もひとつおまけで歌舞伎は火事を嫌うあまり、公演の最終日:千穐楽の
字も、「火」の字が入る「秋」ではなくて、「穐」の字をつかってるそうです。

あー、うんうん、なるほどねー。
なんか今月は学ぶ事を多いなぁ。

【ご贔屓さん】
冒頭の蕎麦やに寿鴻さん発見♪
なんか久しぶりにお見かけしたような・・・

・お七さん
お杉さんに太鼓を鳴らして とねだるあたり、前のお土砂の場面で
お七お嬢さんは交渉術を身につけたようです(^_^;)

・口上
緋色の隠し幕が出てきて、上手の山台の霞幕がとれて、人形振りの口上。
口上って、なんか好きだなー♪あの独特の語感とリズムが、なんとも♪

・人形ぶり
福助さん、親指の根元に 朱で節目を入れてあるみたいです。
うーん、リアル。

でも、うーん、なんだろう、目…かな。
なんか視線がはっきりしすぎてる・・・ような?
あと、時々、首がフルフル動かすのは、なんかわざとらしいというか
…痙攣起こしてるみたいで・・・(^_^;)


・葵太夫さん
うわー、しょっぱなから、声がかなりいってる(^_^;)
熱演とは聞いていましたが、たしかに、連日これでは、季節の変わり目の
上にこのご時世ですから、のどにきても不思議ではないかな。

・歌詞
「羽が欲しい、翼が欲しい、飛んでゆきたい、知らせたい」って、
あれ?これって「狐火」では??
コメント (5)
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