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会話---心を元気にする習慣づくり 

2020-10-05 | ポジティブ心理学


会話---心を元気にする習慣づくり 

「たかが会話、されど会話」

  • 女性の元気の源は会話にあり
この年になると、人と話すことがかなり減ってきます。とりわけ、大学の教員は、研究室があるので、誰も来なければ、一日まったく会話なし、といこともしばしばです。家でも老夫婦2人だけ。あらためて会話不足の自分に驚かされます。
それもあってか、最近やけに会話のことが気になります。とりわけ、女性の会話上手がうらやましくてなりません。
話すように作られている女性脳と、勝つことを志向するように造られている男性脳との違いなんて話もどこかで聞いた気がしますが、確かに、遺伝的な性差の一面ではないかとは思います。
ところで、会話には3つの機能があります。
 一つは、心の中に溜まっていた思いを吐き出させる「カタルシス機能」です。話してすっきりした、聞いてもらってありがとう、という気持ちにつながります。
 2つは、「親しみを高める機能」です。会話の頻度と親しみとはほぼ比例関係にあります。
 3つは、「情報交換と発想触発の機能」です。うわさ話からビジネス上の情報交換、さらに研究上の発想触発まで多彩です。
 となると、会話は「周りを元気にする」だけでなく、「頭」「気持ち」も元気にする、まさに総合的な機能をもっていることになります。

 ● 気持ちをすっきりさせる会話のコツ
  • 聞き上手をみつける
 会話は相手があってはじめて成立します。ましてや、自分の思いのたけを受け止めて気持ちすっきりとなるためには、それなりの相手でないとうまくいきません。あなたの言うこと(思い)を、じっくりと共感的に受け止めてもらえる相手がほしいですね。
  • 自分が聞き上手になる
 聞き上手の相手を求める前に、自分が聞き上手になってしまうこともあります。それが、相手に聞き上手の大事さを実感してもらえることにもなるなるかもしれません。会話は、相互的なものです。相互的であることを無視する会話をする人が結構、多いのも事実です。できれば、そういう人は避けたいですね。
「賢さは聞くことに由来し、後悔は話すことに由来する」なんて格言もあるくらいです。

  • 親しみを増す会話のコツ
  • 会話の親しみの機能は、初対面でもう発生している
 前後左右、見知らぬ人に囲まれたところに着席したとして、すぐに隣の方に挨拶ができますか。そして、会話をあなたから開始できますか。
②秘密を話す
「実は、――」は、親しみを確実に増します。自己開示と呼ばれているものです。一種の秘密の共有です。会話の楽しみの一つでもありますね。
  • 会話の頻度を増やす
 会話に限りませんが、頻度は大事です。用件がなくとも、ともかく、会話する機会を増やすだけでも、親しみが増します。
 
  • 頭を元気にする会話のコツ
①話題を豊かにする
 もちろん、ここでは、これまで述べてきた会話とは、内容が違います。たとえば、「夕べ読んだ本の感想」「今気になっていること」などなど。
②知的会話ができる雰囲気を作る
こうしたテーマを、お隣さんとちょっと休憩のときに会話できるよう人は幸せです。
やや「重い」会話になります。会話の暗黙のルールからすると、やや違反めいたところがあります。ですから、誰ととでもいつでも、というわけにはいきません。かなり努力をして普段から知的な会話ができる雰囲気を作っておく必要があります。



ユーモア「ユーモアは、自分も周りも元気にさせる」

2020-10-02 | ポジティブ心理学


ユーモア「ユーモアは、自分も周りも元気にさせる」

「ユーモアを生み出す心」
 「おい癌め酌みかわさうぜ秋の酒」(江國滋)
 すごい句ですね。575の制約のなかに凝縮されたたユーモアの極地。日本人のユーモア文化、」ユーモアセンスも捨てたものではありません
  • 自分の病気さえ冷静にみつめ(客観視)
  • それをしっかりと受け入れて(受容)、
  • それを周りにいる人々と一緒になって笑い飛ばしてしまう(サービス精神)
これこそ、ユーモアを生み出す心の真髄ではないかと思います。そして、それを持っている人をユーモアセンスのある人と言い、尊敬されますし、周りを元気にしてくれます。

「ユーモアで心を元気にするコツ」
  • 相手の興味、関心、そして、知識に配慮する
こんなユーモア、いかがでしょうか。
「アメリカの家庭で、日本製の電球が切れたので電話した。何人の日本人がくるか。
答 3人。一人が日本製であることを確かめ、1人が電球を交換し、一人が切れた電球を輸出する。」(早坂隆「世界の日本人ジョーク集」中公新書ラクレ)
これがユーモアになるのは、あなたに日本人の国民性の典型についての知識(固定観念)があればこそです。それを顕在化し誇張することで笑いを誘います。
あまりに、当たり前すぎるのもジョークになりません。また、相手に興味、関心がないもの、解釈するための知識のないものは、座を白けさせるだけです。ユーモア精神の中にある、この周り志向注目してください。
  • おかしさ、おもしろさを志向する
 ユーモアねたは、やはりそれなりに日頃から収集することを心がける必要があります。まずは、心をオープンにして、おかしいこと、おもしろいこと探しをする習慣が必要です。
 落語家、お笑いタレントをみていて感心するのは、実に豊富なユーモアねたを持っていることです。それなりの努力をしているのだと思います。
その努力は、副産物として、周りと自分をポジティブに見させてくれることにもなります。
  • ユーモアを受け入れる雰囲気を作る
 あなた自身がユーモア発信者であること、あるいは、あなた自身、ユーモアを受け入れる人であることを回りにわかってもらうことも大事です。
 そして、さらに、あなたの周りも、ユーモアを発する、あるいはそれを許す雰囲気になってもらう必要もあります。ともすると、まじめさと格式を重視する日本文化のなかでは、これは、なかなか難しいところがありますが、あなたが率先してそういう雰囲気を作り出すこともあってよいと思います。
 たとえば、あなたがユーモア発信源になる心意気に加えて、相手が笑わそうとする心意気には即応するようにする。あるいは、ちょっとしたおもしろグッズ、元気グッズを自分の身の回りに置いておくなんてことも雰囲気つくりには効果があると思います。

●茶化し、ひやかしねたは厳禁
綾小路きみまろの中高年女性を素材にしたこけネタ。こけにされた女性から大うけ。でも、これは誰もができることではありません。きみまろ芸だからこそ笑いがとれるのです。
人を茶化す、あるいはこけにするユーモアは、やめておいたほうが無難です。相手が傷ついてしまうことがあるからです。とりわけ、女性ねたは、セクハラにもなってしまうこともありますので、たとえ酒席であっても慎んだほうがよいと思います。





連想―――頭を元気にするキーワード

2020-09-30 | ポジティブ心理学

連想―――頭を元気にするキーワード

「活発な連想こそ、頭の元気の源」

●連想の功罪
何かしようとすると、それを邪魔するかのように、あれこれと思いが浮かんできてしまう。できれば、一つのことに集中したい。これが連想です。
 くだらない連想は浮かんできてほしくないのですが、頭の元気という点では、頭がとにもかくにも活動しているわけですから、こうしたしょうもないようにみえる連想でも良しとしなければなりません。どういう良いことがあるかをあげておきます。
  • 連想は、見方を豊かにしてくれる
 目の前になんの変哲もない花があったとします。花の名前からその種類、その名前の由来、さらには、食べられるかどうかまで、すらすらとさまざまな言葉が出てくるはずです。それこそ豊富な関連知識(語彙)から発する連想のたまものです。
 このように、豊富な知識を使って現実世界の認識を豊かなものにするのが連想の大事な役割の一つなのです。
  • 連想は、発想を豊かにしてくれる
さらに、連想は、頭の中でのあれこれの思いの展開でも貴重な役割を果たしています。
 今ここで、連想についての話を書いています。こうして書き上げられた文章は、いかにも理路整然としていますが、ここに至るまでには、連想につぐ連想の連続です。連想が働かなければ、発想(内容)はひどく陳腐なものにとどまってしまいます。
③連想は、心を解放してくれる
 連想には制約がありません。この自由が、普段はあれこれ制約のある心を解き放ってくれます。普通ならとても連想できないことも大丈夫。連想のリラックス効果です。

●頭を元気にする連想のコツ
①頭の中の知識を増やすこと
知識なきところに連想はありません。仕込んだ知識は、連想の種になります。したがって、知識を仕込むことが、豊かな連想を生み出す源になります。
ただ、連想は、頭の中で起こる現象ですが、連想のきっかけは外にもあります。
仲間や先生とのちょっとした一言が連想を触発するかもしれません。あるいは、ちょっとした光景、本屋の店先のポップ広告、ありふれた街角の光景などなど、あなたの外にも、豊富かつ多彩な連想触発物があります。これを活用することも大事です。
②問題意識、情報のアンテナを張り巡らしておくこと
もっともそれらが連想を触発するためには、その素材となる知識がいつでも使えるような状態になっている(活性化した状態になっている)必要があります
 問題意識、情報のアンテナを頭の中に抱えていれば、それに関係する知識が絶えず活性化していて、ほんのちょっとしたきっかけで連想が起こることになります。そして、それが新しい発想にもつながります。
③連想を外に出すこと
 連想は頭の中で起こります。どんどん自律的に展開されます。
 頭の元気づけという点では、それはそれで成り行きに任せておくことも、あってよいのですが、思考の素材として使いたいときには、せっかくの連想内容がどんどん忘れられてしまいます。もったいないですね。そこで、連想したことを書き出しておくのです。
 メモでも結構です。できれば、ポストイット(付箋紙)を持ち歩いて、書き留めておくと後々整理が楽です。連想は時と場所を選びませんから。



ほンわかあ」1日10回運動

2020-09-23 | ポジティブ心理学
ほンわかあ」1日10回運動
2020-07-23 | ポジティブ心理学

ほンわかあ」1日10回運動
――ポジティブコミュニケーションで自分も周りも元気にーーー
「ほ」める
「わ」らう
「か」んしゃする
「あ」いさつする




使命感「真正の元気の源泉」

2020-09-21 | ポジティブ心理学
使命感「真正の元気の源泉」

●使命感ってなにもの?
 なお、この連載ではじめて「真正な元気」という言葉を使ってみました。心の元気には、いわゆる「から元気」もあります。両者の区別、それほど明確ではありませんが、ここでは、一応、区別してみました。
 
●心を元気にする使命感をもつコツ
  • 自分のしていることの意味、意義を考える
どんな仕事にも、それなりの意味、意義があります。大きくは、社会全体、会社全体の中でのその仕事の位置づけ、小さいところでは、自分にとってのその仕事をすることの意義など。要するに、その仕事を取り巻くもろもろを考えてみることです。
 具体的には、
・なぜ、その仕事は存在するのか
・どうして自分はその仕事をしているのか
・仕事を自分がしないとどういうことになるのか
などです。
  • 周りとのつながりを考える
大きくは、自分の存在が、そして、小さくは、自分のしていることが周りにどのように役に立っているかを考えてみることです。 
家族なども含めて組織の中で働く際には、組織の使命があります。その場合は、それを「自分のものにする」ことで仕事の使命感が生まれます。ここで、「自分のものにする」の意味は、次の項目に譲ります。
  • 社会的要請と個人的な嗜好とのバランスをとる
使命には社会性があります。それだけでみずからの行為を律すると、組織に埋没してしまいます。結果として、狭小な世界での使命感となり、とんでもない誤ったことをしでかしてしまうことにもなりかねません。
会社のためによかれと思って懸命にしたことが、とんでもない法律違反だったというような事件、事故がどれほどあったことか。
 たとえ、組織から与えられた使命であっても、それを自分なりにあれこれ思慮してみる必要があります。
そこに個人的な嗜好が入り込みますが、それが大事なのです。これが時には、組織の使命とそごをきたすことはあります。
しかし、そのことをきちんと認識できるなら、あなたの仕事に緊張感をもたらします。その緊張感の中で適切に仕事や対人関係をコントロールできてこそ、使命感に駆動された真正な元気印人生になるのではないでしょうか。




尊敬心 「尊敬できる人をたくさん持つ人は幸せ」

2020-09-09 | ポジティブ心理学
2010-09-09 | ポジティブ心理学

尊敬心

「尊敬できる人をたくさん持つ人は幸せ」

●尊敬できる人ってどんな人?
 どんな人が尊敬に値するのでしょうか。
 まずは、自分にないものをもっている人ですね。
 たとえば、ノーベル賞をもらった方々は、私は無条件に尊敬です。なぜなら、自分にはそんな能力はないからです。いわば、絶対的に尊敬する人です。
 次は、自分でもそうなりたいと思う人ですね。
 たとえば、私の場合は、先輩教授です。なぜなら、自分にも努力をすれば、そうなれそうだからです。いわば、相対的に尊敬する人です。
 いずれの人も、ポジティブな特性をしっかりと、場合によっては、過大に持っていると認識することになります。本当にそうなのかどうかは問題ではありません。そういう人だというあなたの思い込みでも良いのです。(時折、あなたの尊敬する人が、まったく逆の評価を受けていることを見聞きするようなこともありますが、人の評価、そんなものです。)
 そして、その人の片言隻句(へんごんせっく)が心に響きます。そして、時には、その人を思い浮かべるだけで、気持ち、元気になれます。がんばろうとなります。幸福感に浸れます。

● 誰を尊敬すればよいのか
 昔の日本なら、社会の雰囲気として、尊敬すべき人がある程度決まっていました。
家庭では親、学校では教師、会社では上司、社会では天皇、という具合でした。ほとんど、誰も疑うことなく、それが当然のごとく、尊敬する人が決まっていました。だいたいが絶対的な尊敬になります。
 これの良いところは、社会全体の幸福感の基盤ができたことだと思います。
 しかし、時代が変わりました。尊敬する人のレパートリーも激変しました。親も教師も、上司も天皇も総崩れです。
現在では、それぞれの人が、尊敬する人を見つけるようになってきました。そして、相対的な尊敬をみつける傾向になってきました。
それだけ、社会全体の幸福感も一様にはいかなくなりましたが、これが民主主義というものです。
では、誰を尊敬すればいいのということになりますが、答えは、簡単。「あなたが自分でみつけるのです」ということになります。
たぶん、ここでどんな尊敬できる人を見つけることができるかが、あなたの大事な力量の一つだと思います、そして、それが、幸福感を高め、あなたの人生を陰に陽に決めることにもなると思います。

● 自分で尊敬する人を見つけるコツ
① 謙虚になる
  自分には、尊敬するような人はいない、自分こそ尊敬されてしかるべき、と思っているかのような方々があなたの周りにいませんか。時には、傲慢な人と見られる人です。
  権威主義的な人
  自己チューの人
  自尊心が高すぎる人
 だいたいが、いわゆる「偉いさん」です。
 余談ですが、こういう人でも、どこかに不安があるのでしょうか。歴史上の人物を仮想的に尊敬することが多いようです。
 一方ではまったく逆に、自分をいつも謙遜、はなはだしくは卑下するような人もいます。日本の文化のなかでは、それほどネガティブな人とは見なされませんが、それでも、こればかりでは、貧しい対人環境になってしまいます。
 自分評価をある程度、客観的にできること、周りとの関係で自分の立ち位置をきちんとつかめること、煎じ詰めると謙虚になることが、本当に尊敬できる人の発見のためには、まずは必要です。
 ウエッブの名言集にこんなものを見つけました。味わってみてください。
「私は、どんな人も尊敬します。
私は、すべての人の中に、「輝く光」があるのを知っています。
子供の中にも、大人の中にも。
近くの人にも、遠くの人にも。
だから、私は、すべての人を、尊敬します。
私は、自分自身も、同じように尊敬します。(宝彩有菜の自愛文言 )
② 尊敬できるポジティブなところを見つける
 一人の人を丸ごと尊敬できれば、それに越したことはありません。
 感情的な一体感がともなうような場合には、そのような尊敬もありです。
 しかし、生身の人間、それも自分の身近にいる人だと。どうしても、なんらかの欠点、気に入らないことも目についてしまいます。
 となると、あの人のあそこを尊敬という形、いわば、知的な尊敬のほうが無難です。そして、そのほうが自分を高めるための具体的な目標もはっきりします。
さらに、丸ごと尊敬なら申し分ないとは言いましたが、これにはちょっぴり危ないところもあります。尊敬には、どうしても上下関係の色合いが忍び込みます。丸ごと尊敬の人も前では頭があがりません。批判心なんてとんでもない、ということになります。でもそんな尊敬する人でも、欠点はあります。そして、人間ですから変わります。それが悪いほうへの変節だったりすると、一蓮托生のリスクを冒すことになります。
やはり、きちんとした人物認識の上にたっての知的な尊敬が無難です。

③ 尊敬される人になる
 尊敬できる人を見つけたら、自らがそうなるように努力することで、今度は、自分が尊敬される人になれれば言うことなしですね。
これも、2人の間での相互尊敬ということが一つあります。夫婦関係や仲間関係などで見られるものですね。
もう一つは、順繰り尊敬です。父親を尊敬、そして父親のようになって、今度は自分が子どもから尊敬してもらうというものです。永続性のある組織などでは、必須ですね。





ポジティブ認知 頭を元気にするキーワード

2020-08-29 | ポジティブ心理学

ポジティブ認知頭を元気にするキーワード

  • ポジティブ認知ってどんなもの
 ポジティブ思考(あるいは、プラス思考)という言葉はよく目にします。生き方講座やブログのメジャーなテーマになっているようです。たとえば、
・ポジティブ思考で難局を切りぬけよう
・ポジティブ思考こそ新しい世界を切り開く鍵
・ポジティブ思考でうつから脱却
 ポジティブ思考、万々歳というところです。
ここでは、「思考」よりも広範な意味の「認知」という言葉を使って、ポジテ
ィブ認知について考えてみたいと思います。
 なお、「認知」という言葉にはなじみないかもしれません。見たり覚えたり考えたり判断したりする知的な働きの総称です。
そのポジティブ認知の世界とは、たとえば、
 ・見たい/聞きたいものだけを見る/聞く(ポジティブ知覚)
 ・都合のいいように憶えている(ポジティブ記憶)
 ・元気になれるように考える(ポジティブ思考)
 ・自分に有利なように判断する(ポジティブ判断)
 いずれも、やや危ないところがありますが、間違いなく心を元気にしてくれます。

●ポジティブ認知ができるようになるコツ
 現実は、ポジティブなことばかりではありません。それをポジティブに認知するのですから、どうしても「誤った」認知もあります。現実と認知とのギャップが生じてしまいます。それが大きくなれば、事の真実が見えなくなりますし、思い込みエラーも発生してしまいます、。
 でも、「あばたもえくぼ」の世界が「真実ではない」「思い込みエラーが恐い」といってまったく排除してしまっては、厳しい現実に縛られて、きりきりした、場合によっては、うつうつとした日々を過ごすことになります。これでは、心にもからだにもよくありません。非人間的でもあります。
 では、ポジティブ認知はどのようにしたらできるようになるのでしょうか。

①嘘も方便
「人、行為をほめたい。でも、欠点のほうが目についてしまう。にもかかわらず、ほめるのは嘘を言うことになる。どうしよう」という誠実さ?はいったん棚上げしてしまうのです。ともかく、ポジティブなところがちょっとでもあればそれをどんどんほめてしまうのです。そうするとあなたの認知はどんどんポジティブになっていくはずです。「少しの嘘はむしろスパイ」くらいの軽さがあって良いのです。

②思い込みを恐れない
 ミスが事故に直結するようなところでの思い込みは厳禁ですが、対人関係場面などでは、詐欺に巻き込まれるリスクのあるところ以外では、それほど思い込みを恐れる必要はありません。大いに、ポジティブなほうにバイアスをかけて認知するように習慣づけることをおすすめします。  

③合理化する
 人は自分の行為、それも傍から見ればかなりまずい行為でも、その正当性を絶えず自分に言い聞かせます。これを合理化と言います。「盗人にも三分の理あり」を自分で実践するようなものです。
 これを活用するのです。まずいことでも、ポジティブな理屈を編み出すのです。仕事がうまくいかなかったとしても、その仕事、よくよく考えればやる価値があまりないかも、なんて考えてみるのです。
 これが習慣化してしまうと、かなり危ないところがありますが、一時しのぎとして、かつ限定して意識的にやるなら、それなりに有効だと思います。

 

ポジティブ感情――「気持ちを元気するキーワード

2020-08-28 | ポジティブ心理学
ポジティブ感情――「気持ちを元気するキーワード

「一日一回、ポジティブ感情を味わう」

  • ポジティブ感情ってどんなもの
感情の世界は実に多彩です。それを整理する試みがいくつかなされてきました。わかりやすいのは、図に示すような、「興奮vs沈静」と「快vs不快」の軸を設定して分類するものです。
    興奮
「怒」    「元気」

不快――――――快

「ストレス」 「リラックス」       

    沈静

 ポジティブ感情は、この分類でいうと、「元気ゾーン」になります。広くとれば、「リラックスゾーン」も含めてもよいと思います。「いきいきした、上機嫌の、幸せな」、さらに「満ち足りた、ゆったり、落ち着いた」といった言葉で表現できる感情になります。
 こんな感情状態でいられる時って、どれくらいあるのでしょうか。
 ほとんどの時間が、ほんのちょっと感情のさざ波がたつくらいの状態。そして、何か「良い事」「うれしい事」が起こるとポジティブ感情を実感する状態になるのだと思います。
「良い事」「うれしい事」はさまざま、しかも、表面的には同じ事でも受け止め方で感情が異なる場合もあります。
いずれにしても、ポジティブ感情をもたらす「良い事」「うれしい事」のベースには、人の生存を強化する、やや大げさな言い方をするなら、それを受け入れることで自分がより良く生きることができるというところがあります。 

  • ポジティブ感情を設計するコツ
  • ①メリハリをつける
人は、図の真ん中のような感情的に穏やかな状態に入り浸ったままというのは、あまり好きではないようです。そこから出たいという欲求があるようです。
ドラマをみて感動したくなります。
趣味活動に没頭して満ち足りた気持ちになりたくなります。
それでも、仕事の場となると、あえて「平静ゾーン」に感情を抑えて、たんたんと仕事をこなすことになります。平々凡々の毎日。それが長く続くと、そのメリ(減り)状態にハリ(張り)を、みずからがつけたくなるようです。
たんたんとした仕事でも、たとえば、午前中にどこまで、という目標を立てて、達成できたらうれしいですね。それがハリになります。
結果として、仕事に私情が入ってきます。私情がハリになって、「元気ゾーン」を味わえることになります。
余談になりますが、最近の皆さんの職場、あまりに私情が排除され過ぎているように思うのですが、いかがでしょうか。「公に私を持ち込むな」は正論ではありますが、何かと厳しい職場環境にさらされている今こそ、職場での公と私の関係を、せめて仕事をする心の領域に限定してでも再点検してほしいものです。  
②領域分けをする
 一日の生活は、いくつかの領域に分かれています。家庭、仕事、遊び・趣味、勉強といった領域、それぞれが、さらに細かく分かれています。
 領域分けとは、一日単位でも1週間単位でも、どこかの領域で、ポジティブ感情を実感できるところを用意しておくことです。
 今日は仕事領域では、ネガティブ感情状態だったが、趣味活動でポジティブ感情を味わえた、というような生活設計をすることです。いわば、生活領域によってメリハリをつけることになります。これが、情感豊かな、したがってポジティブ感情に満ちた生活をもたらすことにつながります。





ポジティブ・コミュニケーション「周りを元気にする]

2020-08-23 | ポジティブ心理学
ポジティブ・コミュニケーション「周りを元気にする

「ほめる、笑う、感謝する、あいさつする」

●不機嫌な職場
 不況の影響もあってか、日本の職場、不機嫌に満ち満ちているらしいですね。「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか」 (講談社現代新書)という本で知りました。
 自分の職場である教室も、不況とは関係ないにもかかわらず、実に不機嫌な顔をした学生諸君で満ち満ちています。
 日本の社会、どうしてこれほど不機嫌がまんえんしてしまったのでしょうか。
 忙しすぎる仕事、孤立した高い集中力を要求するIT依存の仕事、厳しい能力主義と競争、リストラ不安などが影響していると思います。
 しかし、不機嫌は、不機嫌な本人にとってはもとより、その周りにいる人々にとっても、なんの得にもなりません。お互いにストレスを溜め込むばかりです。
 今回は、ドンキホーテになるかもしれませんが、個人的な努力で少しは周りを元気に明るくしてみませんかという話です。
 これまで「周りを元気にするキーワード」すべてがこれに関係してきますが、とりわけ、「ほンわかあ」(ほめる、わらう、かんしゃする、あいさつする)が鍵になります。ここでは、それらに共通する話をすることになります。

●ポジティブ・コミュニケーションのコツ
 コミュニケーションの基本は、情報の伝達です。過不足なく正確に、かつわかりやすく情報を相手に伝えることです。
 しかし、コミュニケーションには、時にはそれと同時に、あるいは、別途に、喜怒哀楽を伝える役割もあります。
 ポジティブ・コミュニケーションは、こちらのほう、しかも、喜と楽の気持ちを伝えるコミュニケーションです。これによって、情報の共有だけでなく、気持ちの共有をはかります。
 ポジティブ・コミュニケーションを効果的にするためには、どういうことに留意したらいいのでしょうか。4つほど、あげておきます。
  • 自分が元気になる
これは言うまでもないことですが、一番大事なことです。頭も気持ちも元気に保っていれば、それが周りに自然に伝染するからです。元気の感染源なら、誰も文句は言いません。
  • それを体全体で表現する
そして、心の元気はからだに無意識に反映されますから、あまりこのことは意識することはないのですが、それでも、顔の緊張をゆるめ、姿勢を正し、顔をあげてゆったりと動くくらいの気持ちはあったほうがいいですね。
  • それを言葉で表現する
これは、かなり意識的な努力、そして、習慣化が必要です。
周りを元気にする3つの言葉、「ほめ言葉」「挨拶言葉」「感謝言葉」を豊かにして、TPOに応じて口に出す習慣をつけることです。
しかし、照れくささ 特に、家族となると、これが邪魔になります。
  • ネガティブ認知優先すぐに、ポジティブ表現でフォローする習慣をつける出来上がりに高い完成度をもとめる場合は、「まだ」「もっと」のほうについ目がいってしまいがちになります。
 照れくささは、気持ちをいったんふんぎってしまうと、周りの反応がただちに変わりますから、すぐに習慣化できます。ネガティブ認知優先のほうは、すぐに、ポジティブ表現でフォローする習慣をつければよいのです。「でも、よくここまでがんばった」「でも、思った以上だ」などなど。
  • 周りの元気を積極的に受け入れる
いつもいつも自分が元気というわけにはいきません。そんなときこそ、周りの元気に自分が感染するようにしておくのです。周りから元気をもらうのです。ほめられたら素直に喜ぶ、誰かがユーモアを発したら即座に率先して笑うのです。



領域分けを意識して、一日単位でも1週間単位でも、どこかの領域で、ポジティブ感情を実感する

2020-08-18 | ポジティブ心理学
 一日の生活は、いくつかの領域に分かれています。家庭、仕事、遊び・趣味、勉強といった領域、それぞれが、さらに細かく分かれています。

 そこで、領域分けを意識して、一日単位でも1週間単位でも、どこかの領域で、ポジティブ感情を実感できるところを用意しておくことです。

 今日は仕事領域では、ネガティブ感情状態だったが、趣味活動でポジティブ感情を味わえた、というような生活設計をすることです。いわば、生活領域によってメリハリをつけることになります。これが、情感豊かな、したがってポジティブ感情に満ちた生活を維持できます。 



連帯感「あなたは一人でないから元気だそうよ」

2020-08-16 | ポジティブ心理学
連帯感「あなたは一人でないから元気だそうよ」

●なつかし、連帯
1960年代、大学生の頃、学生運動がかなり盛んだった。デモにいかないと、仲間はずれの雰囲気だった。何度か日比谷公園近辺のデモに参加したこともあった。それにしても、最近、学生運動。まったく音沙汰なし。これも不気味。大学生は、鋭敏な社会センサー役を果たしているはずなのですが。
もっとも、去年のわが大学の学園祭が「絆」。そしかすると、若者にも、連帯への希求が芽生え始めたかも。
それはさておき、その当時、「連帯」はキーワードでした。
大学進学率も低く、したがって、大学生はエリート予備軍のようなところがありました。我々が先頭をきって日本社会を良くするために立ち上がらないでどうするという気概のようなものがありました。資本家に搾取される弱者や貧乏人と「連帯して」日本社会を変えていこう、ということでした。
今時、こんな話は回顧談にすぎません。資本家ってなーに?、搾取されるってどういうこと、なんて言われてしまいそうです。
でも、そうした時代背景はさておいて、連帯という言葉、心の元気という観点から今一度、考えてみるのもありかな、とふと思いついたのです。
ただ、「連帯」だと、こうした時代の垢がついてしまうので(自分だけかもしれませんが)、ここでは、「連帯感」で話を進めてみたいと思います。そうすれば、心理学的な世界になりますので。
なお、連帯感は、同じ組織に属するものが共通の目標の達成をめざして心理的に一体となってがんばることくらいのゆるい定義をしておきます。単なる、アットホームでフレンドリーな関係以上のものを含んでいます。

●なぜ、今、連帯感か
 NHKで「近所の底力」という番組が放映されています。地域のトラブルを皆の力で解決する話です。
実は、自分も、昨年の4月から町内会の班長と福祉部の副部長をさせてもらい、はじめて地域デビューをしました。その中で、この団地での快適ライフが、こうした町内会の活動があってのものということを気がつかされました。
こんなこともあって、連帯感を思いついたのかもしれません。
いずれにしても、今の日本の社会全体に連帯感欠如、あるいは不足が目立ちます。
・人を蹴落としでも自分だけが這い上がるろうとする競争志向
・都会化による他人への無関心
・IT技術による仮想的な(擬似的な?)つながりへの傾斜
誰もが心に孤立しているさみしさをかかえながら表面、元気に生きていかざるをえないような状況がますます加速しているように思えます。

●「ほどほどの」連帯感を
連帯感を保つには、いつも仲間を意識しなければなりません。疲れます。周りうっとうしくなることもあります。邪魔になることさえあります。
 ですから、連帯感を高めるといっても、「ほどほどの」が大事です。
  「ほどほど」の連帯感がいいのはわかるのですが、あなたが周りのリーダー的存在ならともかく、多数のうちの1人となると、連帯感を自分で「ほどほど」にコントロールするのはかなり難しくなりますが、コツさえつかめば、ある程度までは可能だと思います。
連帯感を持つグループを一人の人がいくつも持っているのが普通です。それが近代人の特徴の一つです。家族は言うまでもなく、職場、趣味の集団などなど。そのすべてに強い連帯感は無理です。連帯感疲れで押しつぶされてしまいます。
そこで、まずは、連帯感を求める集団の自然淘汰にまかせるということがあります。
たとえば、青年期になると、家族の連帯感を断ち切ることが課題となります。仲間集団に連帯感を求めます。定年になる高齢者は、仕事組織の連帯感から、家族、近隣での連帯感を求めざるをえなくなります。
このように、自然にまかせるのも一つのコツです。無理しないことです。自分がそこで元気でいられるグループなら、積極的に連帯感をもとめればよいのです。無理しているようなら、遠ざかればよいのです。
さらに、生活まるごと連帯感ではなく、ほかでもおすすめしましたが、領域分けという手があります。趣味の世界での連帯感を楽しむ。あるいは、地域のボランティア活動での連帯感を強める。しかし、ひとたび、会社で仕事をするとなれば、業績志向で、あまりおすすめではありませんが、連帯感なぞくそくらえーでばりばり仕事して勝ち抜くのです。これなら、全体としては(平均すれば)、ほどほどの連帯感を持てることになります。
 そして、連帯感のもとになっている集団の目標が達成されたり、消失してしまったりしたら、そこから離れることもありです。ぐずぐずと連帯感をあれこれ引きづらないのも、連帯感「ほどほど」を維持するためには考えてみてもよいかも思います。自分の同窓会嫌いの遠因でもあることに今気がつきました。
もう一つのおすすめは、仮想連帯感です。IT技術のお陰で、さまざまな形で電子的な連帯感のもてる場ができました。ゆるい連帯感をこうした領域に作っておくのもいいかもしれません。
AERA(2010年3月29日号)に、「読書会は新しい居場所」と題した記事が載っていました。mixiという電子サロンでつのったメンバーが読書会をするのがはやっているのだそうです。「勤め先では知らない、自分だけの世界を持っているのがうれしい」のだそうです。
次は、連帯感を作り出すための方策です。
仲間と、達成する目標を共有することがまず大事になりますので、グループの目的はなんなのかを自分なりに確認しておく必要があります。
たとえば、自分の趣味のテニスサークル。目標は、楽しむことです。練習より試合のほうを優先しますが、それも楽しむための道具立てにすぎません。テニス以外にも、お正月には餅つき、春は花見、合宿旅行です。
そして、連帯感を高め、維持するためには、目標達成以外で遊びを入れることです。テニスを楽しむだけでなく、そのメンバーであれこれの楽しみを一緒にやってみることです。飲み会は定番ですね。連帯感のためには、手軽で実に効果的な場だと思います。
さらに、そうした道具立て、場作りへの協力の程度を自分で「ほどほど」になるように自分なりにコントロールするのです。
連帯感を強めたいなら、あれこれの役を積極的に引き受ける、「ほどほど」でいくなら、社会的手抜き、つまり一歩も2歩も引いた関与をすることです。
こうしたずるさ、保護者会や町内会の役員決めでは普通に見られますね。これに似たことを、あちこちのグループでやることになります。ただし、いつもいつもどこでも社会的手抜きでは連帯感をもてる集団なしになってしまいますので、「ほどほど」精神が必要にはなります。

 


女性と笑顔」10年前の今日の記事

2020-08-12 | ポジティブ心理学

メッセージとしての笑いの効用

「相手を全面的に受け入れる」
「自分が今、ポジティブであることを伝える」
「あなたは私の予想を外れた言動をしています」
といったメッセージを相手に言わずもがなに伝えることは、笑いの一つの効用です。
 この「言わずもがな」が大事ですね。何も言わなくとも、笑いは、これだけのことをわかってもらえるメッセージなのです。
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女性の笑顔時間は男性の倍以上 住友生命調査
2010年8月12日(木)17:03
 女性が「笑顔」になる1日の平均時間は男性の2倍以上―。住友生命保険が12日発表したアンケートで、こんな結果が出た。
女性がどの年代でも高水準なのに対し、男性は年代が高いほど減ることも分かった。調査はインターネットで、
応募者の中から男女とも千人ずつを無作為抽出して分析。その結果、男性の笑顔の平均時間は1日当たり1時間16分だったのに対し、女性は2時間41分だった。




寛容ーー周りを元気にするキーワード

2020-08-01 | ポジティブ心理学


寛容ーー周りを元気にするキーワード

「寛容は相手目線に立つところから生まれる」

「寛容になれる」
 この一連の連載を書いているうちに、自分の心が次第にかわってきたことに気がつかされました。その一つが、何事にも寛容になれるようになってきたことです。
 これまでなら、お店の店員さんのちょっとした不親切な応対に腹を立ててしまうようなことがしばしばありましたが、最近では、「店員さんも大変なんだ」という寛容な気持ちになれます。感謝の気持ちさえ沸いてくるようになりました。 
 こういう内容の原稿を書くことが気持ちの変化をもたらしたようです。まさに、知は力なりです。もしかして、この連載をお読みいただいている方々も、そんな気持ちになっていただけたらうれしい限りです。

「寛容であることは気持ちがいい」
寛容になるとどういうことが起きるのでしょうか。
周囲に対する共感性が高まります。
最近よく使われる「相手目線」。これは、心理学で言う「視点取得」です。相手の立場(視点)から事態をみつめることができます。結果として、相手を肯定的に受け入れることができます。
そして、周囲に対する見方、振る舞いが変わります。周りが善意に満ちてみえます。
おおらかでゆったりした振る舞いをするようになります。結果として、相手もまた同じような見方、振る舞いをしてきます。場全体がポジティブ感情に満たされます。

「寛容になるためのコツ」
①許しの心が必要
何か気に入らないことがあっても、それにまともに立ち向かう気持ちがあっては、寛容とは逆の方向、反抗、攻撃の方向にいくことになります。
許しの心というと大げさになりますが、あるがままに人と場のすべてを受け入れ、さらに流してしまう、といったような気持ちが必要です。いわば、柔道の受身のような心ですね。
②忍耐も必要
不快や不条理に耐えられないと、寛容にはなれません。
ややしんどい心の作業になりますが、これも、習慣にしてしまえば、なんとかなります。
育児や介護の経験が、忍耐を身につける格好の現場ではないかと思います。
 忍耐力をつけるためのコツの一つとして、状況に即応しないようにすることがあります。
 気に入らないとき、不快なときに、一拍おく心がけです。
 攻撃、不快といった感情は、その発生源に対してすぐに対応するように心はできています。そうしないと、生き残れなかったからです。しかし、幸か不幸か、今私たちの生活している場にそうした厳しさは、もはやありません。だから、その感度を低めるのです。「どうということない」くらいの感じですね。
③適度の優越感も
 相手の不機嫌、不快には何か理由があってのこと、その理由に思いをはせてみるようにします。接客のまずさは、もしかすると給料の安さや疲労のためかも、と考えてみるのです。
これには、相手や場に対する優越感、あるいは鳥瞰図的な視点が暗に含まれます。へたをすると、見下すことになりますが、適度なら、相手への同情、さらには共感へと心をポジティブにすることができます。