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FACTFULNESS(ファクトフルネス)

2019-02-26 | わかりやすい表現

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
クリエーター情報なし
日経BP社


FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣



茂木健一郎
「GOTCHA より」https://gotcha.alc.co.jp/entry/20190215-mogi-communication15

人々は世界が悪くなっているとか、問題がまだまだあると悲観的になりがちだけれども、客観的なデータ、統計という事実(ファクト)に基づいて考えれば、世界はそんなに悪くなく、むしろ徐々に改善している。

つまり、そのような事実(ファクト)を十分に受け止めるファクトフルネスが必要であるというのである。


ファクトフルネスは、言うまでもなく「マインドフルネス」という言葉の転用である。マインドフルネスが自分の周辺に起こっていることを意識の感覚を通して捉えることに焦点を当てているとすれば、ファクトフルネスは客観的な、大きなスケールの数値に注目する。

「コミュニケーション力アップまとめ」(「再掲」)

2019-02-13 | わかりやすい表現
「コミュニケーション力アップまとめ」

●対面から遠隔へ
 音声を媒体にしたコミュニケーションは、文字を媒体にしてものとくらべると、使いやすいのですが、それだけに信頼性は低くすぐ誤ります。ただ、誤ってもすぐに訂正できますので、便利です。
 この便利さが、図に示すような音声コミュニケーションの多彩な形態を生み出してきました。ちなみに、この多彩さは、対面から遠隔へと移動しつつあるのが、高度情報化社会の特徴の一つです。その問題点、とりわけ子どものコミュニケーション・スキルの劣化については、連載の随所で指摘してきました。

******************
図 音声コミュニケーションの型と例
    対面
 対話 l プレゼン
    l
一人――――――多数  
    l  
メール 」  ラジオ 
電話  遠隔

*********************

●知識をスキルに
その時、その場で発生するのが、音声コミュニケーションの特徴です。相手から発信される情報を瞬時に処理して、自分の思いをこれまた瞬時に言葉として表現する必要があります。この一連の過程は、ほとんど無意識に自動的に行われます。第4回でお話した裏道処理ですね。
 したがって、いくらこうした連載を一生懸命に読んで知識を蓄えても、いざという時に使えないのではないかと疑問を持たれるかもしれません。
知識をたくわえるだけなら、確かにその通りです。知識を力に変えるためには、もう一つ、努力が必要になります。それは、知識を意識して使ってみることです。このスキルをつかってみようと意識して使い、その使い方の巧拙を自己評価してみることです。そして、それを反復して試みていると、やがて意識せずとも自然にそれができるようになってきます。こうなったら、知識が力になったことになります。これを知識の手続化と呼びます。
コミュニケーション・スキルに限りません。いかなるスキルの習得も、こうした手順を踏みます。これをしないと、多くの知識は宝の持ち腐れになってしまいます。
 
●コミュニケーションは相互作用
これは、とりわけ子どものほうに言いたいことなのですが、コミュニケーションは、相互作用のたまものだという認識を持つ必要があります。
こんな社会心理学のおもしろい実験があります。
教室で、先生が講義を始めます。サクラとなっている学生は、先生の話を熱心に聴いているふりをします。先生は、熱弁をふるいます。途中から、サクラの学生は、不熱心な聴講態度になります。そうすると、先生のほうも、次第に熱意のない講義になっていきます。
この実験は、コミュニケーションが相互作用のたまものであることを如実に示しています。
対面コミュニケーションでも、まったく同じようなことが発生しているのは言うまでもありません。
このことをお互いが認識していれば、コミュニケーションの場は、良質なものになるはずです。しかし、相手が子どもではそうもいきません。そこで、聴き方力が試されることになります。子どもから話しを引き出す力ですね。これがうまくいくと、子どもとのコミュニケーション場が活き活きとしたものになるはずです。

●音声言語は知と情の合成物
音声言語には知的な面と情的な面とがあります。人の名前を呼ぶ時でも、そこにいくらでも情を込めることができます。
短く強く呼べば、それは叱責になりますし、ゆったりと呼べば、それは親しみになります。
  情的な面は、もっぱらパラ言語(抑揚やポーズなど)が担います。知的な面は、ある程度は、意識的にコントロールできますが、パラ言語は気持ちを無意識のうちに反映したものになります。それも前述したような訓練によって、スキルアップできますが、基本はポジティブな気持ちだと思います。明るく、元気に、相手にぜひこのことを伝えたいとの気持ちだと思います。この気持ちさえあれば、すべて解決と言いたいところですが、やはり「何をいかに話すか」という知的な面も必要です。

●TPOに応じて
昔、ラジオ番組に出演したことがあります。アナウンサーと2人で、時間について語る軽い番組です。プロデュサーは、気楽に本番で思い付いたことを語ってくださいとは言うものの、そんな芸当はできないだろうなーと思いつつスタジオに入りました。対談が進行するうちに、次第に緊張もとれたのだと思いますが、台本とは違った話がどんどん出来るようになりました。
コミュニケーションとはまさに相互作用なり、そして、TPO(Time,Place,Occasion)なりを体験しました。
音声コミュニケーションは、準備万端、でもその筋書き通りに、はなりません。その時、その場の雰囲気があります。それに思いをはせて準備することも大切ですが、それでも思いとは違ったものがコミュニケーションの現場にはあります。自分の経験でもこんなことがありました。
・聴衆の数が100名くらいと言われたが、行ってみたら20名だった。
・あらかじ送付しておいたパワーポイントが使えない会場なのに、そのことが現場にいくまでわからなかった。

TPOに応じたコミュニケーションができるようになれば、一人前ということでしょうか.

●最後に
前回の連載に引き続いてのコミュニケーショ
ン力アップの話をしてきました。今回の連載
ではもっぱら子どもとの対面でのコミュニケ
ーションを想定してみました。前半はもっぱ
ら音声言語を使ったコミュニケーション(話
し方、聴き方、説得)、後半は、非言語的コ
ミュニケーション(見た目、視線、ジェスチ
ャー)について考えてみました。]

何度も述べたことですが、これら6つのテーマ
はコミュニケーションの現場では一体です。
いずれかが欠ければ、十全なコミュニケーショ
ンにはなりません。

みのもんた氏のようなコミュニケーションの
達人をよく観察してみてください。あるいは、身
の回りにも、うまいコミュニケーションをするなー
と感心させられる先生方もたくさんいるはずです。
いずれも、本連載で取り上げた6つの要素が見事に調和した
コミュニケーションをごく自然に実行しているの
がおわかりいただけると思います。

今回の連載を参考に、そうした方々から盗める
ものはどんどん盗んでいただき、みずからのス
キルとして定着させていただきたいと思います。


養護教諭のコミュニケーション―子どもへの対応、保護者・教師間連携のポイント
クリエーター情報なし
少年写真新聞社


2019年2月13日アマゾン

おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 3件のカスタマーレビュー
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145位 ─ 本 > 人文・思想 > 教育学 > 学校教育 > 一般
2836位 ─ 本 > 人文・思想 > 教育学 > 一般

「認知的インタフェース;コンピュータとの知的つきあい方」(新曜社)「10年前の今日の記事」

2019-02-13 | わかりやすい表現
1991年に黒須正明先生、原田悦子先生と一緒に「認知的インタフェース;コンピュータとの知的つきあい方」(新曜社)を出させていただき、これもいまだ、版を重ねております。韓国語にも翻訳されました。その本のあとがきで、本書刊行のひそかな願いとして3つ挙げました。参考までに。


その1.インタフェース設計に携わっている技術者、デザイナーの方々に、ユーザの心理を知ってもらいたい、ということ


その2.心理学の研究者も実験室、研究室の外に目を向けてほしいこと。これほど、世の中から期待されていながら、心理研究者が動かないのは、横着といってもよいかもしれません。和田秀樹氏の言葉を紹介しておきます。「日本ではまだ、心理学は“ただの学問”という扱いしかされていない」


その3.ユーザにも賢くなってほしいこと。これは改善されました。高校レベルで「情報」が一つの教科になりました。画期的なことです。

認知的インタフェース―コンピュータとの知的つきあい方 (ワードマップ)
クリエーター情報なし
新曜社


2019年2月7日

おすすめ度: 5つ星のうち 4.0 2件のカスタマーレビュー
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117位 ─ 本 > ビジネス・経済 > IT > 情報・コンピュータ産業
952位 ─ 本 > 科学・テクノロジー > 工学 > コンピュータサイエンス
1435位 ─ 本 > コンピュータ・IT > インターネット・eビジネス

あなたの怒りをかうであろうマニュアルの事例

2019-02-06 | わかりやすい表現
 くたばれ マニュアル  

 あなたの怒りをかうであろうマニュアルの事例をいくつか挙げて、その内容を解剖してみる。


0.1 「ヒルキモをピラッコしてください」     ---専門用語を無造作に使う
0.2 「紙を半分に折ってその右隅をちぎってください」     ---言葉だけに頼りすぎ
0.3 「絵に示す黒い部分を折ってください」      ---場所の示しかたかたがへた
0.4 「レバーを引いて椅子を前に倒してドアを外に押してください」     ---一つの文でたくさんのことを言いすぎる
0.5 「フロッピーをセットしてください」     ---たくさんのことを一言で言い過ぎる

0.6 「機械を落とすと壊れます」     ---注意喚起になっていない注意書き
0.7 「エレガントでコンパクト、プロフェッショナルソリューション」     ---めくらまし表現は無用  

くたばれマニュアル!―書き手の錯覚、読み手の癇癪
クリエーター情報なし
新曜社

『読ませる技術 聞かせる技術』

2019-02-01 | わかりやすい表現
心理学者が教える 読ませる技術 聞かせる技術 心を動かす、わかりやすい表現のコツ (ブルーバックス)
クリエーター情報なし
講談社



@lebenswe;;
2018年10月22日
その他
『読ませる技術 聞かせる技術』(海保博之 講談社ブルーバックス)を読んでいる。大事なワードを先に思いつくから修飾関係がおかしくなるとか、文の結びつきをきちんと考えてないので一文を長くすることで接続表現を回避しているなど、とても興味深い。


Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 164,457位 (本の売れ筋ランキングを見る)
386位 ─ 本 > 人文・思想 > 言語学 > 日本語・国語学 > 論文作法・文章技術
588位 ─ 本 > 新書 > ブルーバックス
4343位 ─ 本 > 人文・思想 > 心理学 > 心理学入門

できる人は無意識に「説明力」を使っている!

2019-01-25 | わかりやすい表現
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/56815?media=bb
(講談社ブルーバックス)

●できる人は無意識に「説明力」を使っている!
相手を引き込むために必要な、表現のポイント

●「アレが思い出せない!」最大の理由、「2つの記憶」の正体
「心理学の記憶モデル」を一気に解説!


会話力アップ(再掲)

2019-01-22 | わかりやすい表現
会話力アップ

●会話にも決まりがある
 「たかが会話、されど会話」である。
グライスという言語学者が、かつて会話が成立するための公準を提案したことがあります。
①適度の情報量
 会話では、必要とされている情報よりも、多すぎても少なすぎても、よくない。
②真実性
 ことわりのない限り、あるいは自明でない限り(自明なら嘘は一つの修辞表現)嘘を言わない。
③一貫性
 会話の流れに関連したことを言う。それをそれる時は、「話は違うけれど、」といったヘッジ(枕言葉)を入れる。
④明瞭性
 簡潔にはっきりと話す。

 この公準、至極当たり前ですが、よくよく自分の会話や周りの会話を観察すると、公準違反があることに気がつきます。
自分の知っていることを長々と話したり、確かめようのないうわさを話したり、平気で話題を変えてしまったり、専門用語を無造作に使ったりといった会話です。
会話をしてどっと疲れたりストレスを感じるのは、こうした公準違反に原因があることが多いはずです。

●言葉のキャッチボールをする

 誰と会話するにしろ、会話は、言葉のキャッチボールというくらい、思いや感情が相手との間で頻繁にいったりきたりします。
 ところが、時にはピッチャーが投げキャッチャーがとる関係になってしまう会話もあります。
 電車で遭遇した光景。
3人の中年女性が賑やかに会話しているのですが、真ん中の女性がひたすらしゃべり、左隣の女性がもっぱら聞き役。右隣の女性は我関せず。これが下車するまで30分も続いていました。こうなると会話を装った演説ですね。
 会話を分析するときの一つの指標に、ターンテーキング(turn taking)というのがあります。
 攻守ところを変える会話のキャッチボールが何回行われたかを数えるのです。それが、会話の質、さらには会話参加者の相互関係作りに大事ということです。

●会話には癒し機能がある
ただ、会話には、話すことでうっぷんがはらせる、という癒しの機能もありますから、お互いさまで、「今日は私の話を聞いて」ということで会話をすることもありだそうです。会話(おしゃべり)好きの女性から聞いたことがあります。
  「ものを言わぬは腹ふくれる業なり」です。でも、そのお返しは必要です。次にあなたが聞き役を引き受けることです。大きな流れの中でで、公平なターンテイキングにするのです。
カウンセリングではここに注目して、クライアントにもっぱら話させて、カウンセラーはもっぱら聞き役という会話場面をあえて作ることもあります。
保健室では、子どもからの一方的な訴えをひたすら受け止めるような会話が多くなります。ストレスが溜まりますが、職務としてたんたんとこなすことになります。

●会話の知的機能を活用する
 会話にはさらに大事な機能があります。それは、情報を収集したり、相手に情報を提供したりすることです。
 今はコンピュータの検索機能やメールが、かつては会話でしていたことのかなりの部分を代替するようにはなってきていますが、それでも、対面会話から得られる「生の」情報には捨てがたいメリットがあります。
 メリットその1は、会話では、情報のその人なりの評価、それも明示的な評価だけでなく、その情報を言ったり聴いたりした時の表情や声の調子などの言外の評価情報が生のまま得られることです。
 メリットその2は、会話での知的触発です。会話の最中に、突然、何かを思いついたという経験はなかったでしょうか。あるいは、会話内容を後で思い出して、「そうだ! そう言えば」といったことはなかったであしょうか。相手のちょっとした言動がそうしたことのきっかけになっているのです。

●表情と視線は、会話の潤滑油
 対面会話では、言葉以外の情報も否応なしに相手に伝わります。なかでも、表情・ジェスチャーと視線の役割は重要です。相手の話に同意、不同意も表情やジェスチャー、時には視線で即座にフィードバックできます。
 にこやかで応答的な表情は、相手の話を促すし、不機嫌な表情は、会話を抑制します。
さらに また視線は、主に会話でのターンテーキングの調整をしていることが知られています。自分が話す時には相手から視線を避け、終える時は次はあなたの番とばかりに相手を見るのです。
 表情・ジェスチャーと視線はいずれも、あまり意識的にコントロールされていないのが特徴です。それだけに、本音が出ます。それだけに、意識的なコントロールのもとにある言語情報との整合性が問われることになります。
これに関連して、「二重拘束」というおもしろい概念が哲学者・ベイトソンによって提案されていますので紹介しておきます。
 たとえば、保健室登校をしてきた子どもに、本当は教室にいってほしい気持ちを押し隠して元気で「おはよう」の挨拶を交わすような光景を想像してみてください。子どもは、あなたの2重の矛盾した気持ちを瞬時に読み取り、戸惑います。本音と建前のギャップにとまどうことといってもよいかと思います。
 表情・ジェスチャー、そして視線がこんな大切な役割を果たしていることをまずは知ってください。その上で、それなりの配慮ができるようになってください。項をあらためて、考えてみます。

●会話では、知的共感性が大事
 1章で、共感的理解の話をしましたが、それはもっぱら感情的共感についてでした。共感には、それに加えて、知的共感性も会話も含めたコミュニケーションでは大事です。
 知的共感性とは、以下のようなものです。
・相手の立場にたって物事を考えることができる
・反対意見も尊重する
・どんな問題でも対立する意見や考えがあることを承知している。
・批判や悪感情を持つ前に、相手の立場を考えられる
これらは、桜井茂男氏が作成した共感性をはかるための項目から抜粋したものです。
知的共感性とは、このように、相手の頭の働きや知識の思いをはせられることです。
会話だと相手が目の前にいますから、この知的共感性が直接試されることになります。

もったいない本舗

2019-01-20 | わかりやすい表現

【中古】 読ませる・見せる表現のコツ わかりやすい文章・図表の書き方からイラスト・地図の / 海保 博之 / 日本実業出版社 [新書]【ネコポス発送】

中古 - 良い<<古い古い自著本です。ネットは情報の貯蔵庫だなー!

商品番号 4534015143
価格
398円 (税込)
30ポイント1倍9倍UP内訳を見る

読ませる・見せる表現のコツ―わかりやすい文章・図表の書き方からイラスト・地図の描き方まで (エスカルゴ・ブックス)
クリエーター情報なし
日本実業出版社

心身一如

2019-01-14 | わかりやすい表現
心身一如
 
子どもに決定的な一言、たとえば、「してはいけない」とか「取り上げる」といった一言を発する際に、父親は表情も厳しいものになるのですが、母親は、時には微笑を浮かべながらそれを言う傾向があるらしいのです。

 母親のこの傾向は、子どもにとっては母親の真の意図が読みとれずに混乱してしまうことになりがちです。ダブル・バインド(2重拘束)と呼ばれていて、親子関係の不安定さををみる鍵となる概念にもなっています。ダブル・バインド状態に子どもを追いやるのは危険です。どっちが本音かわからないことによる不安が高まってしまうからです。
 怒るときもうれしいときも全身全霊でやることです。これが自然なジェスチャーの表出につながります。

●使い勝手調査(usability testing)

2018-12-25 | わかりやすい表現

●使い勝手調査(usability testing)
製品、とりわけコンピュータおよびコンピュータを組み込んだ機器を実際にユーザ(消費者)に使用させて使い勝手を調査すること。
これが国際標準化機構による国際標準(ISO 13407)として制定されるまでになったのは、コンピュータという高度技術が急速に一般ユーザ(使用者)に普及したことに伴う、使い勝手の悪さへの不満がある。
コンピュータは、認知的人工物と呼ばれることもあるように、従来の機械や道具と異なり、それを使いこなすには、ユーザ側の知的対応を要求する。そこで、コンピュータとユーザが交流する接面(インタフェース)の設計にあたっては、ユーザの知的特性に配慮する必要がある。ここで、心理学的な知見や研究手法が有効となる。

「伝える」の目的

2018-11-30 | わかりやすい表現
「伝える」の目的

 指示・願望――受け手に何かをさせたり、してもらったりする。
 宣伝・教育――受け手に自分の考え、知識を広める。

 批判・確認――受け手に自分の考えを批判してもらったり、確認してもらう。
 こんなところであろうか。人間が社会的動物であるかぎり、こうした意図は、誰しもが持って当然である。

身体による表現

2018-11-29 | わかりやすい表現
音韻システムが、ほとんど無意図的に学ばれるように、動作システムも、格別、誰から教えてもらって学んだということではない。ヒトという生物的種に生まれつき備わった習得装置を使って、きわめて早い時期に学習したものと思われる。
 このシステムの特徴は、感情や欲求などの情意内容と密接につながっていることである。言語システムであれば、書かない、言わない、という抑制を働かせることは、それほど無理なくできる。しかし、情意と連結した動作システムでは、この抑制はあまり効かない。外国人の情意内容と連動した動作表現は、日本人からみるとやや激しすぎるように思うこともあるが、おおむね、相手からわかる形で表出される。しかも、話すよりも、はるかに無意図的に、およそ表現者のコントロールとは無関係に、からだに出てくる。からだは嘘をつけない。かくして、ここでは、わかりやすい表現を考えるなど、ほとんど不要である。むしろ、自分の意図を相手からいかに隠すかの方が知りたいくらいである。