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者と物・事とをつなぐインタフェースとしてのデザイン ]前月の今日の記事

2019-05-27 | わかりやすい表現
者と物・事とをつなぐインタフェースとしてのデザイン 

 「者」はユーザ・消費者(使い手)、「物」は製品の物理的な特性、「事」は製品にかかわる情報特性である。デザインは、者と物・事を仲介する(インターフェース)機能を果たすものと位置づけたときに、どんなことが問題になるのかを考えてみる。
本稿で想定する物・事は、日常生活の中で使われるさまざまな生活用具・電子機器である。
主要な視点として4つを設定してみた。
 ・可視性 見た目はどうか
 ・使用性 使えるか、使いやすいか、気持ちよく使えるか
 ・安全性 エラー、事故防止への配慮は充分か
 ・機能性 目的を果たせるか
 一つの生活用具・電子機器で、軽重はあっても、この4つの視点は一体で考える必要であるが、話の便宜上、以下、個別に論じていく。
 さらに、4つの視点間には、機能性を中心に、3つの視点が、ときには連携し、ときにはトレードオフ(あちらたてればこちらがたたず)関係が想定されることもあらかじめ指摘しておく。

説明力ってどんなもの「読ませる技術・聞かせる技術」より

2019-05-27 | わかりやすい表現

「説明力ってどんなもの」


●表現文化についてまずは一言
 次のようなまくら言葉を耳にしたことはないであろうか。
 ・卑近な例で恐縮ですが、--- (具体例を使う)
 ・たとえで恐縮ですが、----  (比喩を使う)
 ・独断と偏見で恐縮ですが、---- (自分なりの思いを
言う)
 ・いきなり結論で恐縮ですが、---- (大事なことを先
に言う)
 いずれも、説明効果を高めるためには必須といってもよい趣向なのだが、どういうわけか、日本人はそんな趣向を使うときに恐縮してしまう。
多分、「わかりやすく話さなくと、聡明なあなたならおわかりだと思いますが、念のため」ということであろうが、そんなまくら言葉を言う時間のほうを節約してほしいもの
である。
さらにもう一つ、説明力のお国柄である。
たとえば、トランプ大統領と安倍総理のおそろい記者会見を見ても、その内容から話し方――さらに実行力まで。これは余計なことでしたが!ーーまで、どれを見ても負けている。
グローバル化の進む昨今、表現文化の我彼の違いといって片づけてしまうわけにはいかない。説明力が厳しく問われる時代になってきている。
  
さて、本稿では、表現力から説明力を分離して、さらに説得力についても少し考えてみたい。

●わかりやすい表現のためのリテラシー
 表現はわかりやすいことがまず大切である。
 そのためのリテラシー(決り事)の基本は、説明したいことの精選である。言いたいことが10あっても、それを3つくらいに圧縮したり、とりあえず大事ではない7つを切り捨てることができないと、わかりやすい説明にはならない。

●実習1「次の絵を電話で相手に描いてもらう」
  図1 この絵を電話で相手に伝えて描いてもらう。

別送の絵

その上で、結論や言いたいことの概要を先に示すようにして、相手がこちらの話の受け皿を作れるように支援してやる。
いつまでも結論を言わないのは、相手をいらいらさせる。(もっとも、あえて受け手をそうさせる導入テクニックもあることはある。)
さらに、結論や概要がないと、今の話しが全体のどこかがわからない不安を与えることになる。

実習2「次の指示に従った絵を描く」
指示a「四角形の上に台形を描いてください」
指示b「大文字のTを逆にしたものを描きます。その上に三角形を描いてください」

 そして、説明内容は、メリハリをつけて表現する。
 メリハリとは、意味のまとまり(チャンク)と内容の軽重
を見える化することである。
 ・一つは----、2つは---、
 ・大事なことは、----
といった類の言い回しに加えて、パネルに要点を書いたり図解して見せるなどの工夫をする。

実習3「次のカタカナ文をかな漢字交じり文に直す」
a カネヲオクレタノム
bウリウリガ、ウリウリニキテ、ウリウリノコシ、ウリ
ウリカエル、ウリウリノコエ

最後にもう一度、結論を手短に言う。
こんなことを実践的に学ぶには、ニュース番組やニュース
ショウのプレゼンや仕掛けが参考になる。
アンカーがまず問題を提起する。サポートアナが事実関係を見事に整理してパネルで解説する。ここまでが表現力、説明力が深くかかわる。そして、番組の見解をゲスト・コメンテーターに語らせ、視聴者を一定方向に誘導するる。これが説得力になる。
 裏では膨大かつ有能なプロの支えがあってのものだと思う。だからこそ、そこから学ぶのである。

●説明力は相手が意識してのもの
 表現をわかりやすくするためのリテラシーのいくつかを紹介させていただいた。しかし、説明となるとそのわかりやすの設計には、説明の受け手への配慮が必須となる。相手意識を欠いた独り善がりの表現は、迷惑千万である。あたかも、被災地に押し寄せる救援物資に困り果てさせるようなものである。
というわけで、「表現」から、受け手の理解のくせ、保有している知識や取り巻く状況にまで配慮した部分を「説明」として分離して、少し考えてみたい。
 相手が何を求めているのか、どんな知識を持っているのか、どんな状況に置かれているのかに思いをはせる習慣が、真の説明力を養う基本になる。
そのためには、まずは、説明の受け分析が必須となる、図2は、その一つで、2つの観点を直交させて、受け手を類型化してみたものである。

図2 受け手の類型化の例

 相手が関連知識が豊富であなたの言うことに強い関心をもっているなら、説明のための工夫より、説明の内容のほうに集中すればよい。
 しかし、相手がその逆のような人々ばかりであることが想定されるときには、説明の仕方のほうを工夫しないと悲惨な結果に終る。
 説明の成功度は、第一象限「探求型」、せめて第2象限「好奇心旺盛型」「お義理型」をどれだけ増やせたかによる。
 これはあくまで一つの事例に過ぎない。繰り返すが、心構えとして、説明力を高めるには、受け手について常に思いをはせ、彼らを取り巻く状況やその中での心の働きをひつように考えることである。筆者は、かつてマニュアル設計の世界で、ではどのように考えればよいのかを、わかりやすさの心理的設計原則として提案したことがある。

●ときには説得的に説明する
 説明は説得とも違う。 言いたいことをわかりやすく相手に伝えるのが説明、相手を自分の思い通りに動かすのが説得である。たとえば、教師は子どもに説明する、営業マンは顧客を説得することになる。
 しかし、説明と説得の境界は微妙である。時には、説得の技法を説明の中に取り込むこともあってよい。
 説得表現で最も大切なことは、相手を説得するに足る自己主張の内容があることである。これがないと、どれほど趣向を凝らしても、それは騙しや空虚な演説になってしまう。
 口頭による説得のためには、声の調子や手振り身振りや顔の表情などのパラ言語も大事になってくる。さらに、パワーポイントのようなプレゼンテーション用具の使用も効果的である。
 説得表現を実践的に学ぶには、広告宣伝で使われているさまざまな趣向も参考になる。
 たとえば、アイドマ(AIDMA)の法則。広告宣伝では、次の5つの観点が鍵になるというもの。
Attention 注意を引く  例 目立たせる
Interest 興味関心、利益に訴える  例 10%オフ
Desire  欲求に訴える  例 おしそうな実物写真
Memory  覚えてもらう  例 頻繁に見せる
Action 買いにきてもらう  例 地図や電話番号を
 あるいは、3Bの活用。.
「Beauty 美人」「Beast  動物」「Baby  子供」
 居間でおかーさんが子供だいてペットと戯れているよう
な光景である。

●おわりに
 やや強引に、表現力から説明力の部分を引き離し、さらに説得力との区別をしてみた。説明力、つまり受け手の知識、気持ち、行動にまで思いをはせることの重要性を強調したかったからである。現実には、こんな区別は特に必要はない。
 わかりやすさの設計は、高齢化社会のなかでの高度情報化という難題の解決のなかでも、ぜひ関係者の方々にもお考えいただきたいとの切実な思いに駆られて、この小論を書かせていただいた。

□□実習についての解説□□

「実習1」「説明の詳しさxわかりやすさ=一定」の法則
授業やセミナーで、時折こんな実習をやってもらう。
「大相撲の土俵入りの線画を描いてください」で終わる人もいる。説明力のある人と言ってよいかもしれない。
しかし、多くの人は、四苦八苦して、なんとか腕や足の曲がり具合などまで正確に描いてもうらおうとする。
 理工系志向の方、あるいはきっちり真面目?な方は、後者のほうが多いと思う。しかし、詳し過ぎる説明はかえって相手を混乱させてしまうこともある。

「実習2」先に目標を言う
aもbも、それになりに描ける。でも人によって、ばらばらになる。
 みんなに、aなら家の絵、bならグラスの絵を描いてもらいたいなら、先に、そういえばよい。誤解や混乱を招かないですむ。
 目標先行表現は、解釈の幅を狭めて、こちらの言い分を誤解なく受け取ってもらえる。

「実習3」漢字かな交じり文は、意味のまとまり(チャンク)の見える化に貢献している。
 日本語表記では、読点に加えて、漢字かな交じり文は、画数の多い漢字と表示要素も違うかなとの弁別効果によって、意味のまとまりが見えやすくなっている。
a「金をくれた。飲む。」「金をくれ。頼む。」
b 瓜売りが、瓜売りにきて、瓜売り残し、瓜売り帰る、瓜売りの声


物語作りを支援する広告」10年前の今日の記事

2019-05-20 | わかりやすい表現
物語作りを支援する広告

 衣食が足りてくると、人は物語(意味)を求めるようになってくる。自分の人生の物語を作り出したいという思いを持つようになる。もの一つ買うにも、物語を求めるようになる。
 腹が満たせることよりも、満たすことの意味を
 身体を隠すことよりも、隠すことの意味を
というわけである。
 広告にも、消費者の物語作りを助ける役割もある。それを買うことにどんな意味があるのか、ひいてはどんな豊かな物語が作り出せるのかを示してやることもあってよい。
 消費者の作る物語は自分独特のものであってはじめて人生物語にふさわしい。

したがって、過度な押しつけは禁物。控え目な意味づけ、「陰に」見えてくる程度の、奥ゆかしい意味づけ情報の提供がふさわしい。

%表示には、分母の記載を!

2019-04-27 | わかりやすい表現
98%の人に満足していただいています」
支持率はわずかに1%です」

%表示はその表示効果が大きすぎる。
だからこそ実によく使われる。
そして、誤解へと導く。
そこを狙ってあらゆるところで使われる。

誤解を抑制するためにも、
せめて、%表示したときは、そのときの分母をカッコつきで添えることを提案したい。

98%(40人中)
1%(3000個中)

本当はこれでも不十分。
40人、3000個は、どのようにして選ばれたのかも、必要。
無作為抽出なのか
購入者全員なのか

いずれにしても、100以下の非無作為抽出の場合などでは、%表示をしないというくらいの節度は必要だと思う。

別の世界に説明を移すことで説得性が高まる」今日のひとこと

2019-04-23 | わかりやすい表現
別の世界に説明を移すことで説得性が高まるのは、
その別の世界が、馴染みがあること、
明晰であることが条件である。

前者は、たとえを使った日常的な説明で、
後者は類推を使った科学的説明で暗黙のうちに採用されている。

読み手のタイプと文書のタイプと読む状況のタイプ]10年前の今日の記事

2019-04-21 | わかりやすい表現
読み手のタイプと文書のタイプと読む状況のタイプ
 
 マニュアルには、一般のドキュメント作りに役立つ豊富な制作技術が作り込まれているということで、マニュアルを素材にして初心者ユーザにやさしいドキュメント作りの指針を提案してみた。
 とはいっても、ドキュメントには、その内容にしても、読み手にしても、またそれを読む状況にしても、多様なタイプがある。それぞれにふさわしい「人にやさしいドキュメント作り」があることも確かである。そこで、最後に、それぞれのタイプ分けの試案を提案して、本稿で提案した指針がもっとも有効なタイプ(「」で示す)はどれかを指摘しみる。
● ドキュメントのタイプ 
  「説明型」vs説得型
●読み手のタイプ
  「機械不信型」VS「流行追随型」vsマニア型VSへんくつ型
● 状況のタイプ 
「時間切迫型」vs時間自由型
「課題解決型」vs知識獲得型
 など

 いうまでもなく、それぞれのタイプにふさわしい、より効果的なドキュメント作りの指針が開発されることが望ましい。

●人間工学、認知工学

2019-04-16 | わかりやすい表現
●人間工学から認知工学へ  

道具や機械など人工物の設計をおこなうときに、ユーザや消費者の認知や行動の特性への配慮は不可欠である。こうした問題意識は、すでに第一次世界大戦(1914ー18)の頃からアメリカで、使いやすい兵器の開発を契機に工学関係者に共有され、それが、第二次世界大戦を経て「人間工学(human engineering)」という新たな研究領域を生み出した。現在、日本では、もっぱら大学の工学部において、学科や専攻として制度化されている。  

「認知工学(cognitive engineering)」のねらいも、人間工学のそれと基本的には同じである。


両者の違いは、一つには、対象とする道具や機械にある。
もう一つの違いは、人間工学では、「使いやすい」道具/機械の設計のために、人の物理的、生理的特性のほうに主たる関心を向けるのに対して、
認知工学では、「わかりやすい」情報環境の設計のために、人の認知特性のほうにより関心を向けるところにある。  

こうした違いは、道具や機械の時代変化を反映している。とりわけ、20世紀後半、コンピュータのパワーアップと普及に伴い、社会の至るところで「もの(物)」から「こと(情報)」への劇的なパラダイムシフトが起こった。社会が情報の生産、流通、消費を中軸とする情報化社会になってきた。

ドキュメント(文書)作りには、3つの力が必要

2019-04-11 | わかりやすい表現
マニュアルに限らないが、一般に、ドキュメント(文書)作りには、3つの力が必要である。  

1つは、理解力である。  説明内容を理解する力である。当然のことだが、自分がわからないことを人に説明はできない。  

2つは、表現力である。  文章や図表や絵を使って説明する力である。文書作りのインフラ(基盤)ではある。これだけあればよき表現者になれるかのように思われるが、そうではない。次の説明力とセットになってはじめて効果的な表現になる。  

3つは、説明力である。  説明内容を理解できて、表現力もあるなら、完璧な文書作りができると思いがちであるが、そうではない。もう一つ、相手と相手の状況にあわせた最適な説明ができなくてはならない。これが説明力である。

わかりにくい文書は、読み手、ひいては社会に高いコストを負担させる

2019-04-06 | わかりやすい表現
わかりにくい文書は、読み手、ひいては社会に高いコストを負担させることになる。

再送の金銭コストに限らない。

わかりやすく書けば、5分で読み終える文書が、わかりにくく書かれていたために倍の時間を費やす、さらには、回りの人に聞く、あげくの果ては、書き手に問い合わせることになる。この時間コストは、いかほどになるか見当もつかない。

わかりにくい表現を改善するための2つの工夫

2019-03-30 | わかりやすい表現

第一には、誰に当てた文書なのかをしっかりと意識して文書作りをすること。高齢者相手の文書ならそれなりの作り方があるはず。

2つ目は、読み手に近い周辺の人に事前にチェックしてもらうこと。一人でも2人でもよい。ちょっとみてもらうだけでも独りよがりの表現のまずさが指摘してもらえる。

相手がみえないときの説明は難しい

2019-03-25 | わかりやすい表現
相手がみえないときの説明は難しい  

箸の使い方を外国人に教えることを考えてみる。  

目の前にその人がいれば、実演による説明もできるし、手取り足取りのコーチングもできる。熟達するには時間がかかるが、基本的なことを教えるにはそれほどの困難はない。  

多くの道具の使い方は、このようにして習得されてきた。ましてや、高度技術を組み込んだ機械の操作は、一定のカリキュラムに従っての訓練コースでの学習が義務づけられているのが普通である。  

問題は、教えたい相手が目の前にいないときである。 相手が見えないときの説明は、操作説明に限らず難しい。文字どおり「見えない」ときはもとより、その説明の受け手が「わからない」、あるいは、「絞り切れない」ときもあるから、なおやっかいである。

コンピュータが生まれて半世紀---コンピュータを友にして「くたばれ、マニュアル」より

2019-03-07 | わかりやすい表現
コンピュータが生まれて半世紀---コンピュータを友にして  

アメリカで初のコンピュータABCマシーンが登場したのが1937年である。  

筆者がはじめて、コンピュータをいじったのは、卒業論文を書いた1964年、今でも川崎にある、日本電気・中央研究所においてであった。

その頃は、アセンブラーで、四苦八苦してプログラムを書いた。  

大学院に入ってすぐ、開所間もない東大の計算センターで、フォートラン言語によるプログラム講習を受けて、こちらも開所したばかりの東京教育大学の計算室で、因子分析など心理学で使われるデータ解析のプログラムを紙テープに打ち込んでは計算機にかけていた。  

当時は、計算機を使うには予約制であった。エラーメッセージが出てくるとバグとり対応が時間内にできないときは、1週間後にもう一度となる。  

紙テープがIBMカードに、さらに、TSS方式の導入で画面を見ながらの作業への移行、そして統計パッケージの出現で、心理データ解析にはもはやプログラミング不要にびっくり仰天、----という次第で、半世紀のコンピュータの進歩を肌で実感しながら、40年間の研究生活をしてきた。  

ところで、このパラグラフに出てくる、アセンブラー、フォートラン、IBMカード、TSS方式といった言葉は今ではほとんど死語である。それほどコンピュータの技術進歩---ここでは、ソフト面の技術の進歩---は激しい。ここにも、マニュアルをわかりにくくさせる背景がある。  
  **フォートランは、現役らしい(コメント参照)

技術はドックイヤー(犬の一生の時間速度)で進歩、人はそれに追いついていけない、という構図が、これほど劇的な形で現れたことは、人類史上初めてであろう。

くたばれマニュアル!―書き手の錯覚、読み手の癇癪
クリエーター情報なし
新曜社

話し方に強い関心があるのは、なぜ?

2019-03-03 | わかりやすい表現
話し方に強い関心があるのは、なぜなのでしょうか。その理由は3つあると思います。

1つは、言語活動の中で話す、聴くにさく時間が圧倒的に多いからです。

2つは、うまく話せなかったという失敗体験に起因するものです。話すのは、その時その場での実時間での行為です。この点、書くのとの大きな違いです。となると、当然うまく話せなかった、あるいは、言い間違いをしてしまった、といった体験をごく日常的にすることになります。それが頭に残ってしまいます。

第3には、しかし、努力すれば失敗しないようになるはず、さらにうまく話せるようになるはずだが、努力の仕方がわからないから知りたいというものです。
それが、話す、聴くに興味、関心を向かわせるのだと思います。


素人と技術(再掲)

2019-03-01 | わかりやすい表現
 専門家が技術を利用するときは、かなりの程度までその技術内容を理解できる。もしその技術に不具合があっても、それなりの対処ができる。というより、対処できるような知識と技能のある人しかユーザになれない。  ところが、コンピュータは子供でもそれなりにユーザになれる。一体、子供に、コンピュータ技術の高度な内容をどのように教えればよいのであろうか。子供は極端としても、生まれてはじめて目にする技術を一般の素人ユーザにどのようにわかってもらえばよいのであろうか。  ユーザへの技術内容の移転を諦めて、技術内容を隠してしまったのがブラックボックス化であり、グラスボックス化であるといってもよい。  これでよいとする考えもあってよい。たかが道具である。いちいちその仕組までわかるろうとしなくとも、故障したら、あるいは知りたいことがあったら、専門家に頼めばよい。