ひとみの目!

元神戸市会議員・社会保険労務士・行政書士
人見誠のブログです。

阪神水道企業団の施設視察

2013-08-15 22:46:31 | 日記
4月4日は、会派で阪神水道企業団の施設のうち、大道取水場と尼崎浄水場の視察に行きました。

阪神水道企業団は、琵琶湖・淀川を水源に阪神地域に安定して水を供給するために作られた一部事務組合です。
直接家庭に水を届けるのではなく、各市に水道水を供給する水の卸を行っています。
現在は、神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市の4市に水を供給しており、1日最大112万8千立方メートルの供給能力があります。

神戸市の場合、1日最大給水量は阪神水道企業団が653,381立方メートル、自己水源と県水は228,000立方メートルとなっており、必要な水の大半は阪神水道企業団から供給を受けています。

淀川の水は、大阪市東淀川区にある大道取水場と淀川取水場で取水します。

視察した大道取水場では、表流水は取水塔・取水口から取水管と暗渠を通って堤防を横断し、取水場の沈砂池に入ります。
そして、ポンプ圧送により導水路を通って猪名川浄水場に導水されます。
淀川取水場で取水した水は同様に尼崎浄水場に送られます。

取水塔




取水場



取水口付近を見ると川の水は茶色く濁っていて、本当にこれが飲み水になるのかなという感じでした。
以前からは多少きれいになったらしいのですが…

取水口付近の様子


その後、尼崎浄水場へ移動。

尼崎浄水場では、まず淀川から取水した原水を凝集沈殿で濁りを取ります。
凝集剤を注入して懸濁成分をフロックという塊に成長させ、沈澱池で沈殿除去します。
この時点ですでに水に濁りはなくなっていました。

沈殿池




つづいて、オゾンと活性炭で臭味の改善と有機物を除去します。
オゾン処理設備で、オゾンの強力な酸化作用を利用して、かび臭や有機化学物質を分解します。
また、オゾンは強力な消毒剤であり、消毒効果も期待できるとのこと。
そして、活性炭吸着槽で、活性炭の吸着作用と表面に付着した微生物によりかび臭や有機物を除去します。

オゾン発生器


最終仕上げで、凝集ろ過を行い浄水となります。
浄水は一部は甲東ポンプ場・西宮ポンプ場へ送られた後、神戸・芦屋・西宮へ送配水され、残りは尼崎に送配水されます。

このように、全量がオゾンと活性炭処理を取り入れた高度浄水処理水となっています。
できたての(?)浄水を飲ませていただきましたが、おいしかったです。
あの淀川の茶色く濁った水が、こんないきれいでおいしい水になっているのが信じられない感じでした。



阪神水道企業団は、施設整備等の経費が高い水準で推移し、赤字経営が続いています。
水道局の経営状況だけでなく、阪神水道事業団の経営状況等もしっかりと見ていく必要があります。

*参考:阪神水道企業団 ホームページ http://www.hansui.or.jp/

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